股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

リハビリの正体

2007-11-27 16:30:52 | 診療のこと
皆さんが“リハビリ”と言う場合、一般的には運動療法やトレーニングという意味でしょうね。

正式なリハビリテーションの定義とは・・・
『いろいろな障害を持った人々に対し、その障害を可能な限り回復治癒させ、残された能力を最大限に高め、身体的・精神的・社会的・職業的・経済的にできる限り自立した生活が送れるように援助すること。』
・・・なんです。

ですから、病院のリハビリスタッフはただ単にトレーニングを指導しているだけではないのです。
トレーニングはリハビリテーションのほんのほ~んの一部です。

リハビリに関するスタッフは、患者さんの精神面の状態、自宅に帰ってからの家族の状況、仕事や経済面の状況などの情報はかなり収集しているはずです。
患者さんの自宅の便器の高さや、浴槽の高さなども調べているかも・・・。
そして、患者さんが自宅に帰ってから、大きな不安なく生活が自立し、社会的にも自立するように支援してるはずです。

現在、私も昔の癖でそのような情報を集めてはいますが、普通の会話の中から情報を集めてカルテに書くようにしています。

リハビリテーションの考えからすると、トレーニングを指導することも重要ですが、患者さんに自信を持たせること、仕事(家事も含む)に復帰できるように考えること、経済的職業的に考えると身障手帳を持つことを助言することなども必要な場合があります。

その基本となるのが“痛みを取って活動量を増やし、活動範囲を広げること”だと考えています。
『今日リハビリやらなきゃ・・・』みたいに簡単に使っている“リハビリ”と言う言葉。
実は奥が深いんです。

入院の短期化、訓練期間の制限、診察時間の短縮化・・・・・。

本来のリハビリテーションができない環境になってきているように思います。



変形性股関節症を怖がらないでね