股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

忘れ去られる正常歩行

2006-02-18 19:39:05 | Weblog
今日、面白いことがありました。

ある患者さんが、病院に定期健診に行った時の話しです。
その患者さんは、このところ股関節痛が無く、年1~2回海外旅行にも行かれています。現在70歳ですが、今は手術は考えていません。
先生がレントゲンを見ながら「具合はどうですか?」と患者さんに聞いたそうです。
患者さんは「このところ痛みも無く調子いいです。」と答えたそうです。
すると先生が「そんなはず無いでしょう。」と言ったそうです。
患者さんが調子いいと言っているのに・・・ですよ?変な話です・・・。
先生はレントゲン(骨の変形)の状態と患者さんの状態が一致しないので「そんなはずは無いでしょう。」と言ったのでしょうね。
この先生は、東京でも有名な先生の一人なんですよ。
レントゲンは骨と軟骨の状態しか見ていないわけです。人間の身体が骨と軟骨だけでできているならそれでいいのですが・・・。
つまり、レントゲン像と患者さんの症状は一致するものではないのです。
よく考えると当たり前のことです!
レントゲンだけを見て話す先生の言うことを素直に信じないでくださいね。
皆さんの心が傷つくだけですから。
皆さん、この事実を良く覚えておいてくださいね。実はこのような会話があったということは多くの患者さんから聞いています。
「あなたはうそを言ってる!」と怒られた患者さんもいましたよ・・・。
皆さん、このような先生がいましたらどうしましょうか?
先生に向かって文句を言える方は、堂々と意見してください。
そうしないと変わらないでしょうね。
なかなか先生に向かって文句を言えない方が多いと思います。
そのような方は、その先生にお尻ペンペンでもしましょうか?
それとも、先生に向かって「あなたはうそを言ってる!」とでも言いましょうか?
皆さんの判断にお任せします。
本当に困ったものです。
私はこのような現状を改善していきます。一人では微力ですが、皆さんが少しでも協力してくれると助かります。
微力+微力+微力+・・・・・となるといいですね。



今日は歩行についてのお話です。

股関節痛が出ると、その痛みから身体が逃げます。
その方が楽だから無意識に身体を逃がすのです。

股関節痛が長期間続くと徐々に“正常歩行”が身体と言うか“脳内”から忘れ去られていくように思います。
正常歩行ができる状態でも異常歩行の“くせ”が出てしまうようです。

正常歩行ができない状態の人は、今すぐに無理をして正常歩行に戻す必要はありません。時が来て、正常歩行に戻せるまで待ちましょう。
正常歩行ができるのに正常歩行を行っていない人は、正常歩行を思い出したほうが良いと思います。
皆さんの中には、正常歩行ができるのに今までの“くせ”や無意識な怖さによって正常歩行を忘れている人が多いかもしれません。

以下に正常歩行の簡単な学習法を書きますので、できるようならトライしてみてください。
できるかできないかの判断基準は“股関節痛”の強さです。
1度トライしてみて痛みが強い場合は、今あせって行う必要がありません。筋肉のお手入れ優先ですよ・・・と身体が教えてくれていると言うことですね。





正常歩行の再学習



①身体をまっすぐにして立ちます。
 正面から見ても、横から見てもまっすぐに立ちます。
 肩の高さは等しいのが理想です。
 片脚が短い人は、短いほうの脚だけにスリッパを履いて長さをそろえましょう。
 バランスを保つ為に、片手は軽く壁や机に触れてください。軽く触る程度です。

②左右に均等に体重をかけるように立ちます。
 鼻からまっすぐにおろした線が、両脚の真ん中を通ればよいと言うことです。

③悪い方の脚を一歩前に踏み出します。
 この時に、踵から地面に着くように意識してください。
 人間は足を踵から着くように決まっているのです。

④一歩踏み出した脚の膝は伸ばしたままで、徐々に一歩踏み出した脚にほぼ全体重をかけていきます。
 膝を曲げないで行うのがポイントです。
身体、特に骨盤を前に動かすように一歩踏み出した脚に重心を動かしましょう。
 一歩踏み出していた脚と身体が横から見て一直線になるところまで前方に体重をかけます。この時も両肩の高さが等しいのが理想です。
後ろの脚(良いほうの脚)は、軽く膝を曲げた状態となり、体重はほとんどかかっていません。

⑤ゆっくりスタートの位置に戻ります。(重心を後ろ脚に戻します)
⑥ ②~⑤を数分繰り返します。(少し疲れるまで)


この練習は正常な重心移動の練習です。一歩踏み出した段階では、良い方の脚にほとんど重心がかかっていたのが、④の段階では悪いほうにほとんど重心が移っています。
この練習では、常に姿勢をまっすぐに意識することが重要です。
正常歩行は、この重心移動の繰り返しなのです。
ですから、この重心移動の方法を反復練習して、“正常な重心移動”を脳に再学習させ身体で覚える必要があるのです。
身体が正常な重心移動を覚えた時、皆さんの歩き方が正常近づきます。
文字だけでの説明ですから、ご理解が難しかったでしょうかね?
また機会をみて説明しましょうね。




変形性股関節症を怖がらないでね