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H-IIAロケット19号機打ち上げを見に行こう!種子島日帰り弾丸ツアー2011 レポート

2011-09-30 | 宇宙
写真:H-IIAロケット19号機、上昇!!

平成23年9月23日
情報収集衛星光学4号機を搭載したH-IIAロケット19号機が種子島宇宙センターから打ち上げられました。

この日は祝日で、しかも打ち上げ時間帯は午後早い時間。この条件が揃うと…
そう!九州本土からの日帰り打ち上げ見学が可能になるのです!!
という訳で、今回も行って来ました種子島日帰り弾丸ツアー。
しかも今回は、たまには親孝行を… という訳でもないのですが母と伯母を伴っての家族旅行ロケット見学です。

朝早くから元気な母と伯母をクルマに乗せて、夜明け前に熊本県南部の自宅を出発、いざ種子島へ!



九州自動車道を経由して、鹿児島港高速船ターミナルに到着。
ちょうど桜島の向こうに朝日が昇ってきました。今日は台風一過のいい天気、最高の打ち上げ日和になりそうです!

鹿児島港から種子島西之表港行きの高速船コスモライン・ロケット始発便に乗船。
今日は特に条件が良いせいか、始発便はロケット打ち上げを見に行く人で大変な混雑で前日までに満席となり、キャンセル待ちでも乗れなかった人も居たようです。
(高速船のチケットはとにかく早めに確保しておくのが鉄則。
僕も、打ち上げが9月23日に設定されたというJAXAからの公式発表が出たのと同時にネット予約でチケットを押さえました。)


種子島の西之表港に到着後は、路線バスに乗り継いで島で一番大規模な一般向けの打ち上げ見学場所である長谷展望公園に向かうつもりだったのですが、
高速船の船内で種子島内のタクシーの予約受付サービスが始まると母と伯母がさっさとタクシーを1台確保してしまいました(笑)
これでラクラクと見学場所に向かえそうです。


西之表港の桟橋で待っていたタクシーの運ちゃんと合流して、いざロケット見学へ!
…ところが、運ちゃんから「奥さん方は種子島は初めて?それなら、定額料金にしとくから途中でちょっと観光して行きません?案内しますぜ」との申し出が。
普段の僕一人の時ならまず断るのですが、母と伯母は大喜び。やれやれ、スポンサーの意向じゃ仕方がない。それに、実際まだ打ち上げ時刻までかなり時間があるからね。
という訳で、運ちゃんに僕がリクエストを出して観光地を寄り道していくことに。

まず向かったのは、増田宇宙通信所


ここのどこが観光スポットだ!? という母と伯母と運ちゃんのツッコミは無視して、
宇宙ファンはここを見ないとロケット打ち上げの気分が高まりません(笑)


「ここのアンテナで、打ち上げられたH-IIAロケットの追尾をして、無事に飛んでいるかをチェックするんだよ!」
「ふ~ん」
「もうアンテナは、宇宙センターの射点に据え付けられたH-IIAロケットをロックオンしてる筈だよ!ワクワクするなぁ」
「…そ、そうなの~?」


打ち上げ前の増田宇宙通信所を(僕一人だけ)堪能してから、次に向かったのは…


県道75号線沿いの増田海岸
ここからは、やや距離はありますが海の向こうに種子島宇宙センターの全景が見えるのです。

「うわ~、いい景色!」と母と伯母も喜んでいます。
「もう、このままここで打ち上げ見てもいいんじゃない?」
「確かに、ここから見る打ち上げもなかなかいいらしいけど、折角だからもっと近くまで行こう!
そうだ、運転手さん、恵美の湯 の場所って分かります?あそこまで行きましょう!!」

打ち上げを見る場所を長谷展望公園よりアクセスに難がある分、ロケット射場に近くてロケーションが抜群の穴場的場所に変更し、さあロケットを見に行こう!!
でもその前に、ちょっとは本当に観光地に寄らないと母と伯母からあとでこっぴどく叱られそうだったので、最後にここに行きました。


千座(ちくら)の岩屋です。
美しい砂浜が広がる海岸に、砂岩の崖が太平洋の荒波に侵食されて出来上がった洞窟がある、種子島髄一の名所です!


洞窟の内部には巨大な空間が広がり、一説には千人が一度に集まることも出来るそうです。そこから千座の名がついたんだとか。
この時は生憎と潮が満ちていましたが、それでも岩屋のかなり奥まで入ることが出来ました。


岩屋の近くには神社もありました。
そういえば以前は砂浜に埋もれかかった鳥居もありましたねぇ。
今日の打ち上げ成功を祈っていくことにします。

素晴らしい風景と洞窟探検に、母と伯母も大満足だった模様。
よかった、これで案内役の勤めは果たした。さあ、あとはロケット打ち上げに集中しよう!




運ちゃんにタクシーを林道に乗り入れてもらって、今回打ち上げを見る場所“恵美の湯”にやって来ました。
打ち上げまであと2時間程、山の緑が溢れ蝉の声に包まれて青空が眩しい、本当に素晴らしい天気になりました!

ここからは、本当にすぐ近くにH-IIAロケットが打ち上げられる射点が見えるのです。




まもなく旅立つH-IIAロケット19号機の姿。

上空を偵察中のヘリコプター。

今回はロケットが載せているのが情報収集衛星ということもあって、通常の衛星の打ち上げの際にはいつも行われるJAXAの打ち上げカウントダウンキャンペーンはありません。
また、H-IIAの機体を彩るペイントやロゴマーク類も一切ありません。地味に密かに、出来る限り目立たず打ち上げようという配慮が伺える、緊張感が漂う打ち上げです。

それでも、打ち上げを見に来る人々の熱気はいつもと変わりません。
林道の奥にあるこの場所にも、ロケットファンが続々と集結、リフトオフの瞬間を待ちます。
母と伯母は、ピクニックシートを広げてパラソルをさして、読書したり昼寝したりして気ままに楽しんでいたようですがw

事前にJAXAから公表された打ち上げ情報によると、H-IIAロケット19号機の打ち上げ時間帯は13時36分~13時49分の間
今日は天候には全く問題がなさそうなので、13時36分ちょうどに打ち上げられると思われます。
この場所はJAXAや地元が公式に認めた見学場所ではないので、カウントダウン放送も何もありません。出かける前に秒単位で精密に時刻合わせしてきた愛用の腕時計を睨んで、“その時”を待ちます…

「13:35、30秒…45秒…10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、36分!リフトオフ!!…あれ?」


手許の腕時計が13時36分を指しても、H-IIAロケット19号機は翔び立つ気配がありません。
「あらら…13時36分ジャストの打ち上げじゃないみたいだな」
とか思っているうちに、いきなり来た!固体ロケットブースタからの眩い紅い閃光!!











平成23年9月23日13時36分頃、
情報収集衛星光学4号機を搭載したH-IIAロケット19号機は種子島宇宙センターから打ち上げられました。



ロケットは夏の終わりの青空に吸い込まれていきます。
かすかにロケット雲が二筋に分かれ、固体ロケットブースタが切り離される様子も肉眼で確認することが出来ました。

本当に素晴らしい打ち上げです!

暫く、目の前の光景に感動してしまい身体の震えが治まらなかった程の見事な名打ち上げとなりました。




ロケットが翔んでいったあとには、ただロケット雲だけが残ります。
それもやがてかき消され、名残の夏空に消えてきました。
あとはただ、何事もなかったかのように辺りは蝉時雨に包まれるのみ…

その後、視界から消えたH-IIAロケット19号機は正常に飛行を続け、情報収集衛星光学4号機を予定通りに分離、軌道投入に成功しました。

H-IIAロケット19号機による情報収集衛星光学4号機の打上げ結果について
(JAXAプレスリリース 平成23年9月23日)

かくして、今回も見事な打ち上げを見ることが出来ました。
ロケット打ち上げを見るのは初めての伯母と、内之浦でM-Vロケット7号機の打ち上げを見て以来の母も、種子島でのH-IIAロケット打ち上げに満足してくれたようなのでよかった!

この次からは家族揃ってピクニック気分でロケット打ち上げを見に行くのもいいかもね。

(レポート終わり)


1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
CCSCモデルファン (神仏照覧)
2025-06-21 03:00:33
最近はChatGPT(LLM)や生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、トレードオフ関係の全体最適化に関わる様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術とは違った日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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