大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

残留請負人シャムスカが家長を再生できるか?

2008-09-02 06:17:42 | サッカー全般
こういうタイトルを掲げてしまうとトリサポの人たちの中には「何を言うか」と反発する人も居られるかもしれないが、自分はシャムスカに関する評価というのは1年半前とは変えていない。

現在Jリーグにおいても4バックが3バックを駆逐しつつあるのが趨勢のようで、3バック(3-4-1-2)を開幕時から一貫して続けているチームというのは、浦和・磐田・大分のみ。あとは、4バックから3バックに途中で転換したチームとしてガンバや横浜FMが挙げられるくらいである(まあ、またどこかで4バックに戻る可能性はあるんだけども)。まあ、このように書くと欧州と同様に日本でも4バックの時代が来た、という人もいれば、いや、まだ浦和や大分なんかが3バックでやっているんだからシステムどうこうでもないという見方をする人もいるだろう。

ただ、大分が同じ3バックでも他の3バックのチームと異なる点は、そうした他のチームが3バックであり、かつ攻撃的に行こうとしているが故に攻めあがったサイドの裏を狙われるというリスクを背負ってしまうのに対し、大分はそうしたリスクを逆に排除してしまっている。早い話このチームは守備から入っているわけであって、3バックにありがちな、両サイドを押し込まれると5バックになってしまったとしても失点しなければOK。結局、リーグ最小失点というのは3バックでかつ守備的という戦術を選択した結果とも言えるのかもしれない。大宮戦にしても京都戦にしてもそうした戦い方を行い、セットプレーの1チャンスをモノにして勝ったのはいかにも大分らしいのだが、逆に言えばサッカーの娯楽性は極めて乏しかったとも言える。もっとも、大分を責められないのは、このチームが残留争いの経験が長かったからであって、基本的には降格は絶対避けたいという低いハードルからスタートしていることを、部外者は忘れてはならないと思う。

だからシャムスカってある意味大分にいて、残留仕様のサッカーをやって勝ち点を積み上げて「さすがシャムスカ。マジックは健在やね」と言われているうちが華かもしれないな、と。実際守備はともかく、大分の攻撃を見ていると、前に放り込んで前線で個人の能力任せというのがアリアリなんだが、その理由は未だにハッキリしない。多分、以下の理由のうちいずれかが考えられるかもしれない:

・攻撃は個人の能力任せだとするブラジル人の考え方によるもの
(まあ、それを言うならオリヴェイラやクルピを見ているとブラジル人は一概に全てそうとも言い切れないのだが)

・本当はパスサッカーをやりたいのだけども今の選手の特性を考えると放り込みがいいと考えている

・いや本当は試合中でも落ち着いてボールを繋げと指示を出しているのにそれが出来ていない

まあ、このうちどれが妥当であるかはハッキリしない。ただ、いずれにしても今の大分の攻撃を見ていると、もしかすると家長が再生できるのはこういう環境なのかもしれないな、と思ったりもする。あまり約束事に囚われずに自由に攻撃を任せてくれるようなね。そこでアキが生き生きとプレーできれば言うことはないのだが。

ここで、アキの持ち味について考えてみると、ガンバ時代にカントクからお前はメッシだ、とハッパかけられて右サイドで使われたがこれは全く機能せずに出番を失っていった。そうではなく、家長は家長だ、ということを理解して彼の特性を生かせればいいと思う。個人的には左サイドかトップ下。ただ、左サイドだとクロスの精度が?だし、トップ下だと今度はゲームメイクや、周りを使う為の球離れの良さというのが求められるわけでこっちに関しては未知数。まあ、持ちすぎ故にボールを奪われた時には、「お前はフェルか!」という突っ込みを忘れずにw じゃあ、いいところは何かと訊かれれば、やはりドリブルで仕掛けられることと、あと右足のシュートにいいものを持っているということか。利き足の左足で打ったシュートの殆どが枠に行かずに吹かしていたけど、右足で力を抑えたシュートは決めたことがあり、そのうちの一つが五輪予選のシリア戦での豪快なミドルだった。

ただ、今後大分が現在の路線を継続していくのか、上位に定着していく為には更にスタイルの転換(組織的な攻撃サッカー)を目指していくのかによって彼の大分における居心地の度合いが変わってくるだろうとは思うけどもね。後者になれば彼はまた居場所を失うかもしれない。