大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

亞冠4分之1賽第1輪 大阪鋼巴 2-1 カ拉馬

2008-09-19 21:53:44 | ガンバ大阪
カラマのカは卡と書くんですが、タイトルでは文字化けを起こすのでカタカナ表記と致しました。

ダマスカス空港からホムスへ向かう辺り一面が砂漠に囲まれた道中(多少草木が生えている程度)にふといろいろなことを考えていた。この国では石油はとれない。となると、オイルマネーをバックにせずにかつ毎年ACLのノックアウトステージへ勝ち上がってきているこのチームには何か強さの秘密があるのではないか、と。

しかし、ホテルに着いてからACLの他のチームの試合(多分、サイパの試合だったと思うがリティは移っていない)を見ていると、中盤でのプレスは殆どなく、攻撃はロングボールのカウンターもしくは、個人技による突破に頼るのみ。正直Jリーグの方がまだ中盤のプレスがあるな、と思ったものだった。この試合においてもアル・カラマはフツーにヘディングで競り合ったのになぜか主審が反則を取った為に得たFKを藤ヶ谷が正面からやや横に飛んだ分を弾いてCKにしてしまったところを得点できたのみ。その後はガンバのパス回しが上回り、前半で早くも彼らは自陣に全員が引いてしまう光景を晒し出したため、彼らはその後苦しみまぎれのロングボールの放り込みしかなかったが、ガンバが高いラインコントロールで完全にシャットアウト。これでACL仕様のガンバがやっと戻ってきた。

開始早々にいつもの悪い癖が出て失点した時にはまたか、という思いがサポの間で広がったが、試合を続けるにつれて、中盤は完全に支配し、足りないのは誰かさんの言葉を借りれば、アタッキングサードでの攻撃の精度のみ。そのせいか、前半終わった時点で、この相手ならいけるぞ、という声が周囲から出てきたが、得点は正に時間の問題だった。

ただ下平は守備が軽く、相手も最初はガンバのことをよく知らないせいか、加地のサイドかれ攻めてきたが(加地さんが代表引退して忘れられていたんかな?)、下平のところが抜けると踏んだらそこを狙ってくる。これに関してカントクは手を打たないんだろうかね?ミチの場合だと守備に難があっても攻撃でサイドからの突破でトイメンを押し込んでしまうことがまだできるんだけども。この点については、橋本を左にもって行って守備に専念させて、加地をもっと前に上がらせるべきなんだが、加地の場合にはクロスがなあ・・・まあそれでもその方が安定するとは思うんですが、カントクは下平に試練を与えているということか?

そう、対戦相手だけで見れば先日対戦していた名古屋には及ぶべくもない。週末の京都との対戦がよりタフな試合になるに違いない。それは何も中東帰りの時差ボケや疲れだけが原因ではなく、単純に相手のレベルを比べればということである。それだけ今のJリーグはアジアの中で最も競争力のあるリーグになっているということだろう。だからこそACLによってそのことを証明しないといけない。そして勝ち抜くに連れてリーグとの掛け持ちは大変ではあるが、それも一つの試練だ。

攻撃に関しては、舶来2トップから播戸と雅人を投入し、下平を下げて3-4-1-2に変更してから活気づいた。まあ、これは相手も同じシステムでいる時ならこうした変更というのは時には有効ではあるのだけども。ルーカスは時折左右のサイドに開いて、中央にスペースを造ったりしているんだけども結局それってカントクというよりはルーカス個人の判断によるところが大きかったりするのかとも思ったりもする。テレビで見た鹿島の試合ではマルキーニョスが左に開くのは鹿島の戦術というのは全く違うのだろうけども。

遠征についてだが、前日のエミレーツ便でドバイまで移動。到着後は機内からトランジットターミナルまで移動(最初の停留所で降りる)。ドバイ空港は正に広く、免税店も充実。同じエミレーツで移動したため、荷物は関空からダマスカスまでスルー。ダマスカス空港は日本の地方空港を古びた感じにした様子だった。入国審査は割りと入念に行い、見るからに怪しげな外見をしている某氏と某氏はいろいろ根掘り葉掘り訊かれたらしいw ええ、ワタクシはスンナリと行きましたよ。

ホムスのホテルでは予約の確認が取れているのに時間はかかったけども、確認後チェックイン。なんと同じホテルにアル・カラマも泊まっていたことが後で判明したんですが。チェックイン後は仲間内で、たまたまACLの鹿島vsアデレード戦が放送されていたので、一緒に観戦した。内田のシュートが相手のDFに当たってゴールした直後になぜか織部が第4審判の方に対して吼えていたのはなんだったのか?オウンゴールではなく、篤人のゴールに訂正しろ、というアピールだったとしかその時点では考えられなかったが。

オージーと対戦する場合、彼らにゴール前に侵入されるとサイズのミスマッチを突かれてしまう(イバが競り負けた最初の失点場面はまさにそれ)ため、どちらかと言えばガンバがメルボルン相手にやったように高いラインコントロールが必要じゃないかと話していたが、後半鹿島もその辺りを修正してラインを上げていたように思える。逆に相手は高さはあるものの足元の技術に劣るため、低いクロスが有効だとは思うしそこらへんが出来れば第2戦は戦えるだろう。

ただ、気をつけるべきは、メルボルン戦もそうだったように、向こうでやる試合に関しては、主審のファウルへの判定基準は極めて緩く、相手にとって肉弾戦やりたい放題になってしまうことだ。ガンバがメルボルンとやった時はアウェーでの審判(アジア杯で宮本のPKサイド変更を認めた同一人物)には苦しみ、ホームでは審判に助けられた。鹿島の実力をもってすれば勝ち抜けるチャンスはまだ残っていると思うが、南半球までの長距離移動と審判の判定というのが勝敗を左右するように思える。

翌日はオプションのダマスカス観光を飛行機の出発の前に楽しんだ。ダマスカスに来てみて初めて判ったことは、この国にはスペインやフランスからの観光客が結構多い。やはり古代のメソポタミア文明と古代エジプト文明の間の地として栄えただけあって、国立博物館にはその関係の品が多く収められている。恐らくここへ観光に来る欧米人たちはそうした自分たちの文明のルーツを尋ねてやってきているということか。

今回サッカーの応援でシリアまで出かけたが、サッカーがなければ行くことがなかったシリアという国を多少なりとも知ることができたのが収穫だった。行く前は治安のことを心配する向きはあったけども、実際着いてみれば欧米人が結構来ているようにむしろ安全で観光名所はいろいろあるということが判った。まあ、人生の中で2度目があるかどうかはわからないが、今回お世話になった現地ガイドの人やホテルのスタッフの人たちなどには改めて感謝致します。