福田の雑記帖

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菅義偉氏(4) 総裁選(3) 派閥と老害が作り上げた不可解な総裁選(2) 派閥政治とは

2020年09月21日 02時01分16秒 | 政治・経済 国際関係
 自民党総裁選で派閥が果たした役割はとてつもなく大きい。今回の総裁選を見ていると派閥と老害が作り上げた不可解な総裁選と言える。
 日本の議会制民主主義って上手く機能しているのだろうか、と思う。 

 派閥とは、同じ政策や利害に基づいて行動する国会議員の集団のこと。一般に政策名でなくトップの名前をとって〇〇派と呼ばれる。自民党には7派閥がある。

 7派閥のうち、石破氏は19名、岸田氏は47人の派閥のトップである。菅氏は無派閥と言われている。

 今回の総裁選では、細田派や麻生派、二階派など5派閥が菅官房長官の支持を表明した。これで264票を獲得したようなもの。菅氏が一気に岸田氏、石破氏よりも優位に立てたのはこの派閥の存在が大きい。

 派閥は、かつては総裁候補を担ぐ集団という意味合いが強かったが、議員自己保身のための集まりの意味づけが強くなったように思われる。政策集団として、組閣や党人事でポストを得られるよう働きかけている。しかし、金策上の繋がりが一番でないかと感じている。

 日本の政治は派閥政治といわれる。
 衆院選選挙が中選挙区で行われていた時代、同じ選挙区に党内から複数の立候補者が出ていた。候補者は選挙では派閥から選挙資金や支援を受け、議員としては総裁選では派閥のトップを応援する。

 様々な場面で派閥間の勢力争いが激化、閣僚人事は人物の適性よりも派閥の力学に左右される。閣僚不祥事や不適切発言が増えてきた背景には、人物としての資質以上に派閥の力関係で推挙され、任命する首相がほとんど知らない人物が大臣になることもある。 

 政治制度改革の一環として1996年に衆院選に小選挙区が導入されたが、1選挙区に1党公認候補しか立だなくなったことで派閥の力関係が変わった、と言われている。 

 菅氏は派閥に配慮した人事を否定しているが、派閥の支持で総裁候補にまで上がっただけに菅氏は派閥に関連なく組閣できるのか??
 水面下ではもう派閥からポストの要求が始まっているという。

 私は各議員が政策集団として派閥に属することは否定できないと思う。自身の政治活動、保身のためにもやむを得ないだろう。

 しかし、個人として信任を得て当選した議員が、個人の判断よりも派閥の論理に従って総裁選挙に投票するならば、議会制民主主義の破綻を意味する。
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