副大統領としてハリス氏は必ずしも評価が高かったとは言えない。
氏は大統領から国境管理を任されたが成果をあげられなかった。国境に半年も行っていなかったことガーデン問題となり評判を落としていた。
氏は政治経験は豊かとは言えない。
マネージメント能力、組織をまとめる力が弱い、とされている。
しかし、役職が人を作るのは確かである。トランプだって政治経験は皆無に近い共和党の商人で、大統領選挙では当初は共和党内で泡沫候補とされていた、ではないか。それが巧みな話術と扇動力でのしあがってきた。トランプが大統領になった時、冗談だろう・・・と思っていた。
大統領になれば優秀な人材が集まってきてハリス氏を支えてくれるだろう。
ハリス氏の登場は実にタイミングが良かった。
バイデン氏は劣勢であることがわかっていながらなかなか撤退を表明せず、民主党支持者を白けた気持ちにさせ、投票も棄権するだろう、と危ぶまれた。民主党の勝利は皆無に近いとまで言われていた。そんな時期、バイデン氏が撤退表明し、次期候補者としてハリス氏を押したことで事態が一変した。
ハリス氏を推した意味は、正副大統領は任期中から一体なのだ、だから当然のこと、自然のことという考え方が覗く。
バイデン氏撤退発表の翌日には民主党の議会議員の90%がハリス氏支持を表明した。
はっきり言ってハリス氏を純粋に支持したのではなく、バイデン撤退を支持したのに近い・・・と私は思う。
もう投票までに時間が4ヶ月しかない、だからこの時期だからハリス氏であろうと他の人物であろうとまとまるしかない。党内の重鎮たちはこぞって支持表明、著名人もこれに続いた。当初様子見していたオバマ夫妻もハリス氏支持を表明した。
トランプ陣営はトランプの狙撃事件を受けて一層強くまとまっていた。
一方では民主党がどうしようもないほどバラバラであった。その危機感も背景にある。
「強いトランプ、高齢で弱いバイデン」の構図はハリス氏登場ですっかり狂ってしまった。激しく追求していたバイデン氏の高齢問題は今度は自分に返ってきた。
トランプはハリスの印象をどうやって悪くするかに今後集中するであろう。
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