福田の雑記帖

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菅義偉氏(3) 総裁選(2) 派閥と老害が作り上げた不可解な総裁選 

2020年09月20日 03時50分42秒 | 政治・経済 国際関係
 安部退任表明後、菅氏が一躍政治の表舞台に躍り出た。つい先日までは菅氏は候補の一人とはみなされていたが、本命は岸田氏、石破氏であった。

 自民党総裁選出は、通常は党大会を開き、国会議員と党員・党友票の合計788票で総裁を選出する。今回は両院議員総会で国会議員394票と47都道府県連が持つ3票だけで選出した。「コロナで緊急を要する。政治空白を作るべきではない」との党執行部の判断。しかし、これはおかしい。安倍首相はまだ執務できている。だから時間はあった。原則通りに実施できなかったはずはない。

 自民党総裁選は首相を選ぶことと同じ。候補者が政策論争を交わし、党員・党友の意思を反映させるべきであった。

 党青年局ら有志議員は二階幹事長に国会議員140人超の署名を添え、党員・党友投票を実施するよう申し入れた。地方議員ら約400人も賛同。このほか、地方組織も同じ要求を出している。これほどの多数の意見を取り上げなかった超長老の自民党幹事長の横槍、個人的と思われるゴリ押しが見える。二階氏は自分の保身を考え、岸田氏、石破氏に不満を感じていたのだろう。

 総裁選は岸田氏、石破氏、菅氏の三人が立候補した。実際には、変な総裁選が展開された。派閥に属さない菅氏が、細田派、麻生派、二階派などの支持を受け優位に立った。菅氏がどこかの派閥に属していたらここまでの指示にはならなかったと思う。菅氏への各派閥の支持表明を見た限り、総裁選は投票の必要はないほどであった。
 こんな馬鹿な総裁選はない。

 総裁選では議員票の比重がより増した。しかも、議員個々の判断というより、各派閥の意向によっている。なんで各議員は総裁を自由意思で投票できないのだ??これは絶対的におかしい。
 各派閥の支持表明はいい。しかし、各議員はそれにとらわれない自由意思で投票すべきである。派閥に属する議員は派閥のロボットなのか??

 派閥にとらわれた各議員の投票行動は、各議員が各国民の1票の選挙で選ばれるという民主主義の根幹を揺るがすもので、私は絶対に受け入れられない。
 こんな総裁選で選ばれた総裁を支持できない。

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 古い話であるが、私が県医師会の役員であった時に、県医師会の代議員として日本医師会の会長選挙に何度か臨んだ。私はその際、県医師会の支持候補には投票しないこともあった。代議員ではあったが、一人の医師会員としての判断が尊重されるべきで、最終的には自分の判断に基づく1票を投じた。

 今回の総裁選で小泉進次郎氏に1票が入ったという。ふざけた結果であるが、個人の考えを表明した議員がいたことは朗報と考えたい。
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