わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

作品の「割れ」、「ひび」対策(補修3)

2009-07-28 17:15:52 | 失敗と対策
「割れ」「ひび」の補修方法に付いて、更に、話を進めます。

3) 素焼後の「割れ」「ひび」の補修。

  ① 割れた部品が、何もしなくても、安定的に、載ったり、下から支える場合

    (例、蓋のつまみが取れた、足、脚など、が取れた等です)

    釉を掛ける際に、移動しない様に、ごく一般的な糊(やまと糊など)で、固定してから、施釉します。

    但し、糊のはみ出した部分は、釉が弾きますので、余分な糊は、綺麗に拭き取ります。
 
    窯から出すと、釉で完全に、くっついています。

  ② 「シャモット」を使う。

   同じ土の素焼の作品を、「紙やすり」で削った後の粉や、壊れた作品を、粉々にした物、

   (即ちシャモット)を、CMC(化学のり)等の糊で、混ぜ合わせ、補修剤に使います。

   補修する物と、補修剤が、同じ様に素焼して有りますから、縮み率は、同じになります。

   即ち、補修後、本焼きしても、傷が広がる事は、有りません。

   補修したら、若干濃い目の、釉をかけます。透明釉を掛けると、傷が目立ちますから、注意。

  ③ 接着剤を使う。

    前回、2)で述べた方法と、同じで、陶芸材料店で、市販されている、本焼き用接着剤を、

    使います。これには幾つかの、問題(欠点)が有ります。

   ) 全ての傷が、補修できる訳では有りません。

      横や、下に取り付く物の補修(特に重く、大きな物)は、上手く接着出来ません。

      本焼き時に、移動する、恐れが有ります。(どの様に、移動するかわ、窯次第です)

      移動した部分は、しっかり固着し、「処置なし」に成ります。

     ・ 不安があったら、接着剤は、使わない方が、無難です。
    
      (上に載る形では、可能ですが、これなら、接着剤を使わなくても、他の方法で、

       補修が出来ます。)

   ) 補修した跡は、釉の載りが悪い。

      掛けた釉が薄くなり勝ちです。又、透明系の釉などは、接着剤の色と、素地の色との差が出て、

      補修部分が、目立ちます。

  尚、市販されている、全ての、補修用接着剤を、試した訳ではありません。

   私の、使った物が、以上の様な、状態ですので、念の為に、申し上て起きます。

   ・ 又、良い接着剤を、ご存知でしたら、お教え頂いきたいと、思います。


以下、次回に続きます。

陶芸失敗と対策




  
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