まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

女たらしに死刑執行☆

2010-12-26 | フランス、ベルギー映画
 皆様、クリスマスはいかがお過ごしになられましたか?ハッピイでメリイなクリスマスでしたでしょうか?I wish so...
 私は老父母と一緒に、スーパー温泉に行きました(涙)。去年もそうだったような?クリスマスはジジババとスーパー温泉、が恒例化しそうです(涙)。でもでも~。クリスマスって本来、家族と一緒に祝うものなんでしょ?
 なんて無理やり自分を納得させようとしても。来年こそは、きっと...と祈念せずにはいられない歳末の夜です...

 「華麗なるアリバイ」
 アガサ・クリスティの「ホロー荘の殺人」が、フランスで映画化されました。
 上院議員アンリとその妻エリアーヌは、週末に友人たちを別荘に招く。やって来たのは、精神科医のピエールとその妻クレール、彫刻家のエステル、作家のフィリップ。ピエールとエステルは愛人関係で、クレールはそれに気づかぬふりをしている。エステルに恋をしているフィリップは、ピエールを憎んでいる。ピエールの元恋人だった女優のレアも現れ、別荘は緊張感に包まれる。愛憎が渦巻く中、プールでピエールが何者かに射殺されてしまい...
 原作には登場する名探偵ポアロですが、この映画には出てきません。クリスティ女史はホロー荘の殺人にポアロを出したことを悔やみ、自ら執筆した戯曲版にはポアロを削除したとか。確かに、名探偵が華麗に解き明かすアクロバットなトリックなど、この作品では犯行に使われていません。どちらかといえば、男女の恋愛心理劇っぽい内容です。
 タイトルが???ちょっと大げさかも。アリバイ工作、そんなに華麗じゃないし。拳銃トリックも、考え抜いて編み出したものではなく、とっさにやって成功したものって感じだったし。ミステリとしては地味な内容ですが、恋愛ドラマとしてはフランス人っぽくて面白かったです。
 ピエールの熟年ヤリチンぶりが、スゴい!妻、愛人、元愛人とも焼けぼっくい。フタマタどころかミツマタかよお~。エリアーヌとも以前デキてたらしいし。元気すぎる。あんな男、ほんと迷惑だよなあ。まあ、不実な男と知っててよろめく女もバカですが。フランス人って身も心も溺れて事態を複雑化しないと、恋愛した気になれない国民なのでしょうか。男も女も肉食すぎて、呆れるやら感嘆するやら。ピエール、ほんとトンデモない男なのですが。よくよく考えてみると、女たちのほうが勝手に貪欲に彼に群がって、勝手にヘンになってるだけって感じもした。大人の恋愛は自己責任だからねえ。ピエールばかりを責められない。

 まあ、確かにピエールは、酸いも甘いも噛み分けたオトナの女がハマりそうな男ではあった。地位も名誉もあって理知的で、優しいけど残酷でもあって、しかも美男子。絶対私だけのモノにはならない、な男。そーいう男に惹かれる女性って多いですよね。ライバルが多いので、自分に自信のある女なら、プライドと競争心をかきたてられる。その結果が、殺人事件。同じ愚かでも、男は可哀想、女は怖い、と思った。 
 キャストが、フランス映画ファンにとってはシブくて豪華でした。
 ピエール役は、ハリウッド映画にもチョコチョコ出てるランベール・ウィルソン。美青年だった彼も、すっかりシブい熟年男性に。スマートで色気があって、今でも十分イケてます。メタボ無縁な体つきもブラボーです。
 エステル役は、フランス大統領夫人の姉としても知られるヴァレリア・ブルーニ・テデスキ。彼女、ニューハーフに見えて仕方ないんだけど、素敵な女優ですよね。見た目ではなく、雰囲気が優しくて可愛い。少女みたいな声が好き。それと、いつ見ても彼女ってオシャレ。別に、いかにもブランドもの!いかにも高価!って服を着てるわけではないのに、シンプルで上品で、なおかつモダンなカジュアルさもあって。それもそのはず、彼女はイタリアの名家出身のモノホンお嬢様。成り上がり女優やタレントとは出自だけでなく、センスも違うのです。ハリウッド女優のセレブファッションよりも、ヴァレリアさんのフレンチモードのほうが、着てみたい!と思わせてくれます。
 エリアーヌ役は、最近は脇役で(といっても、この映画ではトップクレジットですが)いい味を出してるミュウミュウ。

 ミュウミュウも、いくつになっても可愛いなあ。日本のブリッコおばさん女優と違って、可愛いけどクールなところが素敵。クールだけど、どこかトボけててズレてるエリアーヌを、軽やかにオチャメに好演してました。彼女、基本的にはコメディエンヌですよね。
 クレール役のアンヌ・コンシニは、寝取られ妻を地味に熱演。アンリ役には、アラン・レネ監督作品でもおなじみの名優ピエール・アルディティ。フィリップ役は、ジャック・ドミー監督とアニエス・ヴァルダ監督の息子マチュー・ドミー。濃い~!けど、よく見ると可愛らしい顔してます。アンリの姪っ子が、すごい毒舌で笑えた。事件を捜査する警部の部下の若い刑事が、わりとイケメンでした。
 フランスのブルジョワ階級に憧れます。私も週末には、田舎の別荘に招いたり招かれたりしてみたい~。
 ちなみに「ホロー荘の殺人」は、日本でも「危険な女たち」というタイトルで映画化されてます。
 いまスペシャルドラマとしてリメイクされるとしたら、わしの理想&妄想キャストはこうだ!
 
 ピエール・・・仲村トオル
 エステル・・・松雪泰子
 クレール・・・和久井映見
 レア・・・藤原紀香
 フィリップ・・・小澤征悦
 フィリップの恋人・・・ミムラ
 アンリの姪・・・朝倉あき
 警部・・・西岡徳馬
 刑事・・・山口翔悟
 エリアーヌ・・・加賀まりこ
 アンリ・・・片岡仁左衛門

 こんなん出ましたけどぉ~?
 NHKあたりでもドラマ化できそうですよね♪
 
 
 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« モラトリアムの部屋 | トップ | 安兵衛ふたたび »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿