「セバーグ」
60年代後半。女優のジーン・セバーグは、公民権運動に共感し各種団体に寄付をしていた。その中には急進派のブラックパンサー党も含まれており、FBIはジーンを危険人物を見なす。黒人活動家のハキーム・ジャマルと不倫関係となったジーンは、FBIによる度の過ぎた監視や盗聴によりノイローゼ状態に陥り…
「悲しみよこんにちは」や「勝手にしやがれ」などで日本でも人気女優となったジーン・セバーグが、FBIに危険人物視されて盗撮盗聴中傷されて精神ぶっこわされちゃう話。セバーグが若くして謎の死を遂げたことは知ってましたが、あんな目に遭ってたとは驚き桃ノ木です。公民権運動やベトナム戦争で騒然としてた当時のアメリカ、ずいぶんとカオスな時代だったようですが、FBIによる政府にとって都合の悪い、ウザい連中にダメージを与えるため、彼らの私生活を暴いたりスキャンダルを捏造したりする、いわゆるコインテルプロみたいな卑劣で非道なことがまかり通ってたなんて。現代では考えられない、のかな?私たちが知らないだけで、実際には隠密に行われてるのかも。中国とかやってそう。日本でも、元気そうだった人気俳優や女優が急死して驚かされることがよくありますが、もしかしたら…?なんて、うがちすぎでしょうか?
FBIによるイヤガラセでノイローゼとなるジーンが痛ましかったけど、あまり同情できなかったのはなぜ?少々のことではコワレない、何があろうと屈しない!貫く!な信念のヒロインを見慣れてるからでしょうか。今の女優だったら攻撃されたら神経衰弱になるどころか、ますます奮い立って戦うでしょうから、あまりにも心が弱いジーンが情けなく思えた。責められたり非難されたりするのは百も承知だったはずなのに、覚悟がなさすぎ。見た目は華やかな蝶だけど、中身は小心なイモ虫、みたいなジーンでした。自由で奔放な女になるには、やはり強靭な精神が必要です。苦しみも悲しみも全部自分のことだけで、夫や子ども、不倫相手の家族、映画関係者といった周囲の人たちに迷惑、心配かけまくるのにもイラっとしました。自滅してしまったジーンに比べ、当時やはり政治運動をしていたジェーン・フォンダとか、ほんと強い女性だったんですね。女優としても中途半端に終わったジーンと違い、ジェーンは70年代を牽引する大女優になったし。
ジーン役は、最新作「スペンサー」でダイアナ妃を演じて絶賛されたクリステン・スチュワート。「トワイライト」シリーズで人気女優になった彼女、ちょっと苦手だったのですが、この映画の彼女は魅力的でした。精神的に追い詰められていくニューロティックな大熱演。実際のジーンには似てないけど、有名なセシルカットも可愛いのではなくスタイリッシュなボーイッシュさで、風貌があまり女オンナしてない、ちょっと中性的な感じがカッコよく見えました。スタイル抜群で、ミニスカートやホットパンツなど見とれてしまうような長い美しい足なのですが、それもセクシーではなくカッコイイ感じ。ラブシーンや入浴シーンなどでヌードも披露してるけど、全然いやらしさはないです。彼女の60年代セレブファッションがおしゃれ。それにしても。ファッションだけでなくパリやロスの邸宅など、すごいセレブ生活でしたが、大ヒット作に恵まれたわけでもなく大スターでもなかった彼女があれなら、当時のトップスターはいったい?と想像し、映画スターの稼ぎっぷりにあたらめて畏怖。
ジーンに同情するFBI捜査官ジャック役は、英国俳優のジャック・オコンネル。彼ももう30代半ばだと思うけど、童顔で小柄なので若く見える。男らしくて素朴な少年っぽさが可愛い。少年っぽいので妻帯者役が何か似合いません。彼の上司役で、ヴィンス・ヴォーンも出演してます。一見しただけで何かもうヤバい人っぽいヴィンス、反抗期の娘に対する厳しい態度が怖かった。
ジーンの夫は、ピエール・ニネが「母との約束」で演じたフランスの高名な作家、ロマン・ガリだったんですね!ガリ役は、その「母との約束」でママン役だったシャルロット・ゲンズブールの夫イヴァン・アタル。久々に見たイヴァン、すっかり枯れたシブい熟年になってました。ジーンと不倫関係になるハキール・ジャマル役は、「アベンジャーズ」シリーズのファルコン役でおなじみのアンソニー・マッキーでした。過激な政治運動団体ブラックパンサー党は、「シカゴ7裁判」にも出てきましたね。
60年代後半。女優のジーン・セバーグは、公民権運動に共感し各種団体に寄付をしていた。その中には急進派のブラックパンサー党も含まれており、FBIはジーンを危険人物を見なす。黒人活動家のハキーム・ジャマルと不倫関係となったジーンは、FBIによる度の過ぎた監視や盗聴によりノイローゼ状態に陥り…
「悲しみよこんにちは」や「勝手にしやがれ」などで日本でも人気女優となったジーン・セバーグが、FBIに危険人物視されて盗撮盗聴中傷されて精神ぶっこわされちゃう話。セバーグが若くして謎の死を遂げたことは知ってましたが、あんな目に遭ってたとは驚き桃ノ木です。公民権運動やベトナム戦争で騒然としてた当時のアメリカ、ずいぶんとカオスな時代だったようですが、FBIによる政府にとって都合の悪い、ウザい連中にダメージを与えるため、彼らの私生活を暴いたりスキャンダルを捏造したりする、いわゆるコインテルプロみたいな卑劣で非道なことがまかり通ってたなんて。現代では考えられない、のかな?私たちが知らないだけで、実際には隠密に行われてるのかも。中国とかやってそう。日本でも、元気そうだった人気俳優や女優が急死して驚かされることがよくありますが、もしかしたら…?なんて、うがちすぎでしょうか?
FBIによるイヤガラセでノイローゼとなるジーンが痛ましかったけど、あまり同情できなかったのはなぜ?少々のことではコワレない、何があろうと屈しない!貫く!な信念のヒロインを見慣れてるからでしょうか。今の女優だったら攻撃されたら神経衰弱になるどころか、ますます奮い立って戦うでしょうから、あまりにも心が弱いジーンが情けなく思えた。責められたり非難されたりするのは百も承知だったはずなのに、覚悟がなさすぎ。見た目は華やかな蝶だけど、中身は小心なイモ虫、みたいなジーンでした。自由で奔放な女になるには、やはり強靭な精神が必要です。苦しみも悲しみも全部自分のことだけで、夫や子ども、不倫相手の家族、映画関係者といった周囲の人たちに迷惑、心配かけまくるのにもイラっとしました。自滅してしまったジーンに比べ、当時やはり政治運動をしていたジェーン・フォンダとか、ほんと強い女性だったんですね。女優としても中途半端に終わったジーンと違い、ジェーンは70年代を牽引する大女優になったし。
ジーン役は、最新作「スペンサー」でダイアナ妃を演じて絶賛されたクリステン・スチュワート。「トワイライト」シリーズで人気女優になった彼女、ちょっと苦手だったのですが、この映画の彼女は魅力的でした。精神的に追い詰められていくニューロティックな大熱演。実際のジーンには似てないけど、有名なセシルカットも可愛いのではなくスタイリッシュなボーイッシュさで、風貌があまり女オンナしてない、ちょっと中性的な感じがカッコよく見えました。スタイル抜群で、ミニスカートやホットパンツなど見とれてしまうような長い美しい足なのですが、それもセクシーではなくカッコイイ感じ。ラブシーンや入浴シーンなどでヌードも披露してるけど、全然いやらしさはないです。彼女の60年代セレブファッションがおしゃれ。それにしても。ファッションだけでなくパリやロスの邸宅など、すごいセレブ生活でしたが、大ヒット作に恵まれたわけでもなく大スターでもなかった彼女があれなら、当時のトップスターはいったい?と想像し、映画スターの稼ぎっぷりにあたらめて畏怖。
ジーンに同情するFBI捜査官ジャック役は、英国俳優のジャック・オコンネル。彼ももう30代半ばだと思うけど、童顔で小柄なので若く見える。男らしくて素朴な少年っぽさが可愛い。少年っぽいので妻帯者役が何か似合いません。彼の上司役で、ヴィンス・ヴォーンも出演してます。一見しただけで何かもうヤバい人っぽいヴィンス、反抗期の娘に対する厳しい態度が怖かった。
ジーンの夫は、ピエール・ニネが「母との約束」で演じたフランスの高名な作家、ロマン・ガリだったんですね!ガリ役は、その「母との約束」でママン役だったシャルロット・ゲンズブールの夫イヴァン・アタル。久々に見たイヴァン、すっかり枯れたシブい熟年になってました。ジーンと不倫関係になるハキール・ジャマル役は、「アベンジャーズ」シリーズのファルコン役でおなじみのアンソニー・マッキーでした。過激な政治運動団体ブラックパンサー党は、「シカゴ7裁判」にも出てきましたね。