師走の邦画イケメン祭①
「斬、」
開国に揺れる江戸末期の日本。農村で働きながら剣術の腕を磨いていた若き浪人の都筑杢之進は、澤村という剣豪と出会う。杢之進の腕を見込んだ澤村は、自分が率いる組織の一員となって京都での戦いに参戦するよう杢之進を誘う。承諾し澤村と旅立とうとした矢先に、村に現れた無頼者の集団が起こした事件が、杢之進を思わぬ事態に陥れることになり…
言うまでもなく、主演の池松壮亮目当てで観に行きました(^^♪脇役出演してた「散り椿」はつまんなかった上に、壮亮くんも時代劇なのにいつもと同じ、どよよ~んとボソボソとアンニュイで、かなりがっかりさせられたのですが、この新作はユニークかつ壮亮くんの“いつもと同じ”も魅力として活かされていました。いつも同じも、やはりキムタクのそれとは別物です。
壮亮くんは若手の中では別格の非凡な俳優なのですが、使いこなすのが難しい珍種でもあるんですよね~。イザベル・アジャーニと同じタイプというか。出演作のほとんどは、彼の魅力を活かせてません。「散り椿」のように、上っ面だけキレイキレイな中身の薄い映画だと、“いつもと同じ”に堕してしまいますが、その“いつもと同じ”が比類なき魅力となって、観る者を圧倒したり驚かせたり陶酔とさせたりすることもあります。この作品は、そんな希少な映画と言えるかもしれません。久々に、壮亮ハンパないって!と思いました。やっぱ彼、いい役者、いい男ですわ~
小柄で痩せた体、無精ひげないと子どもみたいな童顔の壮亮くんは、肉体美や美しい顔を誇るルックスの俳優ではないのですが、わらわらいる若手イケメン俳優にはない強烈な武器があります。それは濃密・濃厚な色気!それも、若い男のヘルシーなセクシーさではなく、まるで熟年男のような倦怠感を帯びた色気。脱がなくても濡れなくても、尋常でないエロさを醸す稀有な役者なのです。
某事務所タレントやイケメン俳優は、メイクばっちりで化粧臭そうだけど、浅黒く粗い肌の壮亮くんは♂臭そうですごく性的。この映画でも、エロいわ~と胸騒ぎなシーンが多かったです。時代劇で男優の自慰行為シーンとか、初めて見ました。シコシコしてる時の表情や息づかいが、なかなか生々しくて自慰シーンは2回もあって、最初のはストイックで生真面目な男でも性欲はあるんだな~と微笑ましく思えるものだったけど、2回目は殺戮を経験して血に酔ったかのように錯乱状態で激しく。自慰の演じ分けとか、壮亮だからできた難しい演技。性欲なんかありません、みたいな俳優ほどつまんないものはないので、常にセクシュアルな壮亮はやはり特異な俳優です。
幼い猿顔で、世間一般的なイケメンでは決してない壮亮くんですが、時折ものすごい美男に見える瞬間が。この映画でも、ハっとしてしまうほど美しい顔に見えたシーンが何度かあった。優しく無邪気な笑顔も多く、年相応に可愛く見えたのもファンには嬉しかったです。殺陣も俊敏で鋭くてカッコよかったです。だいたい平坦なボソボソ声なのですが、激情的かつ明瞭に話す時はすごい美声で、大河ドラマ「義経」で少年時代の源頼朝を端正に演じ私を瞠目させた当時14歳の彼を思い出しました。
エロく美しい壮亮くんも見ものですが、最大の見せ場はやはり狂気に堕ちてしまう演技でしょうか。殺戮への罪悪感や恐怖からではなく、人を斬ることで気づいてしまった暗い悦楽に身悶えして狂乱する姿や、ボロボロボサボサになって森の中をさまよう虚ろな姿は、「アデルの恋の物語」のイザベル・アジャーニを彷彿とさせました。やっぱ壮亮くんとアジャーニってカブるわ~。
杢之進に恋する村娘役は、またあんたか!な蒼井優。苦手な女優ですが、泥だらけでレイプされるシーンとか、なかなか頑張ってました。でも彼女の役、必要だったの?スゴ腕の浪人澤村役は、この映画の監督で、スコセッシ監督の「沈黙 サイレンス」でも好演していた塚本晋也監督ご自身が演じてます。カッコいい役だったので、自分で演じたくなったのかな?俳優の髪型とか喋り方とか、あまり時代劇っぽくなく現代的なところや、ちょっと観る者の解釈に委ねてるような謎めいたシーンとか、荒々しくもリアルで耽美的な演出が斬新で面白かったです。かなり低予算っぽい映画ですが、金をかければ佳い映画ができるとは限らないことを、この映画を観てあらためて痛感しました。
↑壮亮くんは日本映画界の至宝!くだらない作品に出さず、大事に扱ってほしい!たまには明るく可愛い役もやってほしいけど
「斬、」
開国に揺れる江戸末期の日本。農村で働きながら剣術の腕を磨いていた若き浪人の都筑杢之進は、澤村という剣豪と出会う。杢之進の腕を見込んだ澤村は、自分が率いる組織の一員となって京都での戦いに参戦するよう杢之進を誘う。承諾し澤村と旅立とうとした矢先に、村に現れた無頼者の集団が起こした事件が、杢之進を思わぬ事態に陥れることになり…
言うまでもなく、主演の池松壮亮目当てで観に行きました(^^♪脇役出演してた「散り椿」はつまんなかった上に、壮亮くんも時代劇なのにいつもと同じ、どよよ~んとボソボソとアンニュイで、かなりがっかりさせられたのですが、この新作はユニークかつ壮亮くんの“いつもと同じ”も魅力として活かされていました。いつも同じも、やはりキムタクのそれとは別物です。
壮亮くんは若手の中では別格の非凡な俳優なのですが、使いこなすのが難しい珍種でもあるんですよね~。イザベル・アジャーニと同じタイプというか。出演作のほとんどは、彼の魅力を活かせてません。「散り椿」のように、上っ面だけキレイキレイな中身の薄い映画だと、“いつもと同じ”に堕してしまいますが、その“いつもと同じ”が比類なき魅力となって、観る者を圧倒したり驚かせたり陶酔とさせたりすることもあります。この作品は、そんな希少な映画と言えるかもしれません。久々に、壮亮ハンパないって!と思いました。やっぱ彼、いい役者、いい男ですわ~
小柄で痩せた体、無精ひげないと子どもみたいな童顔の壮亮くんは、肉体美や美しい顔を誇るルックスの俳優ではないのですが、わらわらいる若手イケメン俳優にはない強烈な武器があります。それは濃密・濃厚な色気!それも、若い男のヘルシーなセクシーさではなく、まるで熟年男のような倦怠感を帯びた色気。脱がなくても濡れなくても、尋常でないエロさを醸す稀有な役者なのです。
某事務所タレントやイケメン俳優は、メイクばっちりで化粧臭そうだけど、浅黒く粗い肌の壮亮くんは♂臭そうですごく性的。この映画でも、エロいわ~と胸騒ぎなシーンが多かったです。時代劇で男優の自慰行為シーンとか、初めて見ました。シコシコしてる時の表情や息づかいが、なかなか生々しくて自慰シーンは2回もあって、最初のはストイックで生真面目な男でも性欲はあるんだな~と微笑ましく思えるものだったけど、2回目は殺戮を経験して血に酔ったかのように錯乱状態で激しく。自慰の演じ分けとか、壮亮だからできた難しい演技。性欲なんかありません、みたいな俳優ほどつまんないものはないので、常にセクシュアルな壮亮はやはり特異な俳優です。
幼い猿顔で、世間一般的なイケメンでは決してない壮亮くんですが、時折ものすごい美男に見える瞬間が。この映画でも、ハっとしてしまうほど美しい顔に見えたシーンが何度かあった。優しく無邪気な笑顔も多く、年相応に可愛く見えたのもファンには嬉しかったです。殺陣も俊敏で鋭くてカッコよかったです。だいたい平坦なボソボソ声なのですが、激情的かつ明瞭に話す時はすごい美声で、大河ドラマ「義経」で少年時代の源頼朝を端正に演じ私を瞠目させた当時14歳の彼を思い出しました。
エロく美しい壮亮くんも見ものですが、最大の見せ場はやはり狂気に堕ちてしまう演技でしょうか。殺戮への罪悪感や恐怖からではなく、人を斬ることで気づいてしまった暗い悦楽に身悶えして狂乱する姿や、ボロボロボサボサになって森の中をさまよう虚ろな姿は、「アデルの恋の物語」のイザベル・アジャーニを彷彿とさせました。やっぱ壮亮くんとアジャーニってカブるわ~。
杢之進に恋する村娘役は、またあんたか!な蒼井優。苦手な女優ですが、泥だらけでレイプされるシーンとか、なかなか頑張ってました。でも彼女の役、必要だったの?スゴ腕の浪人澤村役は、この映画の監督で、スコセッシ監督の「沈黙 サイレンス」でも好演していた塚本晋也監督ご自身が演じてます。カッコいい役だったので、自分で演じたくなったのかな?俳優の髪型とか喋り方とか、あまり時代劇っぽくなく現代的なところや、ちょっと観る者の解釈に委ねてるような謎めいたシーンとか、荒々しくもリアルで耽美的な演出が斬新で面白かったです。かなり低予算っぽい映画ですが、金をかければ佳い映画ができるとは限らないことを、この映画を観てあらためて痛感しました。
↑壮亮くんは日本映画界の至宝!くだらない作品に出さず、大事に扱ってほしい!たまには明るく可愛い役もやってほしいけど