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イランの核問題を解決する上で、あってはならない思惑

2010-01-31 | ラジオ
マスメディアはイラン国家安全保障最高会議書記で、イランの核問題に関する交渉責任者のジャリリ氏が、モスクワを訪問する予定であると報じていたが、25日夜、26日に予定されたモスクワ訪問は延期されたと伝えた。

モスクワ訪問延期に付いて、核問題に付いてさらに詳細に検討する必要性が生じたためと伝えるメディアもあれば、理由も説明も無く無期限に延長されたと伝えるメディアもある。
専門家らはジャリリ書記のモスクワ訪問の趣旨は、イランの核問題をめぐる(恐らく情勢と言ったのかも知れないがイントネーションが変)が一掃複雑になったことに関連しているとの見かたを示している。

イランの低濃縮ウランを国外で加工するというIAEAの提案を、イランが事実上拒否したことを受け、国連安全保障理事会の常任理事国5ヶ国にドイツを加えた6ヵ国が、再びイランに対し追加的な制裁措置を取る可能性に付いて議論を始めた。
EU各国は来月2月中旬までに相応の提案が、国連安全保障理事会に提出されることを期待しているが、その提案の趣旨に付いてはまだ明らかにされていない。

一方イラン政府は低濃縮ウランの加工は、平和利用のためであると表明し原子力分野の開発を自国の権利であると主張している。
従ってイランの核問題は政治的な様々な事柄を除外するための、もっぱらIAEAの枠組みで検討されなければならない。
ロシア科学アカデミー世界経済国際関係研究所の専門家は、、ロシアの声からのインタビューに応じ、そのなかでいずれにせよ今回のジャリリ氏によるモスクワ訪問延期は、イランの核問題をめぐって時折生じる根本的な問題と結びつけるには及ばないとの見方を示し、続けて次の様に話している。
「今回のモスクワ訪問延期は、イランの核計画をめぐって行われている複雑なテーマの一つの要素に過ぎ無いと思う。
ここで非常に重要な事は、ロシア政府が(???)を発表しないこと、そしてロシアの外交を進める上でイランの核計画が、極めて複雑であることを完全に理解していることだと考える。
そして私の主観的な意見だが複数の西側諸国にはイランに対する思惑があり、ロシアは外交を進めるにあたり、それを把握していると思われる。
従って今回ジャリリ氏がモスクワ訪問を延期したことに付いて、イランが交渉プロセスの枠組みから逸脱してしまったと捉えるべきではないと考える。
今回のモスクワ訪問延期と言うのは、全く普通の出来ことだ」
専門家は、この様に述べている。

もちろんロシア政府はイランの核政策が、もっぱら平和的性格を帯びたものであると言うことに、国際社会が疑念を抱かないことを望んでいる。
先日ラブロフ外相は、国連安全保障理事会はイランに対する、追加的な制裁措置を検討する可能性があると述べた上で、将来の問題解決に決定権を握る人々は皆、他の何らかの思惑ではなく、もっぱら核不拡散体制を強化し、その体制を維持することを(???)であろうとの考えを示した。

(???)は女性アナウンサーの不明瞭な発音で聴き取れない。

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山田 克哉
講談社


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1月27日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル