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ロシアはこの10年間で最も経済的成功を収めた国の一つ

2010-01-21 | ラジオ
アメリカの大手投資銀行ゴールドマンサックスの分析専門家たちは、新年早々報告書を発表し、そのなかでこの10年の間、世界経済において最も大きな成功を収めた国としてロシア、インドネシア、ベトナムそして中国の4ヶ国を挙げた。
この報告書によるとこの10年間でロシアは、GDPにおいて4.8倍と4ヶ国の中でも最高の伸びを記録している。

ちなみにインドネシアは3.5倍ベトナムは3倍となっている。
報告書で挙げられている数字は、ロシアが10年前にほぼゼロからスタートしたことを考えるならば、どれも非常に印象深いものばかりだ。
1990年代末ロシアは深刻な政治的また経済的ショックに見舞われ、つまるところそれが1988年8月のルーブルの切下げに繋がり、ロシア経済はマヒ状態の一歩手前に立たされた。

そして状況を打開するため社会全体、及びニューリーダー達の多大な努力が求められた。
確かに世界経済の状況も多くの点で、それを助けてくれた。
ロシアにとって主要な輸出品目となった石油やガスの需要が高まり、価格が上昇したのだ。
それによって国の収入は急速に増え発展は加速した。
その一方で世界経済のプロセスに対する、ロシアの影響力も増大した。
ロシア議会下院国家会議金融市場委員会のメンバーである、アクサコフ議員もその点を指摘している。
「ロシアは主要8ヶ国、その後主要20ヶ国のメンバー入りした。
ロシア国内の状況はすでに、かなりしばしば世界的な金融経済市場の状況を決定するようになって来ている。
ですから私はゴールドマンサックスの専門家達の見方に賛成だ。
その一方で強調しなくてはならないのは、ロシアの役割は主としてそのエネルギー資源によって決められているという点だ。

もちろん私達は先ず第一に付加価値を生産するような部門によってプロセスに影響を与えたいと願っている」
アクサコフ下院議員は、このように指摘している。

世界的な経済金融危機は、世界の殆どの国々同様、ロシア経済にもネガティヴな影響を与えた。
2009年前半のロシアのGDPは、およそ10%減少している。
現在状況は良い方向へと変わってききつつあり、新年の到来と共に期待はより膨らんでいる。
危機の底からのより戻しは大きいものとなり、経済成長が再び始まり、ついにはロシア経済の構造的なペレストロイカも起こるのではないかと期待されている。
メドヴェージェフ大統領は近代化路線を、はっきりと宣言し最も将来性ある部門の発展が優先されている。
そうした部門の一つとして選ばれているのがナノテクノロジーで、2年前ナノテク発展のためのアイデアは集める、考え方を集積する国営企業が作られた。

同じような対応は医療機製造にも取られている。
またロシアが伝統的に力を持っているような部門、原子力や宇宙開発部門でもロシア経済発展の牽引車となるような、突破口が開けるものと期待が集まっている。

金融危機後の世界

ジャック・アタリ
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1月9日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル