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再び増加するロシアの外貨準備高は、ロシア経済回復の兆し

2009-07-04 | ラジオ
ロシア中央銀行総裁は声明を表し、ロシアのGDPの落ち込みは峠
を越しただろう。ロシアの外貨準備高は再び増加し始め、5月28日
ようやく4千億ドルを超えたことは、ロシア経済回復の顕著な証拠で
あるとの見解を示した。
しかしこの総裁の声明はロシア経済はこれまで低下期だったため、
今後は成長期となるはずだと言うように、人々を楽観視させる可能
性がある。

総裁は少しずつ、ゆっくりとした成長であるため年末までは、その成
長が感じられないかも知れないが、4月から6月に掛けての第二四半
期に比べ、4月から9月にかけての第三四半期には、すでにGDPは増
加を示すだろうと考えている。
またロシアの金外貨準備高の成長も、経済安定の明るい兆しになっ
た。
現在のような状況で、こういった金外貨準備高の成長を期待していた
人は、殆どいなかったともいえる。
昨年8月までロシアの外貨準備高は絶えず同価してきた。
しかしその後、世界金融危機の影響により、ロシアの輸出商品の価
格下落や、大規模な国債の支払いによりロシアの外貨準備高は急激
に減少を始めた。

4月末には外貨準備高の増加が見られはじめ、28日にはついに総額
4千億ドルを超えた。
この額は世界でも第三位となる。
この値は専門家達に対し、ロシアには世界金融危機の第二波は来な
いのだということを、確認させるための基礎を与えるものだ。
また現行の銀行システムが信頼できるとして、肯定的なものであるこ
とを示している。
これに関連してロシア中央銀行の第一副総裁は、今後短期間では経
済においてシステムが大きく変動する恐れは無いと指摘し、さらに次
の様にコメントしている。
「我々の評価では銀行セクターにとっての脅威は無い。それどころか我
々が行っている、今後に付いての予測や評価によると、例え現段階で
成長をはじめていなかったとしても、最も深刻な時期は過ぎたのだ」
ロシア中央銀行の第一副総裁は、この様に発言した。

全体としてロシアの銀行分野は、現在のところ厳しい状態を呈している
が、しっかりと安定したものであるということが出来る。
ロシアの銀行分野には耐久性があるのだ。
現在最も予算を潤しているエネルギー燃料価格の上昇が、ロシアに自国
経済を支援するような追加的資金を与えることになるだろう。

ロシアと世界金融危機―遠くて近いロシア経済
(ユーラシア選書)


酒井 明司
東洋書店


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5月29日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル