メドヴェージェフ大統領のアフリカ歴訪

メドヴェージェフ大統領はエジプト、ナイジェリア、ナミビアに続
きアンゴラ訪問を持ってアフリカ歴訪を終えた。
この話題に付いてロシアの声の評論委員は、次の様にコメント
している。最初の訪問国エジプトから最後のアンゴラまで、気
温差は40℃から0℃まで及んだ。
メドヴェージェフ大統領はこうした、厳しい気候条件に臨む覚悟
は余り無かったと述べているが、その代わりに訪問の先々で誠
実で友好的かつ実務的な首脳会談を行う準備は、しっかりとな
れされており、また受け入れ側も暖かい態度で向い入れてくれ
た。

今回の歴訪は事実上、ロシアのアフリカを再発見し、またこれら
の訪問国もロシアを再発見したと言えるものだ。
今回メドヴェージェフ大統領は、ロシア大統領としては初めて、ナ
ミビアとナイジェリアの訪問を果たした。
最初の訪問地エジプトでは、ロシアは通年を経てこの地域で主導
的地位に立つこの国との間に、戦略的パートナー関係を復活させ、
あらゆる分野での協力の内容を記した、一連の重要な書類にサイ
ンが行われている。

続くナイジェリアではナイジェリアと欧州を結ぶ、ガスパイプラインの
敷設などに関し協力の合意が結ばれた。
そしてナミビアでも貿易経済、科学技術、人道、文化の分野で数十
億ドルの協力の合意が結ばれている。
最後のアンゴラでの協力合意は電力、ダイヤの鉱山での採掘など
でまとまった。

メドヴェージェフ大統領は、ナミビアの初代大統領を務めたヌヨマ氏と
会談したなかで、メドヴェージェフ大統領が学校でアフリカの歴史を学
んでいたとき、ヌヨマ氏はすでに戦地ですでに大きな功労をあげてい
たとの考えを語った。
これはつまりソ連とアフリカ諸国との間には、アフリカが植民地主義に
反し、独立と民族の自治を求めて闘っていた時代から、様々な結びつ
きがあったことを表している。

その後、民主主義の国となったロシアは、市場経済や別の生活様式へ
移行するための困難な時代を経てきた。
そうしたなかではアフリカ諸国へ向ける関心は、次第に薄れていった。

今日ロシアは再びアフリカに戻ってきた(※放送で女性アナウンサーは
「アメリカ」と言ったが間違い)。それは慈善的なミッションを帯びたもの
でもなければ、自国のイデオロギーや政治的影響力を広めるという目
的ではない。
根底にあるのは(?)で総合的なビジネスのルーツだ。
世界の平和秩序そして安全保障、国際紛争の解決、国連の役割、飢
餓、貧困の解決、現在の金融経済危機の克服に付いて、ロシア政府
がアフリカ諸国と似通った視点を持っていること、またそれが一致して
いることから、両者のプロセスは容易に進むものと見られる。

メドヴェージェフ大統領はロシアはアフリカ大陸に、欧米や中国がすで
に進出している現状に対して、如何なるジェラシーも抱いていないと述
べている。
ロシアはこの大陸で自国の国益を保持し、継続的に主張していく構え
だ。
政治的にも経済的にも、また精神面でもロシアの世界における影響力
は今拡大しており、それがアフリカ大陸で、ロシアが国益を伸ばしてい
くために何よりもの挑戦となる。

※(?)は電波が弱く聴き取れず

歴史物語 アフリカ系アメリカ人 (朝日選書) 猿谷 要 朝日新聞社 このアイテムの詳細を見る

6月27日放送　ロシアの声・ラジオジャーナル