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ナチズムの復活に断固反対するロシア

2007-09-19 | ラジオ
>9月18日に行われる国連総会でロシアは、ナチズムの大量虐殺を非難し
ナチズムの復活・賛美を阻止する決議案を提出する意向。
これに関連してロシアの声の評論員は、次のようにコメントしている。
昨年の秋すでに国連総会は、ロシアの作成者である決議を採択している。
この決議の主な目的はナチズムや、民族差別を褒め称えるようなことは
許さないというものだ。
決議文の中にはハッキリとヨーロッパの一部の国々で、ナチズムのイデオ
ロギーが称えられている事実が反映されている。

エストニアやラトビアではニュルンベルグ裁判で戦争犯罪人とされ、ヒトラ
ーの突撃隊の元メンバー達がヒーローとなっている。
その後、国連の持つ権威にも関わらず一部のヨーロッパの国々は、昨年
のこの決議を無視し続けた。
かくも重要な決議の採択にあたって、EUの多くの国々も含めて53もの国が
棄権したことは理解できないし奇妙としか言いようが無い。
棄権した国々は決議案のテキストが持つ、いわゆる鋭さといったものを和ら
げようとし、今このとき何故採択が差し迫っているのかと疑問を投げかけた。

ロシアはファシズムのイデオロギーや、ナチズムの(?)に付いて今も賛美し続
けられているという事実を極めて憂慮している。
まさにそうしたなかで今年もロシア政府は、新しい厳しい立場の決議案を出
すことを決めた。

実際ナチズムのイデオロギーが、宣伝されているという事実は極めて深刻
であり、例えばミュンヘンではヒトラーの著書「我が闘争」が再出版され、広く
売られるよう要求が出されているし、バルト三国のラトビアではこの「我が闘
争」は、すでにだいぶ以前からラトビア語で出版されており、どの本屋でも買
うことが出来る状況にある。
ドイツではまたナチズムと報復主義の宣伝を、その方針としている国家民主
党の活動が極めて注意深く見守られている。リーダーのウド・フォイクト党首
などは、我々の時がやってきた我々が国を統治する時となった。こうした演
説をしている。

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ナチズムがあからさまな民族差別を宣伝するプログラムを展開する目的で、
ハンガリーではネオナチの組織・ハンガリーのための運動が作られ、活動を
開始しようとしている。
7月には国の支配勢力が事実上、ナチズムの賛美を認めているバルト三国
のひとつであるエストニアで、20人のエストニア人のナチス突撃隊の元メン
バーの大会が執り行われた。
エストニアの国防大臣は、大会参加たちを厚く歓迎したし、ナチスの理念を
分かち持つノルウェーやオーストリアの、元ナチス突撃隊隊員たちも来賓と
して、この大会に出席している。

ロシア議会下院国家会議国際問題委員会のコサチョフ委員長は、ナチズム
を英雄視することに付いて、ロシアの声のインタビューに対し次のように答え
ている。
「ヨーロッパ諸国を含めて、一連の国々でナチズムを英雄視しているという現
実は悲しいかな病んでいるが、国連総会では必ずやそうしたことへの議論が
なされるべきです。
しかし最も肝心なのはそうした議論が政治的なものに留まらず、国連安全保
障理事会決議や、ナチス英雄視の事実はどのような形でも、またどのような口
実の下でも、それが最終的に過去のものとなり、法律によって禁止されるよう
な、そのほか様々な文書の作成をもたらすようにすることです」
ロシア議会下院国家会議国際問題委員会のコサチョフ委員長は、このように
答えた。

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(?)は聴き取れず

9月17日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル