1010 Radio

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安倍総理大臣の辞任に対するロシアの反応

2007-09-15 | ラジオ
12日水曜日、世界中のマスコミは日本の安倍総理大臣の辞任に付いてのニ
ュースをトップ扱いで流した。
安倍総理大臣は恐らくそうした決定を、心の動揺なく示すことは出来なかった
と思われるが、シドニーでのAPEC・アジア太平洋経済協力会議サミットに出席
し、ロシアのプーチン大統領と会談し帰国してから、文字通り数日後の出来事
だった。
シドニーの露日首脳会談では、共通の戦略的利益を基盤にしてパートナー関
係を築くために、二国間の政治対話を続けていくことで意見の一致を見たばか
りだった。

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安倍氏が首相のポストを去った後も、シドニーで確認された合意の数々は効力
を持ち続けるだろうか。
ロシアの声の記者は、次のようにコメントしている。
露日関係は安倍総理大臣の辞任後も、如何なる根本的な変化をこうむることは
無いだろう。ロシア政治調査研究所所長マルコフ氏は、ノーボスチ通信の取材に
対して、そうした見方をとっている。
マルコフ所長はロシア政府との関係において、安倍氏の辞任は如何なる(?)をも
与えることは無い。
路線はこれまで通り続けられ、その方針の全てのパラメーターは保たれると指摘
している。

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また元ロシアの駐日大使で、ロシア外務省外交アカデミーのパノフ学長も同じ様
な見解を持っており、次のように述べている。
「安倍氏の辞任によって、露日関係に如何なる影響も出ないと思う。露日関係は
充分高いレベルにあり、安定的で発展している。
首相の交代によって何かが変わることは有り得ない。誰が総理大臣になっても露
日関係は、充分前向きに発展していくだろう。
露日関係を形作っているのは、単に個々の政治家達では無く与党・自由民主党で
あるからだ。
また日本で政治危機が起きるとも思えない。日本の政治文化において党が選挙で
負けた場合、党のリーダーはその責任を負って、職を辞すことはよくあることで、日
本の政治文化と伝統から見て、そこには何も劇的なドラマチックなことは無い。
日本において首相は与党の批判的な流れの表現者と見なされているので、かなり
頻繁的に交代している」
元ロシアの駐日大使で、ロシア外務省外交アカデミーのパノフ学長は、この様にコメ
ントしている。

なかのひと

またロシア科学アカデミー準会員のミヘエフ氏は、安倍氏の辞任によって露日関係
に、中断や間が生じると思う。
ロシア、中国、韓国との政治関係発展のダイナミズムは、どれも失われ間が生じ、新
しい総理大臣の登場を待たなければならないとの見方を示している
またミヘエフ氏は個人的には安倍氏の辞任は残念だ。安倍氏は強い政治家ではな
いと言われていたが、努力し隣国との関係を改善し、領土問題さへ前進させようと試
みた。
安倍氏の活動は露日相互関係の中に、新たな可能性を作り出した。
現在、安倍氏の辞任と共に当然ながら間が空いてしまい、日本は新しい総理大臣は
新しい方針を系統立てて構築化しなくてはならなくなるだろう。
ロシア科学アカデミー準会員のミヘエフ氏は、このような見方を明らかにしている。

オーストラリア・シドニーでのプーチン、安倍会談では10月末にロシアと日本の外務大
臣が、東京で会談を行う合意が出来たわけだが、11月はじめに露日二国間関係発展
に向けた作業を、さらに続けていく目的でロシアの副首相が日本を訪問することも決
まった。
日本の新しい総理大臣が、一体誰になるかは9月19日に明らかになる。
ロシアと日本の間で結ばれた合意が、保たれるのかどうかに付いては、時間の経過が
それを示してくれるだろう。
とは言えロシアは安倍氏が対ロシア関係の前向きな発展、そして存在する諸問題の解
決に向けてとった方針が保たれるよう強く期待している。
尚、露日間の戦略的対話の第三ラウンドは、今年中に開かれる予定になっている。

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さてこの解説が出されている間に、ロシアでも内閣が総辞職したと言うビッグニュースが
入ってきた。
ロシアにおいても又、日本においても国内政治の状況は大きく変化している。
それが露日関係の様々な領域に、一体どういった影響を与えていくのか。両国の新しい
政府が、どういった方針をとっていくのか、もし変わるとしたら少しでも善い方向に変わっ
て欲しいと私達は切に願っている。

今後ロシアの新しい政府が、どうゆうものになるかは私どもロシアの声の報道に、
どうぞご注目ください。

(?)は聴き取れず

9月13日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル