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APECフォーラムで活性化したロシアのWTO加盟交渉

2007-09-17 | ラジオ
APEC・アジア太平洋経済協力会議フォーラムでの議論は、ロシアのWTO加
盟交渉の活性化を促した。
これはロシアのグレフ経済発展貿易相が述べたものだ。
グレフ大臣は2008年中にロシアがWTOに加盟するチャンスは充分にあり、そ
のためにはロシアとパートナー諸国との、共同の取り組みが必要不可欠であ
るとの見方を示している。
ロシアはどのWTO加盟国が実施した二国間交渉よりも、多い数の二国間交
渉を実施している。
それらは全て半年前には終了していたが、その後アメリカ、サウジアラビア、
ポーランド、グルジア、カンボジアといった国々がロシアに新たな要求を突き
つけてきた。

経済研究所対外経済研究センターのバルコフスキー所長は、そうした要求の
一部は、明らかに政治的色合いのものだとの見方を示している。
「すでに事実上合意されていた事項に付いて譲歩することは、経済大国であ
り政治大国であるロシアにっては、当然の事ながら合理的なことではないオー
ディオ、ビデオ製品の海賊版対策の引き締めを求める、アメリカの要求に付い
ては、この問題での合意を図ることが必要だ。しかし今の状況では、この問題
は決して主要な問題ではない。アメリカの要求はロシアのWTO加盟を引き伸
ばし、何らかの圧力をかける為のものだと考えられる。
それは恐らくは大統領選を前にした、アメリカの状況に関連したものだろう」
経済研究所対外経済研究センターのバルコフスキー所長は、このように述べ
ている。

次に何故ロシアのWTO加盟が必要なのかという質問に付いて、バルコフスキ
ー所長は次のように答えている。
「基本的にこれまでWTOがロシアを抜きにして存在してきたように、ロシアもWT
Oに加盟(?)。しかし経済の安全保障の利益を踏まえ、WTOに加盟することは非
常に有益なことだといえる。WTO加盟により世界的な通商経済関係に、より早
く統合することが出来る。つまりWTOでこれまでに実践されてきた、一定の貿易
保護を期待することが出来るのだ。特に関税障壁の引き下げ、輸出保護に付い
てそれがいえる。
さらに共同で探査・生産を行う原則での協力に基づき、他の地域の大陸棚や産
地を開発するに当たり、他の国々の支持を求めることが可能となる。
このようにWTO加盟によりもたらされるメリットがある訳だ。
また世界のサービスシステムへの統合も、ロシアにとっては重要だ。
市場のグローバル化と地域化の中にあっては、これは特に重要なことだ。
取り分けアジア太平洋地域といった、力のある地域とロシアの関係を発展させる
ことが最優先される。またブラジルが牽引する形でラテンアメリカ市場も形成され
ており。この地域においてもロシアは近い将来、影響力のあるプレーヤーとなる
可能性が在る」
経済研究所対外経済研究センターのバルコフスキー所長は、このように述べてい
る。

WTO加盟国は全体として、ロシアとの交渉を早期に完了する構えを見せている。
今回のAPECフォーラムの枠内では、今後の協議の日程に付いて合意が図られ
た。予定ではロシアは今月9月にアメリカ、サウジアラビア、グルジア、カンボジア、
ニュージーランドをはじめとする国々と、15から20の交渉ラウンドを実施することに
なっている。
ロシア政府はWTO加盟に関する、全ての二国間交渉を11月に完了することを見
込んでいる。

(?)はフェージングで聴き取れず

WTO徹底批判!

スーザン ジョージ,Susan George,杉村 昌昭

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9月11日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル