一昨日「赤山禅院(せきざんぜんいん)」へ出かけました。平安時代の仁和4年(888)、慈覚大師円仁の遺命によって創建された、天台宗総本山延暦寺の塔頭です。円仁は、遣唐使船で唐に渡り、苦労の末に天台教学を納めました。その行程を守護した赤山大明神に感謝し、赤山禅院を建立することを誓ったとされています。しかし、円仁は日本の天台密教の基礎を築きましたが、赤山禅院の建立は果たせず、その遺命により、第四世天台座主 安慧(あんね)が赤山禅院を創建したと伝えられています。
ご本尊の赤山大明神は、唐の赤山の神様である泰山府君を勧請したもので、日本では陰陽道の祖神(おやがみ)と考えられています。赤山禅院は、平安京の東北にあり表鬼門に当たることから、赤山大明神は皇城の表鬼門の鎮守としてまつられています。現在も方除けのお寺として、広く信仰を集めています。
また、5日、10日、15日、20日、25日、月末・・・「五十払い(ごとばらい)」といわれる商習慣が、赤山禅院から始まったと言われています。かつて、一年の中でもめったにない「申の日」の五日に赤山禅院に詣でると吉運に恵まれる、という評判が立ち、江戸時代になると、「赤山さんは、掛け寄せ(集金)の神さんや」と言われるようになったそうです。その「五日講ご縁日詣で」から、「五十払い」の風習ができたと伝えられているそうです。
境内にはたくさんの社があります。赤山大明神は、地蔵菩薩の化身ともいわれ、地蔵堂を最初に順路を示す案内板が出ています。順番に参拝すると↑大きな珠数を2つくぐります。ひとつめの数珠をくぐりながら、心にうかんだ願いについて参拝中ずっと思い続け、そして、順路の最後にある2つめの大きな念珠をくぐる際に、その願いがやはり大切だと思うなら、自らの努力を誓い、さらに仏さまに力をかしてくださるよう祈るのだそうです。
十六羅漢の石像や立派な弁財天もあります。↑ここの弁財天は出世弁財天だそうです。しかし・・・今回の私の目的は「都七福神」の福禄寿さんです。実は、赤山大明神は、天にあっては福禄寿神、地にあっては泰山府君とされ・・・福禄寿神は、幸福・高禄・長寿の三徳をあたえられたとされています。先日訪ねた行願寺の寿老神と福禄寿が同一との説もありますが、都七福神では、寿老神と福禄寿の両方を含んでいます。(*寿老神の代わりにお多福や吉祥天を含む信仰もあります。)福禄寿殿↓にお参りし、ご朱印を頂きました。ご朱印:300円、専用ご朱印帳:1700円
訪ねたのは日曜日、久しぶりにまじくんが同行です。手描きのかわいいおみくじをひいてみました。(500円)人形の中に丸めたおみくじが入っています。結果は「吉」でした。何事も良い方向に・・・との事でした。おみくじは再び人形に戻し持ち帰り、時折確認し、心に刻むとよいそうです。
赤山禅院 http://www.sekizanzenin.com/index.html
参拝自由 拝観所要時間:約30分 参拝者用駐車場が少しだけあります。鳥居をくぐり道なりに進んでください。隣接する修学院離宮【前ぶろぐ】手前にコインパーキングもあります。
選ぶの、迷ってしまいます。^^
ご朱印、同じように見えても
筆跡が様々でなかなか興味深いです。