今日は、京都の南インターのそばにある城南宮で行われた「曲水の宴」を覗いてきました。我が家の氏神様とはいえ、実は見るのは初めてです。春と秋に行われています。
午後2時から始まるということで、近くで昼食を済ませたあと城南宮へ寄ると、ちょうど歌人の皆さんが、控室を出られたところでした。
曲水の宴は、中国古代に始まったとされています。やがて曲水の宴は日本に伝わり、顕宗天皇元年(485)に行われたと『日本書紀』に記されています。奈良時代から平安時代中期までは宮中の年中行事として正式に行われ、後に宮中で途絶えがちになると、藤原道長や藤原師通などの貴族が主催して行ったそうです。その後、戦乱の世となり長く途絶えていたのですが、江戸時代には、内裏の襖絵に和漢の曲水の宴の様子が描かれております。
平安時代の貴族の装束に身を包んだ歌人が、遣水の傍らの座に着くと、川上に控えた水干(すいかん)姿の童子が、羽觴(うしょう、おしどりの姿を象った盃台)の背に盃を載せて流します。琴の音が響く中、歌人はその日の題にちなんで和歌を詠み、短冊にしたためます。今日のお題は「鈴虫」で、歌人のみなさんもこの時、初めて知るそうです。
そして、目の前に流れ来る羽觴を取り上げ、盃のお酒をいただくのです。宴の間には白拍子の舞も静々と披露され、ゆったりと時間が流れる王朝の雅を今に再現しています。 現在城南宮で用いている羽觴(うしょう:盃台)は、御所の杉戸絵を参考に復元したものです。昨日、御所の公開で、その杉戸絵を撮影してきました。(前日ブログにて)
ところで、京都も、だんだん紅葉が進んできました。桜やケヤキが色づいています。真っ赤なもみじは、場所によってですが、まだまだです。
城南宮の神苑では、「秋野の花めぐり」が開催されています。りんどうや藤袴がとてもきれいでした。春の神苑の様子は【前ブログ】をどうぞ。ちなみに先日行われた神幸祭の様子は【コチラ】
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