ずいぶん久しぶりのエントリーになりました。生きてます。
聞くところによると、警察庁が補正予算で149億円を計上していたDSSSの路車間通信安全運転支援が事業仕訳で認められず、実際についた予算は4億円になったらしい。
そもそも、これとスマートウェイの路側機設置250億円との関係を私は詳しく知らない。DSSSだから、光ビーコン系で安全情報を提供するんだろうが、スマートウェイがDSRC、DSSSが光ビーコンってのは、状況による使い分けというよりも省庁間の壁に起因しているようにしか思えない。もう一歩余計なことをいえば、それぞれの利権が関係しているだろう。(ビーコン路側機は信号機メーカーが作っている。もし利権という言葉が不適切であれば「ながいつきあい」)
それはそれとしても、スマートウェイと合わせて路車間通信に400億円もの巨額を使おうとしていたのには驚く。スマートウェイの250億円は特に議論もなく事業仕訳をすり抜けているようだが、はたしてスマートウェイはOKでDSSSがダメ、ということになにか理由があるのだろうか。
そのDSRCだが、対応車載機が普及するとは到底考えられない。
やはり、カーメーカーは本気でDSRC車載機を普及させる気はないようだ。その理由は、インフラ整備の様子見というのもあるが、「価格に見合う価値がない」というのが一番の理由らしい。レクサスではかなりの装着率になっているようだが、このブランドのお客さんはいまだに「一番いいやつ持ってこい」という方が多いのであまり参考にはならない。
市販ナビメーカーも、路側機を作っている数社を除いてはほとんど市販モデルへの組み込みなんてしないだろう。むしろ来年はPNDとの戦いで、実売10万円前後が主流となる。キラーコンテンツは地デジやポータブルオーディオ連携で、DSRCが入りこむ余地なんて1mmもない。だから市場認知も進まない。
250億円は全くの無駄金になると思う。
聞くところによると、警察庁が補正予算で149億円を計上していたDSSSの路車間通信安全運転支援が事業仕訳で認められず、実際についた予算は4億円になったらしい。
そもそも、これとスマートウェイの路側機設置250億円との関係を私は詳しく知らない。DSSSだから、光ビーコン系で安全情報を提供するんだろうが、スマートウェイがDSRC、DSSSが光ビーコンってのは、状況による使い分けというよりも省庁間の壁に起因しているようにしか思えない。もう一歩余計なことをいえば、それぞれの利権が関係しているだろう。(ビーコン路側機は信号機メーカーが作っている。もし利権という言葉が不適切であれば「ながいつきあい」)
それはそれとしても、スマートウェイと合わせて路車間通信に400億円もの巨額を使おうとしていたのには驚く。スマートウェイの250億円は特に議論もなく事業仕訳をすり抜けているようだが、はたしてスマートウェイはOKでDSSSがダメ、ということになにか理由があるのだろうか。
そのDSRCだが、対応車載機が普及するとは到底考えられない。
やはり、カーメーカーは本気でDSRC車載機を普及させる気はないようだ。その理由は、インフラ整備の様子見というのもあるが、「価格に見合う価値がない」というのが一番の理由らしい。レクサスではかなりの装着率になっているようだが、このブランドのお客さんはいまだに「一番いいやつ持ってこい」という方が多いのであまり参考にはならない。
市販ナビメーカーも、路側機を作っている数社を除いてはほとんど市販モデルへの組み込みなんてしないだろう。むしろ来年はPNDとの戦いで、実売10万円前後が主流となる。キラーコンテンツは地デジやポータブルオーディオ連携で、DSRCが入りこむ余地なんて1mmもない。だから市場認知も進まない。
250億円は全くの無駄金になると思う。
cf. http://homepage2.nifty.com/tollroad/topics09.html#autobahn
また将来は,上記の車載機と組み合わせて,道路利用行為に対する課金を,道路を含む交通インフラへの原資とする雲行きです.(現行のガソリン税等は環境対策のみへの原資のみとする.)
今回の日記とはやや関係がないかもしれませんが、政府がDSRCに固執する事に関して、私も問題意識を持っております。
2002年にDSRCを標準化し始めたころには、おそらくDSRCの汎用化が社会にもたらす便益が大きい、という算段のもとで政策が練られた(はず)なのでしょうが、felicaが普及し、wimaxなどの先進的な通信規格が現れた現在、DSRC汎用化政策を展開することは、決して合理的な判断に基づいている、とは思えませんよね。
国交省を中心に、路車協調のDSRC汎用化の姿勢が崩れないのは、どの意思決定に基づくのか、というのが私にはよくわかりません。「これからはどんなサービスにおいてもDSRCを基盤に使い続けますよ~」といった政策の固定化が行われたのはいつ、どの意思決定からなのでしょうか?DSRCの規格を標準化しはじめたあたりであるとは想像しているのですが。。。
ご存知でしたら、教えていただければと思います。
私は、「標準化」というものを「企業間で互換性のあるような技術的仕様をフィックスすることであり、それはコンテンツをフィックスするものではない」と認識しております。つまり、標準化の意思決定と汎用化の意思決定は独立している、と認識しております。上記の文章もその認識に基づきます。
しかし、如何せん情報技術や標準化の知識がないので、この認識が間違っている可能性もあります。そこを含めて教えていただければと思います。
遅い返信で失礼します。
ちょっと的外れかもしれませんが。
何故日本のITSはDSRCが標準となったのか?
もう10年以上もかけて、結局のところETCにしか使われていないのに何故見直しがないのか。
標準化の競争相手は海外です。最大の狙いはITSの世界標準を確立し、そのソフト、ハードを日本企業のビジネスに誘導する事。だからITSジャパンなどが「世界で初めて実用化」にこだわるわけです。
勿論世界標準となるためには、少なくとも国内での成功事例が必要で、そこに向けて官民がいろいろと動いているわけです。
DSRCで最初に描かれた絵は、民間決済ビジネスへの拡大で天文学的な金額の経済波及効果を謳ってました。
これは、しかしまるで実現性がない。
ビジネスの拡大は全く望めない。
しかし、どうも未だに最初に描いた絵に拘泥しているように見えます。
多分、これは官民プロジェクトの弊害だと思います。リーダーが誰か、明確でない。本当はみんな幕をひきたいのかもしれない。グローバルな標準化競争という解りやすいゴールがあるから、誰も「DSRCは料金収受機だけでお終いにしよう」は言い出せない。
まあ、こんなところが現状なのではないでしょうか。
記者会見とかを見ると直嶋経産大臣や前原国土交通大臣も中長期の成長戦略の一つの柱ととらえているようです。
警察庁の補正カットは交通管理しか考えていなかったためにひとり読み違えたというのが本質みたい。
自国でやってないシステムを中国に売り込めるはずがないだろうし、民間もついてこれないだろう、すごくシンプルな戦略ですね。
アジアの売り込みに成功すれば安いものでしょうね。