民主党は不必要な補正予算を凍結し数兆円を捻出するとしているが、250億円の支出を計画しているITS路側機の設置はどうなるのだろうか。
この計画が補正予算なのかどうかも知らないのだが、私は全く執行する価値のない予算だと思う。
先日のエントリーでは、「もうETCなんて使わないんでしょ?」というスタンスでこれを批判したが、本質はそこにはない。
このシステムに250億円をかけるに値する「交通事故防止」の実効がないのだ。
おそらく、補正予算凍結の査定に対して
「交通事故防止に役立つ」「世界で最も進んだ」「日本が誇る」ITSの推進である、と官僚は説明するのだろう。安全を言われると反論しにくい。
しかし、その実態がとんでもないものであることを私はこのブログでずっと言い続けている。
・DSRC路車間通信の交通事故防止に対する寄与は極めて限定的である
・しかし、首都高速参宮橋での実証実験の結果を恣意的に加工し、実効ありと宣伝してる。はっきりいって「ねつ造」に近い。
・国民アンケートでも肯定的、といっているが「ないよりはあった方がいい」というレベルの回答を肯定にカウントするような、これまた恣意的なもの。
ETCとそのセットアップや機器の利権に関する話は結構皆さん大好きで、よく引き合いに出されるが、そんなことはもう忘れた方がいい。ETCや料金所システムはほぼ普及が終わりつつある。
利権はすでにそこから派生する次のステップへ移行しようとしている。それがITS車載器であり、ITS路側機なのだ。これが本当に交通事故死減少に寄与するなら、(たとえ利権がからんでいたって)250億円の執行に私は異論はない。
どう考えてもこれには実効がないのだ。
250億円は大きな数字だ。
民主党には「交通安全」「IT」の美名に惑わされず、しっかりその内容を理解し、判断してほしい。
この計画が補正予算なのかどうかも知らないのだが、私は全く執行する価値のない予算だと思う。
先日のエントリーでは、「もうETCなんて使わないんでしょ?」というスタンスでこれを批判したが、本質はそこにはない。
このシステムに250億円をかけるに値する「交通事故防止」の実効がないのだ。
おそらく、補正予算凍結の査定に対して
「交通事故防止に役立つ」「世界で最も進んだ」「日本が誇る」ITSの推進である、と官僚は説明するのだろう。安全を言われると反論しにくい。
しかし、その実態がとんでもないものであることを私はこのブログでずっと言い続けている。
・DSRC路車間通信の交通事故防止に対する寄与は極めて限定的である
・しかし、首都高速参宮橋での実証実験の結果を恣意的に加工し、実効ありと宣伝してる。はっきりいって「ねつ造」に近い。
・国民アンケートでも肯定的、といっているが「ないよりはあった方がいい」というレベルの回答を肯定にカウントするような、これまた恣意的なもの。
ETCとそのセットアップや機器の利権に関する話は結構皆さん大好きで、よく引き合いに出されるが、そんなことはもう忘れた方がいい。ETCや料金所システムはほぼ普及が終わりつつある。
利権はすでにそこから派生する次のステップへ移行しようとしている。それがITS車載器であり、ITS路側機なのだ。これが本当に交通事故死減少に寄与するなら、(たとえ利権がからんでいたって)250億円の執行に私は異論はない。
どう考えてもこれには実効がないのだ。
250億円は大きな数字だ。
民主党には「交通安全」「IT」の美名に惑わされず、しっかりその内容を理解し、判断してほしい。
大衆も一般メディアもITSなんて言葉は知りませんからスルーされてしまうかもしれません。
少しだけ宣伝し、目立ち過ぎず、結果もださず、ずーっと予算がついて地位と雇用が確保される事が関係者のインセンティブですが、新政権でもシステムは生き残るかもしれませんね。
ITS路側機の設置と、2.5GHz電波ビーコンの廃止とが、セットになった政策だと思います。
両方のシステムを維持していくのは大変でしょうから。
そう考えると、一連の指摘は的を得ていないように思います。
数千万~数億は簡単に出てきます。
費用便益分析で見れば、1箇所あたり10年間で1~2件の交通事故防止に寄与すれば、投資するメリットが損失を上回ると思いますが、その程度の効果もないのでしょうか??
警察庁はVICSビーコンをDSSSへと発展させようとしている一方で、国交省のITSはDSRCをなんとか生き延びさせようとしてる。ビーコンからDSRCへのシステム更新なんて意識は少なくとも警察庁はもってないと思う。
それとも高速道路の電波ビーコンは国交省管轄だっけ?
まあ、それはそれとして、仮にシステム更新だとしても、DSRCに電波ビーコン以上のことができるのか、というのが私には疑問。
もちろん伝送速度、容量の違いのことは承知してます。言いたいのは、コンテンツ的に今の電波ビーコンに勝るものが提供できるのか、ということ。
運転中のドライバーに伝達する情報は簡易なもの以外受け入れられない。でも、現在の高速道路の電波ビーコンから表示される首都高速渋滞略図、運転しながら理解できますか? 絶対無理。
私は「凝視」しなくては理解できない。
結局、あの程度の情報だって運転妨害になる。だからせいぜい「この先渋滞」「合流注意」くらいのもんでしょう、安全運転支援で表示できるのは。実際参宮橋実験だってビーコンでやったわけだし。
伝送速度アップって本当に必要なのか?
インフラを変えてまでして、今のシステムを更新する必要があるのか?
あと、もうひとつ技術的な話をしちゃうと、電波ビーコンはたしか特定の車線を走る車にだけ情報提供はできない。DSRCと光ビーコンはできる。でも光は高速に対応できない。
で、合流注意なんてのは合流車線にだけ流したいからDSRCを使うのだ、という説明があったような気がする。
これは間違っていたらだれか訂正して。
まあ、これにしても合流警告ってどこまで実用に足るのか、首都高の実証実験でもモニター評価はかなり低かったと記憶している。
これが事故防止につながるとは思えない。
国交省(自動車交通局)のASV(Advanced Safty Vehicle:先進安全自動車)が5.8GHz帯、700MHz帯の車車間通信
国交省(道路局)のスマートウェイがDSRC
管轄と予算が全く別のDSRCが電波ビーコンのシステム更新手段なんて現実にはあり得ない。少なくとも今現在の役所の発想ではありえないですね。
国と役所の縦割り構造が大きく変われば別ですが。
光ビーコンが高速走行時には対応できないかどうかも、本当のところは???のような気もしますが・・・
旧建設省から見れば、単に電波ビーコンと光ビーコンの差別化を図る都合の良い理由に過ぎないのかもしれません。
現場急行支援システム(FAST)なんて、高速走行する緊急車両のために光ビーコンが使われているくらいですし。
合流車線は本線ほど高速な走行ではないのですから、合流車線に車両感知が可能で本線にデータが流れない光ビーコンを設置すれば済む話なんでしょうが・・・。
たけしま様
2.5GHz電波ビーコンは高速道路も国道も国土交通省道路局です。
ちなみに警察では、光、5.8GHzDSRC、700MHzは、やっていますが、2.5GHz電波ビーコンはやっていません。
旧建設は総務省と仲良くした方が将来何かと都合がよいと思って、総務省が所管する電波法の適用を受けるDSRCを採用しただけ(表向きは電波の方が高速交通に耐えるなど、通信の信頼性が光よりも高いと説明)。
それから高速道路と交通管制区域外の国道は国土交通省が所管。一般道路のうち交通管制区域内は警察庁が所管。
あとDSRC=安全というが、安全は小泉が新改革戦略で突然打ち出したもんだからお付き合いしているだけなのでは?
本当にやりたいのは高速上でのダイナミックルート選択や運転中に絶対理解不能な簡易図形の「音声での案内」のはず。
でなきゃ対応ナビなんて買わないよ。少なくとも自分は。
多目的ダムや高速道路建設など、旧来型の公共事業に比べて、DSRCの新設は民間(ナビメーカー?)の期待に応える新しい公共事業として、むしろ補正予算の政策の中ではかなりまともなものとして説明されているものという噂。
まあ、真偽のほどは補正予算の凍結内容が各省庁から総理に報告される10月2日以降にならないと分かりませんが。
車車間の帯域は?