ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ITSへの電波割り当て

2010年12月23日 | ITS
ITSスポット1600カ所、250億円の無駄使いについて書いてきたが、1月から設置開始ということはメーカーへの発注もたっているだろうから、いまさらどうしようもない。

なので、今からでも間に合う将来の計画に対して疑っていこう。

アナログTV波停波後の電波活用として、700MHz帯のITSへの割り当てが決定しているが、本当に使うのか。
SBの孫社長などが主張しているように、実用性に疑問がある用途に大切な電波を割り当てるのはやめて、携帯通信使うべきだという議論がある。

ITS(車車間通信)が本当に交通事故死者を削減することができるのなら、大切な電波を割り当てることに何の異論もない。しかし、この車車間通信が交通安全にどんな効果があるか、大いに疑問なのだ。

そもそも我が国の交通事故死者は、クルマ対歩行者、クルマ対自転車、二輪車で大半をしめており、4輪車同士での死亡事故は居眠り運転などによる正面衝突など重大事故に限定される。

一方で700MHz帯の車車間通信が防止する事故は、信号のない交差点での出会いがしらや、高速道路でのブレーキ感知による追突防止など、どちらかと言えば軽微なものが多い。

さらに、車車間は双方のクルマに装置がなければ機能しない。全てのクルマに装置がつくまでは機能しない。

実現のためにやらなければならない事と、それによる効果が見合わない。

事故死者減に実効を上げるためにはクルマ以外への拡大が必要だ。
これを通信でやるというのなら、二輪車、自転車、歩行者はどうするのか。国民全員が自動車とぶつからないように携帯機器を持つことになるのか?

この、700MHz帯を活用したITS(車車間通信)に関しては、どうしても有効であるというイメージがわかない。
宝の持ち腐れとなる前に、携帯通信に開放するべきだろう。


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