goo blog サービス終了のお知らせ 

ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

次世代ETC 今夏始動?

2006年01月06日 | ITS
1月5日付け日経朝刊によれば、次世代ETC(DSRCサービス対応)ETC車載器が今夏にも松下と三菱電機から発売されるそうだ。

この記事自体、結語は「普及に向けた課題は大きい」(紙面版)としている。日経がこういう書き方をする時は通常否定形だと思っていい。

今年の夏時点では、利用可能なサービス(駐車場、給油所など)はほとんどないだろう。
通常のETCと同一価格で、おまけのようにその機能がついてくるならまだしも、使い道のないサービス機能に余分なお金を払う消費者はいないだろう。

前にも書いたが、対応車載器と対応サービス施設はチキンエッグだ。車載器側・施設側のどちらかが腹をくくって出費をし拡充しなければ、全体の普及はありえない。

松下、三菱電機ともに車載器メーカーであるとともにサービス対応機器メーカーでもある。こうした駐車場などへのサービス対応機器販売を目的に、車載器は赤字で販売する、という戦略はなくはない。というか、DSRCサービスというビジネスをやりたいのであれば、それしかチャンスはないだろう。

それをすることを前提に考えても、ハードルは高い。その根拠をここでは3つ示しておく。

・すでに、ETCを欲しい人の過半数は装着を完了してしまっている。その人たちがわざわざETC車載器を買い換えることはありえない。

・ETCの車載器に相当する「スイカ」や「おサイフケータイ」は1000万ユーザー以上に普及しているが、対応店舗の拡大はさほど進んでいるとは思えない。
DSRCサービス利用も同様、言うほどの消費者ニーズではない可能性が高い。

・自動車メーカーは、現行のETC機器がキチンと納まるスペースを今後の新車には設けてくるだろう。DSRC対応機はそこに収まらないと、最大の販売チャンスである新車時ディーラーオプション販売を取り逃がすことになる。


最新の画像もっと見る

1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (慈音)
2006-12-22 15:06:10
サービス対応機器を業界では路側機器と読んでいますが、ETC路側機器自体、導入当時のごたごたで、とても儲かる分野ではなくなった為、本テーマで言及された2社以外は正直撤退したいのが本音ではないでしょうか?
ホント、日本のITSは、ETCも含めてどうなるのでしょう?
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。