ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

滴滴快的と北京汽車、自動運転車などで戦略提携、

2015年06月11日 | 自動運転

北京日報によれば中国自動車大手の北京汽車集団(北京市順義区、北京汽車)はこのほど、タクシー配車アプリ中国最大手の滴滴快的と戦略提携を結んだと発表した。自動運転車に関しての連携とみられる。

適適快的はタクシー配車アプリ会社。大手二社が合併したので事実上中国のタクシーアプリの独占企業となっている。タクシー配車アプリは日本ではなじみがないが、東南アジア各国ではきわめて日常的に使われている。スマホでアプリを立ち上げ、行先を入力(音声入力も可)すると数分で近くのタクシーから応答があり、その後運転手から電話がかかってきて詳細の居場所を伝える仕組み。タクシー運転手は自分のスマホで応答する。これが流行しているためスマホを持たない人や運転手としゃべれない我々外国人はタクシーを捕まえるのが非常に難しくなってきている。とんだデジタルデバイドだ。

(余談だが、日本も今後オリンピックに向けて外国人訪問者が増えるからタクシーアプリを導入する、というニュースがあったが、正確な居場所の伝達は運転手との会話なくしてはできない。英語が喋れる運転手は少なく、さらに海外携帯しかもたない旅行者に国際電話を掛ける運転手がいるとは思えない。これは全く実情を無視した話だと思う。)

自動運転は将来ロボットタクシーになる。DeNAがいう2020年に実現というのはあまりに楽観的で、まだ10年以上かかると思っているがいずれはそこに落ち着くことになる。その際に滴滴快的の持つノウハウが生かさせることになると北京汽車は考えているのだろう。


Appleがカメラ搭載車両を走らせている理由

2015年06月11日 | 自動運転

GIGAZINEによれば、Appleはアメリカの一部地域で走らせているカメラ付車両は地図データ収集用だと発表した。

Apple運用の謎の自動車は地図データ収集のためと公式発表、ストリートビューを開発中か?

GIGAZINEでは、AppleもGoogleのようにストリートビューを始めるのか、と書いてあるが、わたしはそうは思わない。単純なストリートビューだとしたら、Appleが今更Googleマップに対抗するために多大の費用をかけるとは考えにくい。おそらくこれは自動運転試行の準備だろう。

Googleの自動運転車は自社位置の確定を単にGPSとGoogleマップで行っているわけではない。カメラでとらえた映像と、その場所のすでに撮影した映像(道路、建物、標識等)をマッチングさせてきわめて正確に自社位置を割り出している。

市街地において完全な自律走行をするためにはここまでやらないとならない。そのためには走行エリアの映像を記録してデータベースにする必要があるのだ。

噂通りAppleが自動走行車を計画しているとするなら、その準備として自社で道路映像情報を入手しなければならない。この話はそこにぴったり結びついている。