ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

自動運転がもたらすイノベーションとは

2015年06月02日 | 自動運転

NewsPickの特集、モータリゼーション2.0 無料で読める漫画。

https://newspicks.com/news/957993/body

まあ、たわいもない内容ですが、注目してほしいのは自動運転車がもたらすとされるイノベーションの部分。

・生体認証を活用し緊急時には救急車になります。

・常時インターネットと接続し、あらゆるアプリケーションと連動し搭載させるコンテンツをカスタマイズできます。

二番目はなんか言ってるようで何にも言ってない。つまり、車が自動運転になってネットに繋がるとどんな「モータリゼーション2.0」な世界が訪れるかがよくわからないからだろう。車に乗って移動している間も家にいるようにネットに繋がるのは結構なことだが、それと移動機器がどう連動するのか?それこそ最初の「いざというときに車が救急車になる」ということくらいだろう。それも一人乗車時に気絶するような特殊なケースでの話。

結局、自動運転車とネットで実現する新しいビジネスなんて、そんなにない。だって居間にいるのと変わらないんだから。というか、自分では操縦しない移動手段という意味では電車やタクシーがもう既に存在する。自動運転で新しいビジネスが成立するなら、同じことが今あるタクシーや新幹線でも成立するはずだけどね。

なんだかこうしたIT系の夢物語みたいなのが先走りしすぎてるように感じる。そもそも自動運転車の最大の目的は事故を無くすということと。そして高齢者などのモビリティ確保(これはこの漫画でも結論のところに書かれているけど)。これがスタートでなければいけない。

あと、この漫画にはいいことばかり描かれているが、完全自動運転の世界が実現すると巨大マーケットが消失し相当数の雇用が失われるということも考えなくちゃね。これはまたいずれ。


長江「東方の星」沈没事故と新華社報道

2015年06月02日 | 上海生活

昨夜遅く、中国湖北省の長江で450人乗りの客船が暴風雨と竜巻により沈没し、今のところ30人程度しか生存者が見つかっていない。

中国の官メディアである新華社のWEBページでは当然この事故がトップニュースとなっているが、その見出しは

1番 「習近平国家主席が救助に全力を尽くせと指示」

2番 「李克強首相が現地へ」

であり、事故の様子や現場の状況はその次。

これで思い出すのは韓国のフェリー沈没事故。あの事故の当日にパクウネ大統領が行方不明だったとかいうことで相当たたかれ、支持率を下げたこと。

この二の舞は絶対にさせなければならないので、党の官メディアである新華社はまずは指導者が全力で対応しているということを一番に伝えている。

やはりここは中国。町で買い物をしたり食事をしたりしている限りにおいては、ここが共産党一党支配の社会主義国だなんてこれっぽっちも感じないのだが。