みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

チャーチル戦車の巻(その7)

2006年04月09日 15時52分13秒 | AFV(英・チャーチル)
前回のクイズの答え。Mk.IV AVREを作るのに、Modell Transの改造キットに足りないパーツ、それは装填手用ハッチです。普通の主砲ならば装填手は砲塔の中にいます。でもこのAVREのペタード砲は迫撃砲ですから、元込め(後装)式ではありません。装填手は車体前部、操縦手の左に位置しています。ここからハッチを開けて迫撃砲弾を装填するわけです。
模型店の常連さんに、このペタード砲は普通の迫撃砲と同じく先込めで、装填手がハッチから身を乗り出して砲口から砲弾を装填すると思っている方がありましたが、敵のトーチカのすぐ近くでの近接支援に、それでは大変危ない。実はこのペタード砲、中折れ銃と同じように、砲身の基部のところが上向きに折れ曲がり、そこに下から砲弾を装填するようになっているのです。そうすると前後方向に観音開きする通常のハッチだと装填の操作の邪魔になる。だからAVREは通常のハッチの代わりに、前後方向にスライドするハッチをつけてあるわけです。そのスライドドアを開けて、中折れ式砲身に下から砲弾を押し込みます。この写真でペタード砲の細部が分かります。ボルトの部分で砲身が折れ曲がるんですね。
http://commons.wikimedia.org/wiki/Image:Churchill_AVRE_Petard.jpg
さてそこで、その装填手ハッチの形状を従来のキットのパーツで比べてみました。写真左がミリキャストのMk.IV(つまり通常型)、真ん中がミリキャストのMk.IV AVRE、右がマッチボックス(現レベル)のMk.IV AVRE(架橋型)のパーツです。それぞれの車体の、写真に向かって右側のハッチが装填手席。ミリキャストとマッチボックスでは少々幅が異なりますが、形状としてはこういうもののようです。
この部分がはっきり写っている実車写真があまり見つからないのですが、
http://www.armourinfocus.co.uk/a22//avre/spigot.htm
これでなんとか判ります。ペタード砲には尾栓がなく、行き止まりになっていることがよくわかります。(この写真の車体については、後の回で詳しく触れます)
http://tanxheaven.com/hein/churchillavrelionsurmer/churchillavre.htm
こちらはなぜか装填手ハッチがはっきり見えるアングルがなく、何か機材のフレームが横切っていて(戦後改修型か?)よく見えませんが、参考になります。またペタード砲の中折れ機構も見えますね。
1/35の作品には
http://www.missing-lynx.com/gallery/britain/lpavre.htm
http://www.missing-lynx.com/gallery/britain/taavre.htm
こういうのがあり、いずれも改造された装填手ハッチが見えます。ただし、
http://hsfeatures.com/churchillavrewk_1.htm
ここでは装填手ハッチの改造を行っていません。こういうタイプもあったのでしょうか。
http://www.d-daytanks.org.uk/articles/avre.html
ここにはペタード砲の弾丸が写っています。
さてこれらを参考に、イタレリのハッチにプラ板で加工を施してから、Modell Transのパーツを使うことにしたいと思います。


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2 コメント

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やはりメイドさん? (m4-mee)
2006-04-15 18:34:55
それなら正統派ミリタリーよりも、メイドさんフィギュアの方が「正統」じゃないですかねえ? 手に持たせるアイテムは、お盆とティーセット! あ、それよりメイドさんに武器を持たせる、ってのもミスマッチで却って萌えるかも…
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あの人をモデラー界に引きずり込めば・・・ (國民)
2006-04-14 00:24:17
掲示板の方にスレを建てた通り、直○(一部伏せ字)さんがお金の使い途に困っているようなので、モデラーの世界に上手く引きずり込んでみてはいかがでしょうか?

それもフィギュアなどではなく、正統派ミリタリー物の世界へ。いかがなもんでしょうか?

模型への投資で貯蓄が無くなれば、利息が少ないなんてぼやく必要はありません。彼にとっては二重の意味でストレス解消になるはずです(笑)。
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