21世紀になり、高齢化や生活習慣の変化により、がん、心疾患、脳血管疾患、糖尿病等の生活習慣病の割合が増加しているため、厚生労働省が、生活習慣病の予防、合併症の発症や重症化予防を重視した取り組みを推進しようと基本方向を示し、足立区でも「健康あだち21」行動計画を定めることになりました。
今回、「健康あだち21」行動計画に対する区民意見を集約するパブリックコメントが行われました。
私は、足立区地域保健福祉推進協議会の委員を務めている立場から次のような意見(パブリックコメント」を提出しました。
平均寿命は、年を追って延伸し、23区内での順位も23位から22位へ
と若干上がっているものの、国・東京都と比べると、その差は縮小しておらず、依然健康格差が継続しています。今後、この格差の縮小が課題です。
足立区の主要死因は、平成11年から第1位はがん(悪性新生物)、第2位は心疾患、第3位は脳血管疾患となっています。この3つの疾病は、生活習慣に起因する傾向が高い疾病であり、生活習慣の改善は「健康あだち21」で取り組むべき最重要課題です。
特定健診を受けた区民のうち、保健指導の実施率が3・6%と低く、全国20・8%、東京都15・4%と比べると異常に低く、対策が取られていないことを指摘しました。
長野県の特定健診受診率が高く、医療費が全国一低い原因として、保健師の活動、食生活改善推進員などの活発な保健活動などをあげていたが、参考にすべきではないか。
とりわけ、保健師がこの活動にどれほど位置づけられているのか。位置づけを高める必要があるのではないかと問題提起をしました。
がんは、早期発見で受診率を上げ、検診の質をチェックすることである。足立区のがん検診の受診者数を見ると個別勧奨や無料クーポンの効果があり、子宮頸がん検診、乳がん健診は受診者が増えてきた。
ところが、25年4月からがん検診が有料になり、区民負担はこれまでの約2倍になった。
子宮頸がんは2千円の自己負担。足立区のような平均寿命が低い地域では、受診率は下がることが懸念され、区民のいのちと縮め、健康悪化を招くと指摘しました。
35歳健診は一日制にしたら、受診率が下がってしまった。これまでの2日制を1日制にし、結果を郵送する方式にしたが、35歳(若年者)健診の結果の悪玉コレステロールの結果を見ると40歳は18%と上昇するなど悪いことがわかっている。2日制・1日制ともフォローの方法が確立されておらず位置づけられていないのではないか。
若年者健診のフォロー策を確立すべきである。
※23区では青年健診28歳から実施しているところもあり、改善が必要です。
区民のみなさんのご意見、ご要望をお寄せ下さい。