かつてルーズヴェルト大統領が「野球で一番面白いのは、8:7の試合だ」といったことから、そのスコアの試合をルーズヴェルト・ゲームというのだ。と原作者の池井戸潤さんが語っています。
小説は人間の内面や心情を描くものですが、試合のシーンは、たとえば、走者がヘッドスライディングしてタッチアウト!─なんて瞬間は、文章より映像で表現すべきものです。そんな野球のシーンをどう描かれるか、楽しみです。
作品はリーマンショックの頃で、景気が悪く世の雰囲気が暗かったため、映画「メジャーリーグ」のような、読んで元気になる野球小説を書きたいと思っていました。企業の野球部が舞台であれば、時代性を織り込んで、とっつきやすい物語だと思います。
主人公らしい主人公のいない群像劇なので、好きな登場人物を見つけて読んでいただければと思います。と作者は語っています。
企業の存在意義のひとつが世の中への貢献であるなら、ただ利益を出すだけではなく、スポーツを始めとする文化的事業への投資もまた、大切な社会貢献なのではないでしょうか。メセナ活動ということがいわれますが、このドラマもひとつのメセナ活動を描いたものとだと思います。
エキストラが4000人集まった 愛知県豊橋市民球場の風景
私は2話のエース沖原がシステムの不良のために出荷品目を間違えてしまい。責任をとらされて入れ替え作業をしているときに野球部のメンバー全員が助けに来てくれて、一気に仕事を終わらせるシーンがあります。そのとき野球部員が何で手伝ってくれるんですかと沖原に問われて、メーバーが俺たち野球人だろう、困ったときは協力しあうのは当然だろうというシーンは、競争社会の中でも協同することの大切さを痛感するとともに、感銘をうけました。
いよいよ22日、ルーズヴェルト・ゲームの最終回「逆転なるか」楽しみです。
あらすじーイツワ電器の坂東(立川談春)に差し向けられた株主の竹原(北村有起哉)によって臨時株主総会でイツワ電器との経営統合を巡る採決を求められた青島製作所は、専務の笹井(江口洋介)の発言と採決の鍵を握っていた大株主の城戸志眞(ジュディ・オング)の否決により、統合は完全に否決。
青島製作所とイツワ電器の戦いは、いよいよ東洋カメラの新機種カメラにおけるイメージセンサーのコンペでどちらが採用されるのかの勝負で決することに。
細川(唐沢寿明)は、開発部長の神山(山本亨)にコンペのギリギリまで諦めずにイメージセンサーの開発を進めるよう望みを託す。
そして珍しく野球部の部室を訪れた細川はイツワ戦に向けて決起会を開いている野球部員にも試合に勝つよう激励。社長からの激励に士気を高めた青島製作所野球部は、奇しくも青島製作所とイツワ電器のコンペの目前に、都市対抗野球大会の地区予選敗者復活トーナメント決勝であるイツワ電器戦を迎えることに…。細川は会長の青島(山努)や専務の笹井、秘書の有紗(檀れい)をはじめ、青島製作所の役員たちと共に一丸となって青島野球部を応援し、その応援に応えるよう野球部の面々は激闘を繰り広げる!
果たして青島製作所、最後の戦いは如何に…?