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2023年新春左利き放談――左利きと音楽(楽器演奏)-週刊ヒッキイ第633号

2023-01-08 | 左利き
『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第633号 別冊編集後記

第633号(No.633) 2023/1/7
「2023年新春左利き放談――左利きと音楽(楽器演奏)」



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【左利きを考えるレフティやすおの左組通信】メールマガジン

  右利きにも左利きにも優しい左右共存共生社会の実現をめざして
  左利きおよび利き手についていっしょに考えてゆきましょう!
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第633号(No.633) 2023/1/7
「2023年新春左利き放談――左利きと音楽(楽器演奏)」
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 遅くなりましたが、明けましておめでとう。
 旧年中はお世話になりました。
 本年もまた一年よろしくご精読のほどお願いいたします。

 さて新年早々ですので、軽く放談ということで。

 今年も第一土曜日の発行分では、
 左利きと音楽(楽器演奏)について考えていこうと思います。

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 ――2023年新春左利き放談――
  左利き楽器演奏:左右平等理想社会の指標として
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 ●左利き用楽器の普及度が左利き差別のバロメーター

昨年も、
「左右平等理想社会の指標としての楽器」という放談を書いています。

・第611号(No.611) 2022/1/15
「2022年新春左利き放談2――左右平等理想型社会と楽器」
・2022.1.15
2022年新春左利き放談2―左右平等理想型社会と楽器-週刊ヒッキイ第611号
(「新しい生活」版)


《左右平等社会の指標は楽器》と書きました。

1970年代「左利き友の会」を主宰された
左利き解放運動の活動家でもあった、精神科医の箱崎総一先生の著書

『左利きの秘密』(立風書房マンボウブックス 1979)に


 《左利きに対する偏見と差別が真になくなるのは、
  左利きの人たちがなんら苦痛を強いられることなく
  生活していけるときである。
  それをはかる物指しは、結局、
  左利きのための道具・器具の普及度である、と私は考える。》

といい、続けてこう説明されています。

 《たとえ人々の頭の中から
  左利きに対するあやまった考えがなくなったとしても、
  それだけでは左右同権の社会とはいえないのだ。
  左利きの人たちが
  右利きのための道具や器具に囲まれて暮らしているかぎり、
  真の解放はありえないのだ。/
  こうしたことを考えるとき、わが日本の左利きにとって
  まだけわしい前途が横たわっているといわねばならない。》


「左利きのための道具・器具の普及度」という観点から
楽器について考えてみますと、
左利き用の楽器で普及しているものといえるのは、
ギターの類いのみでしょう。

これはほとんど左利きのための世界にはなっていない、
というのが現実だ、ということです。

他の分野ですは少しずつ改善されているとはいえ、
この分野では、遊びにしろ趣味にしろ全くといっていいほど、
左利き演奏が認められていない状況ですから、
ましてやプロの世界では……。

こういう現実があるという事実にすら気付いていない、
そういう人が多いのではないでしょうか。

まずはここから始めていかなければなりません。


 ●心に届く音楽のためにすべきこと

いつも書いていますように、私の持論は、
「利き手は心につながっている」
です。

音楽(楽器演奏)は芸術であり、心の表現です。
それならば、心につながる利き手で演奏すべきでしょう。

実際に、世の右利きの人たちはみなそうしています。
ところが、左利きの人たちの多くは、それができないままです。

こんな名言があります。

 《音楽は心で生まれ、心に届かなければ意味がない。
   セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)》
    『教養としての世界の名言 365』p.386

その通りです。
音楽は心に届かなければ意味がないのです。

心で生まれるためには、心につながっている利き手で演奏し、
音楽に心を込めなければ、相手の心にも届きません。

だからこそ、左利きの人は左手で弦を弾くべきなのです。
左手主体で演奏するべきなのです。

今までは、左利き対応の楽器がなかったので、できませんでした。


過去にいい結果が出せなかった人は、考え直しましょう。

自分の技術が下手で演奏が悪かったのではなく、
そもそも自分に合った楽器ではなかった、という可能性について。

自分の身体に合った楽器で再チャレンジしてみましょう。

そんな楽器がない、って?
それじゃあ、作ってもらいましょうよ。


不都合があるならば、まず当事者が声を上げるべきです。

物事をはじめから知っている人もいれば、
教えてもらって気付く人もいます。

知らない人には教えてあげましょう。
みんなが暮らしやすい世の中に変えてゆくために。

*参考:
『教養としての世界の名言 365』佐藤 優/監修 宝島SUGOI文庫
2021/11/5


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 「★600号までの道のり」は、お休みです。

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本誌では、「2023年新春左利き放談――左利きと音楽(楽器演奏)」と題して、今回も全紹介です。

一年間毎月、左利きと音楽(楽器演奏)について考えてきました。
色々ネット上で情報を探してみましたが、なかなか思うようなものに出会えませんでした。

情報がないというより、そもそも「左利き(に対応した)演奏」という概念そのものが見いだしにくかった、というべきでしょうか。

楽器を左利きで演奏しようという考えそのものに出会えることが少なかったのです。

他の左手・左利き用品の場合と同じで、道具はみな「右手で使うのが当たり前」的な意識が「常識」としてあります。
これが楽器の世界――演奏の世界においても、厳然として存在するのです。

「右利きの人だから右手で、左利きの人だから左手で」というのが、左利きの私の「常識」なのですが、世間ではそうではないのです。

少しずつ左利きを取り巻く環境はいい方向に変化してきた、というのが昨今の左利きを取り巻く状況でした。
ところが、こと楽器の世界に関しては、ギター等の一部の楽器をのぞきますと、全く無視されてきた、というのが現実です。

(一つの例を挙げておきます。
 「両手・両腕を使うから左右平等じゃないか」と思われているピアノ等の鍵盤楽器では、右手・右腕の動きに対応した音階の配列――右側に行くにつれて高音になる――になっています。
 これは、右腕の動かしやすい方向になっています。右腕は右に引くように動かすのが自然な動きなのです。
 一方、左腕は左側に引くように動かすのが自然な動きです。
 そして、人は、低音から高音への展開には心が高揚し気分がよくなり、逆に高音から低音への展開には心が沈むように感じるものです。
 このように、右利きの人が演奏するのに心地よい構造になっているのです。)


[画像] 左利きピアニストで、自分で左利き用ピアノを作り演奏している
クリストファー・シード(Christopher Seed)さん
Left-Handed Piano
https://youtu.be/uIgO4LqvU-0


[画像] 左利き用のフルートって右手すごい疲れそう...(<フルート 吹奏楽垢> 2014.11.19twitter より)
(第622号(No.622) 2022/7/2「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25― 楽器における左利きの世界(5)フルート演奏の右左」で紹介)


[画像] 《単段の鍵盤楽器左右平等方法を考えてみました(妄想してみました(^_^;))》
2022年04月05日 妄想楽器?(^_^;)
https://plaza.rakuten.co.jp/gabochan2007/diary/202204050000/
右側――右手・右腕パートは、通常の右利き用の左から右へ音階があがっていく鍵盤。
左側――左手・左腕パートは、それとは正反対の右から左へ音階があがっていく鍵盤。
これを真ん中の低い方の「ド」音をはさんでドッキングしたもの。
(第618号(No.618) 2022/5/7「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
 楽器における左利きの世界(3)左右合体型鍵盤の提案」で紹介)

まあ、改めて今年も、この楽器の世界における左利きの戦いを継続して行くつもりです。
是非とも応援を、よろしくお願いいたします。

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弊誌の内容に興味をお持ちになられた方は、ぜひ、ご購読のうえ、お楽しみいただけると幸いです。

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(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』


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『レフティやすおのお茶でっせ』より転載
2023年新春左利き放談――左利きと音楽(楽器演奏)-週刊ヒッキイ第633号

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