とのさま不経済新聞 by 雲葉

「よるのとのさま」から改題(2013年2月1日)

シリーズ逆行の旅 ~国外逃亡篇(笑)(前篇)

2013年08月27日 | とのさまの漫遊
#26 京成電鉄千原線

  実に10年ぶりに「青春18きっぷ」を買い、ニョーボを放ったらかして“国外逃亡”を図ることとした

  千葉が独立国家になるというのは、毎日新聞が2005年1月1日付でネタ記事として書いていたもの。でもそれより10年も前に拙者らが当時所属していたサークル機関誌でネタにしていました。利根川と江戸川で“本土”から分断され、独自の文化を持ち、やたらに「東京」を名乗りたがる風土(?)を皮肉ったものでした。なので毎日が記事にしたときは、いくらか請求しようかと仲間内で冗談を言い合ったものでしたけど

  そんなことはどうでもよく、武蔵小杉から遥か房総半島を目指します。ラッシュの車内も東京で一気にすき、ボックス席を占有できるほどに。しかし江戸川を渡ると、こんどは千葉への通勤客が乗ってきて再び混雑に。“日本”への通勤客が待ち構える千葉へ着き、外房線に乗り換え。何も考えず誰も並んでいない乗車位置にいると、目の前に来たのはセミクロスシートに改造された車輌でした。ボックス席の進行方向窓側に落ち着き、幸先良い。

  209系“千葉バージョン”車内

  小杉の東急ストアで買っておいたおにぎりを朝食に。窓際にテーブルが取り付けられているがセンヌキがないのは遺憾である

  家を出るときは雨が上がり陽も差してきていたのに、誉田あたりでまた降りだした。というより雨雲に追いついてしまったのだ。茂原付近で雨は上がりやれやれ。大原で初乗車となるいすみ鉄道に乗り換え。ついでに通勤定期券の継続も行なっておく。公社時刻表には、外房線といすみ鉄道への乗り換えには6分かかるという註釈があり、そんなに離れているのかと思ったら改札を出てすぐ右だった。たしか小湊鉄道五井までの割引乗車券があったはずと見回すと券売機に口座があった。1600円なり。通常だと計2070円だから2割以上安い。横の飲料ケースを見るとこんな表記が。

  

  そのためか王冠付き瓶入り飲料も売っている。しかしこれまた遺憾ながらビの字は缶入りしか置いていないよう。ちなみに今日の当方は2リットル入りのペットボトル茶を携行している。あらかじめ勤め先で128円で安売りしたときに買っておいたもの。このほうが都度買うより安上がりなのであります。これを指して竹ノ塚老公は「ドリンクニューファッション」と表したと太古の書物にはある。

  いすみ鉄道の車輌

  車内はボックスごと空いているところもあるほどの乗り具合。しかし車内のマナーはよろしくない。40代と思しき4人組のマニヤがのべつ車内をうろうろ落ち着かない。加えて老夫婦もうろうろ、肘掛けに腰掛け通路に足を出し、降りようとする女性客を通りづらくさせている。その女性客は降りてからも老夫婦を睨んでいたが、当の本人たちは全く意に介さぬよう。テレビの鉄道紀行番組の影響かローカル線が賑わうのはいいことだけど、お行儀のよろしくない者まで増えるのはいかがなものかと思う。騒がないだけマシと考えるべきだろうか。

  さて車内は冷房が入っていない。冷房車ではあるのだが今日はわりと涼しいし燃料の節約ならそれはそれでいい。窓を開けると風が気持ちよいし。大多喜で運転士が替わると冷房が投入された。

  初乗車だけどこれという感想もなく上総中野へ。駅の手前で車窓にニャンコの姿が見えたので行ってみましょう。

  
  すりすり
  なでろかまえあそべ

  呼ぶと小走りにやってきて纏わりつく。おそらく飼い猫だろうけどここまで甘えん坊なのは久しぶりだ。撮るのに苦労しました。10分ほどしかないため名残惜しいけど駅へ戻ります。

  上総中野駅にて
  同じく

  これまた初乗車の小湊鉄道はキハ200系の2両編成、やってきた列車からはぞろぞろと降りてきたが乗ったのは4~5人くらい、しかも後部は拙者のみ。キハ203は1963年4月製造と拙者より年上 鈍い加速にコイルバネ台車の揺れ、プレスドア、非ユニットサッシの窓、マニュアル進段、自動空気ブレーキ、通票閉塞、警報音が鐘の踏切、穴あけパンチ式の車内補充券…、すでに記憶の彼方となった数多くのものがここにはある。冷房車だが効きはすこぶる悪く、窓が開いている箇所があるも車掌は知らん顔。扇風機の風が心地よい。そういえば扇風機スヰッチだけはないな。

  貸切の車内  

  駅ごとに乗ってきてそこそこの賑わいになり、1時間強のタイムトリップを存分に楽しんだ。

  五井では小一時間のインターバルに市原五井、市原五井東局を立て続けに制覇。昼時ではあるもののゆっくりと食べているほどの時間はなく、まださほど空腹でもないので持ち越す。そしてここからはちはら台行きのバスに乗ります。系統番号の表示はないが、サイトの案内などでは便宜的に「五31系統」と表わしているらしい。平日(土曜含む)4往復で最終の1本前となる13時ちょうど発の便へ。

  1日4回、休日運休
  “五31”系統

  乗客は他に中年の女性1人だけ。それも100円区間の五蓙目で降りてしまい貸切になる。市原市役所でひとり乗り、その後もまた乗車がありやれやれ。車窓は典型的な郊外の住宅地で、時おり雑木林やショッピングセンターが現れたりで小さな変化がある。労災病院に立ち寄り、そこで乗ったばあさまがしばらくしてから「八幡宿は行かないの?」などと言い出す。行き先も見ないで乗っているとはたまげた。

  正面にちはら台駅が見えたもののいったん右手へ進路を取り、回り込むように駅へ入った。(冒頭写真=手前は乗ってきたバス)

  ちはら台駅近影

  それにしても駅前は殺風景で店らしきものは見えない。局も遠いし駅にも売店はなく、探しに行くのも面倒なのでそのまま電車に乗り込んだ。ここも先へと線路が続く計画はあるけれど、いつの日になることやら。(続く)

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