今回の件で、期待値について疑問に思うことがありました。
このBIGについては、全体の50%が払い戻しに当てられるため、単純に考えれば購入した金額に対し払い戻される期待値も50%になります。
しかし、これはキャリーオーバーを全く考慮していません。キャリーオーバーになれば、その分払い出しが減るわけですから、期待値は当然減ってしまいます。今回についても1等が6本以下ならその分はキャリーオーバーになり、期待値が減っていたはずです。
もし、「1等が確実に6億円」なら、期待値は次の計算式で求められます。
売り上げに対して平均的に1等が出た場合、その1等に対し6億円、2等以下も平均的な払い戻しをするという計算をします。この場合、確率分母である4,782,969本の売り上げ(1,434,890,700円)に対し、平均1本出る1等には6億円、平均28本出る2等には売り上げの5%・・・という感じで平均的に配分していった結果、総払い戻しは743,489,070円となり、払い戻し率は約52%になるという感じになります。
しかし、この計算式にはキャリーオーバー分が考慮されていません。
従って、正しい計算は次のようになります。計算が大変なので、エクセルを使います。
① まず、先日私が掲げたような、発売口数に対して1等が出る本数の確率分布を計算します。
② 続いて、1本当たりの1等の金額を計算します。それが6億円を超えた場合は6億円に固定します。その結果は、先ほどの確率分布の横に並べます。
③ 各行について、(1等の出る本数)×(そのケースとなる確率)×(その時の1等金額)を計算します。
④ その結果を全て合算します。
以上の計算で、「1等に配分される金額の期待値」が算出されます。
そこで、前回の第278回の正式データを使って計算します。売り上げが20,401,105口(6,120,331,500円)、キャリーオーバー1,493,797,800円です(以前の速報値とは少し値が変わっています)。結果は、2,452,285,372円となり、2~4等に配分される売り上げの10%(612,033,150円)を合計し、その結果を売上金で割ると、今回の正確な払い戻し期待値は・・・。
何と、約50.1%になりました。
みんな、繰越金があるので得だと思いこみ、今回60億円以上も売れたBIGですが、実はこの程度だということが分かってしまいました。
なら、キャリーオーバーがない場合はどうなるのか。例えば、今回売り上げが3億円にとどまったと仮定すると、払い戻し期待値は・・・。
何と、約17.5%です。
この場合、81%の確率で1等がゼロとなるわけですが、仮に1等が当たっても払い戻しは1億2千万円にしかなりません。こんな数字になるのも当然でしょう。なお、売り上げが6億円なら期待値は23.7%になります。
ここまできっちり計算して買う人はそんなにいないでしょうし、私も計算するまでこんな数字になることは知りませんでしたから、その辺については何とも言えませんが、少なくとも「キャリーオーバーがない時は損だろう」ということは、数学が苦手な人でも分かると思います。キャリーオーバーがゼロでも少しは買う気になるようなシステムが必要ではないでしょうか。とはいえ、現状の売り上げでは現在のシステムがベターで、良く分からず買っている人や、スポーツ振興のための募金だと思って買ってくれる人に頼るしかないのでしょうか?
このBIGについては、全体の50%が払い戻しに当てられるため、単純に考えれば購入した金額に対し払い戻される期待値も50%になります。
しかし、これはキャリーオーバーを全く考慮していません。キャリーオーバーになれば、その分払い出しが減るわけですから、期待値は当然減ってしまいます。今回についても1等が6本以下ならその分はキャリーオーバーになり、期待値が減っていたはずです。
もし、「1等が確実に6億円」なら、期待値は次の計算式で求められます。
売り上げに対して平均的に1等が出た場合、その1等に対し6億円、2等以下も平均的な払い戻しをするという計算をします。この場合、確率分母である4,782,969本の売り上げ(1,434,890,700円)に対し、平均1本出る1等には6億円、平均28本出る2等には売り上げの5%・・・という感じで平均的に配分していった結果、総払い戻しは743,489,070円となり、払い戻し率は約52%になるという感じになります。
しかし、この計算式にはキャリーオーバー分が考慮されていません。
従って、正しい計算は次のようになります。計算が大変なので、エクセルを使います。
① まず、先日私が掲げたような、発売口数に対して1等が出る本数の確率分布を計算します。
② 続いて、1本当たりの1等の金額を計算します。それが6億円を超えた場合は6億円に固定します。その結果は、先ほどの確率分布の横に並べます。
③ 各行について、(1等の出る本数)×(そのケースとなる確率)×(その時の1等金額)を計算します。
④ その結果を全て合算します。
以上の計算で、「1等に配分される金額の期待値」が算出されます。
そこで、前回の第278回の正式データを使って計算します。売り上げが20,401,105口(6,120,331,500円)、キャリーオーバー1,493,797,800円です(以前の速報値とは少し値が変わっています)。結果は、2,452,285,372円となり、2~4等に配分される売り上げの10%(612,033,150円)を合計し、その結果を売上金で割ると、今回の正確な払い戻し期待値は・・・。
何と、約50.1%になりました。
みんな、繰越金があるので得だと思いこみ、今回60億円以上も売れたBIGですが、実はこの程度だということが分かってしまいました。
なら、キャリーオーバーがない場合はどうなるのか。例えば、今回売り上げが3億円にとどまったと仮定すると、払い戻し期待値は・・・。
何と、約17.5%です。
この場合、81%の確率で1等がゼロとなるわけですが、仮に1等が当たっても払い戻しは1億2千万円にしかなりません。こんな数字になるのも当然でしょう。なお、売り上げが6億円なら期待値は23.7%になります。
ここまできっちり計算して買う人はそんなにいないでしょうし、私も計算するまでこんな数字になることは知りませんでしたから、その辺については何とも言えませんが、少なくとも「キャリーオーバーがない時は損だろう」ということは、数学が苦手な人でも分かると思います。キャリーオーバーがゼロでも少しは買う気になるようなシステムが必要ではないでしょうか。とはいえ、現状の売り上げでは現在のシステムがベターで、良く分からず買っている人や、スポーツ振興のための募金だと思って買ってくれる人に頼るしかないのでしょうか?