【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

松本清張『時間の習俗』新潮社、1972年

2012-04-27 00:09:20 | 小説

                      


 清張作品は、いまでもときどき手に取ります。はずれがなく、みな面白いです。

 2月6日の夜半、相模湖で交通関係業界紙の社長殺人事件が起きました。ホテルで女性と同伴で入り、夜、散歩にでてのことでした。女性は逃亡、行方が知れません。

 三原警部は被害者の出入り先であるタクシー会社の専務峰岡秀一が犯人と睨みなします。しかし、彼は事件直後、九州東北端にある和布刈神社での新年の神事に吟行し、その様子をカメラに収めていました。完璧なるアリバイです。

 三原警部は小倉の鳥飼刑事と連携しつつアリバイ崩しに挑みます。社長殺人のさいに同伴していた女性が実は男だったこと、また峰岡が西鉄の窓口で他人名義で定期券を購入していたこと、写真の撮影順序で時間を逆転させていたことなどをつきとめ、容疑を絶対に回避できるとふんでいた峰岡を逮捕します。

 三原警部が捜査の過程でいろいろな推測をし、試行錯誤の末、難問解決するところがよく書けていました。


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