【岩崎俊夫BLOG】社会統計学論文ARCHIVES

社会統計学分野の旧い論文の要約が日課です。

時々、読書、旅、散策、映画・音楽等の鑑賞、料理とお酒で一息つきます。

寺川奈津美『はれますように-未来はきっと変えられる-』トランスワールドジャパン、2015年

2015-12-06 16:06:47 | エッセイ/手記/日記/手紙/対談

             

 気象予報士・寺川奈津美さんのエッセイ。

 寺川さんといえば、NHKの「ニュース7」の最後に登場する天気予報のキャスター。お茶の間で人気が高い。その寺川さんが自分をさらけだしてつづったエッセイ集が、『はれますように』である。

 優秀な人気キャスターなのだから、さぞこれまでの人生は順風満帆できているのかとおもっていたが、なかなか大変なあゆみだったようである。

 この本にも何回もそのことが書かれているが、予報士の試験には6回目で合格したとのこと。大学が理科系であるので、わりと容易に合格したと推測していた。難しい試験とは聞いていたが、それほど苦労して切り開いた道とは知らなかった。

 大学を出て銀行に勤めるもなかなかあわず、ふとしたことから予報士試験をめざそうと一念発起。何度も試験に落ちて、自分にダメ出しをしていたという。

 「ニュース7」には2分ほどしか出ないが、気象士の一日は朝の天気のチェックから始まり、気象分析、番組用の原稿を書いたり忙しいらしい。休日も全国の気候の様子を肌で経験することが大事だと、冬の北海道から沖縄まで、また被災地にも足を運んでいる、と書かれている。頭がさがる。いまでは「やりがい」のある仕事で、生き生きしている。

 家族のこと、先輩の平井さんのこと、予報がおおはずれした失敗談、ランニングをし、ダンスをならっていることなど、興味深いことがやわらかい筆致で書かれているので、好感がもてた。

 本の始めに17枚のポートレートがカラーで載っている。笑顔がかわいい。

 目次は、以下のとおり。

・第1章「寺川はアナウンサーに向いている」
故郷/リケジョ/アナウンサーになりたい/上京/方言コンプレックス/〇〇禁止サークル/本当にトケジョ/ダメ就活/就職、そして資格との出会い/両立するもたった1年で


・第2章「6回目の気象予報士試験」
気象予報士試験とは/なかなか受からない!/走るは癒し/働かざるもの食うべからず/塾のアルバイト/支えてくれた人/転機/合格通知??

・第3章「鳥取でのキャスター時代」
コンプレックス/子ども番組/びわの木の思い出/目指すはディレクター/ウイングへ/思い固まる

・第4章「気象キャスターの役割」
試練のはじまり/気象キャスターって??/原点へ/被災地へ/ボディーブローを受けた日/全国を知る/りんごジュースの縁

・第5章「日々のこと」
先輩/ダンス/食事/好きな雲/父親/やりがい


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