黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『黒薔薇』吉屋信子(河出書房新社)

2009-01-27 | 読了本(小説、エッセイ等)
かつて同じ学校の通い、愛し合っていたはずの美貌のKに手酷く裏切られ、失意を抱えた瀧川章子は、22歳の春、地方の町立高等女学校へ赴任する。
岡安という経師屋の二階に下宿し、教師としての生活をスタートした章子。
しかし着任早々、校長が生徒のMensesの調査を命じたのに一人反抗し、早くも職員室の注意人物になってしまう。
そんな中、たまたま代わりに教鞭をとった補習科で、美少女・樋口和子という生徒に出会い、その存在に惹かれながらも、近づくのを恐れていた章子だったが、手紙のやりとりなどを通じて次第に心を通わせてゆく。
しかし、やがて和子に地元の資産家の息子との結婚話が持ち上がり……『黒薔薇』、
仕事帰りに神田の仏蘭西語教室に通いはじめた章子は、ある日、落とした鉛筆が縁で、同じ教室に通う女性・蜂谷と知り合う。梅雨晴れの日、一緒に夏祭へ出かけたりもし、互いのことは詳しく知らないながらも親しくなってゆく。やがて教室は休みに入り、9月に再会するのを楽しみにしていたのだが……『鉛筆』、
通っている女学校で、東北の千ヶ瀧での夏期キャンプに参加することになった女生徒・伴。その旅の途中でも一級上の上級生・柿沼の存在が気になって……『夏草』、
少女たちへささげる言葉『若き魂の巣立ち 学窓を出る姉妹にささぐ』を収録。

気になりつつも読めてなかった吉屋作品初挑戦(笑)。
まさしく少女小説ですね~。
描かれている時代が時代だけに、舞台も男尊女卑の雰囲気が強く、今の感覚からするとはがゆく感じます。
個人的には、『黒薔薇』は和子視点とかも読んでみたい感じが(特にラストがアレなので…/笑)。

<09/1/27>