黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『映画篇』金城一紀(集英社)

2007-09-26 | 読了本(小説、エッセイ等)
デビュー作の映画化が決まった、新人小説家である“僕”は、かつての同級生で会った永花と再会し、親友・龍一の消息を知る。かつて多くの映画を観に行った2人だったが、僕が日本の学校へ進んだことから疎遠になっていた……『太陽がいっぱい』、
製薬会社に勤めていた夫が突然自殺して後、引きこもっていた“わたし”。そんなある日、夫が借りていたビデオの督促の電話をきっかけに、ビデオ店の店員・鳴海と知り合い……『ドラゴン怒りの鉄拳』、
高校2年生の赤木は、ある日、隣の席の石岡に“一番好きな映画は何か”と問われる。そんな彼女から、弁護士である彼女の父が保管する保釈金の強奪の話を持ちかけられ……『恋のためらい/フランキーとジョニー トゥルー・ロマンス』、
いじめっこから絡まれていた勇(ユウ)は、ハーレーに乗ったライダーに助けられた。ヘルメットを取ってみると、実は彼女はおばちゃん。つかの間、彼女と交流を交わした勇だったが……『ペイルライダー』、
おじいちゃんが亡くなり、気落ちしたおばあちゃん。彼女に元気を取り戻してもらおうと、“ローマの休日”の上映会を企画した“僕”をはじめとする鳥越家の孫たちは……『愛の泉』の5編収録の連作短編集。

いろいろな映画をモチーフとした短編集。独立したお話ですが、舞台は同じ町で、それぞれにどこかで繋がっている感じ。
どれも良いお話でしたが、ちょっとほのぼのする『愛の泉』が個人的には好きかも。

<07/9/26>