方舟を燃やす 作:角田光代
ちゃんと読めたかな
そう不安になってしまうくらい、読んだ感想に自信が持てない小説だった
面白かったという安易な言葉が使えないけど、書かれていたこと、
それを読んだということはとても楽しかったと思っているわけだが
タイトルの意味はさておき、ここに書かれていた物語は、
あるいは、物語ではないのかもしれないと思うほど
自分の身に覚えが有るというのと錯覚しそうなくらい、
そこらにありそうだったものを描いていて、凄く興味深く、面白かったのである
序盤から、代表的なオカルトを信じているかどうか、
そういう時代を過ごしたという少年期の話があって、
それを下地にしながら、長じてきてなお、オカルトがまだはびこっている
それはもはや、オカルトではなく、新興宗教への信仰であったり、
何かしらの疑念、陰謀論への幕開けであったりといったことが
ずっと不穏に続いていて、その中で、まぁそういうこともあるな、ないなと思いながら
明確な答えはなく、かといって、それを否定や賛成もできない宙づりのまま、
そうだと信じた人を見たり、信じないという人をみたり、
その一見をもとに、そういう人だと判断していた自分に気づいて
後日、かつてオカルトを信じた人が、新興宗教を否定していることに戸惑ったりと
このあたりの機微が、ものすごくリアルというか、世の中だいたいこういう感じよなと
物凄く納得しながら読んだのでありました
物語は、そういう不穏な時代、そしてそれは事実というか、
実際にそういう日々であったと思わされるほど、ある意味史実通りなんだが、
その中に、きっとこういう人たちがいて、その場にいたらこう考える、
そう考えた人がいてもおかしくないというものが見えて
とても考えさせられる内容になってて、凄くよかったのである
まったく事件らしい事件は起きないといっても過言ではない、
実際は、様々な大きな事件があって、そこに付属する自分の所属しているところでの何かがあって
それは人のなかで、それぞれにある思想や想いとリンクしていてと
まあ、なかなか考えさせられるところばかりで、これからもずっと続いていくんだなと
妙な納得のようなものを覚えるのでありました
本当、小説として、エンタメとしての事件は一切ないが、
生きているだけで、そういうことにずっと包まれているような感覚は
覚えておいて損はないというか、そういうものだなと
改めて思い知ったような感じがして、凄くよかったと思うのである
タイトルがまた、象徴的だと読み終わったら感じ入ったのだが
その感想もまた、あたっていない気がしていて、
でもこの瞬間、確かにそう思った自分はいるなと
そこが重要なのかとメモっておくのである
ちゃんと読めたかな
そう不安になってしまうくらい、読んだ感想に自信が持てない小説だった
面白かったという安易な言葉が使えないけど、書かれていたこと、
それを読んだということはとても楽しかったと思っているわけだが
タイトルの意味はさておき、ここに書かれていた物語は、
あるいは、物語ではないのかもしれないと思うほど
自分の身に覚えが有るというのと錯覚しそうなくらい、
そこらにありそうだったものを描いていて、凄く興味深く、面白かったのである
序盤から、代表的なオカルトを信じているかどうか、
そういう時代を過ごしたという少年期の話があって、
それを下地にしながら、長じてきてなお、オカルトがまだはびこっている
それはもはや、オカルトではなく、新興宗教への信仰であったり、
何かしらの疑念、陰謀論への幕開けであったりといったことが
ずっと不穏に続いていて、その中で、まぁそういうこともあるな、ないなと思いながら
明確な答えはなく、かといって、それを否定や賛成もできない宙づりのまま、
そうだと信じた人を見たり、信じないという人をみたり、
その一見をもとに、そういう人だと判断していた自分に気づいて
後日、かつてオカルトを信じた人が、新興宗教を否定していることに戸惑ったりと
このあたりの機微が、ものすごくリアルというか、世の中だいたいこういう感じよなと
物凄く納得しながら読んだのでありました
物語は、そういう不穏な時代、そしてそれは事実というか、
実際にそういう日々であったと思わされるほど、ある意味史実通りなんだが、
その中に、きっとこういう人たちがいて、その場にいたらこう考える、
そう考えた人がいてもおかしくないというものが見えて
とても考えさせられる内容になってて、凄くよかったのである
まったく事件らしい事件は起きないといっても過言ではない、
実際は、様々な大きな事件があって、そこに付属する自分の所属しているところでの何かがあって
それは人のなかで、それぞれにある思想や想いとリンクしていてと
まあ、なかなか考えさせられるところばかりで、これからもずっと続いていくんだなと
妙な納得のようなものを覚えるのでありました
本当、小説として、エンタメとしての事件は一切ないが、
生きているだけで、そういうことにずっと包まれているような感覚は
覚えておいて損はないというか、そういうものだなと
改めて思い知ったような感じがして、凄くよかったと思うのである
タイトルがまた、象徴的だと読み終わったら感じ入ったのだが
その感想もまた、あたっていない気がしていて、
でもこの瞬間、確かにそう思った自分はいるなと
そこが重要なのかとメモっておくのである