映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

大映宣伝部・番外編の番外 (97) 五味龍太郎さん

2016年01月25日 | 日記

 

   

   

    

 

    お待たせしました、五味龍太郎さんの登場です。悪役は主役を盛り上げる重要な存在

    ですが、同じ京都撮影所の悪役俳優・伊達三郎さんでさえ何本か善人役があるという

    のに、五味龍太郎さんは在籍中にこれほど悪役専門というか、悪党役に徹した俳優も

    珍しいと思います。

 

    五味龍太郎さんは長野県の諏訪市の出身で、日本大学芸術学部映画学科を昭和29

    年(1954)に中退し、どうしてもやりたかった映画俳優への道を歩み始めます。

    まず松竹音楽学校付属研究所を経て昭和30年(1955)に東映ニューフェイスフェイスに。

    同期に高倉健や丘さとみ・今井健二がいます。映画会社や撮影所にはそれぞれ異なっ

    た世界・雰囲気があり、大映京都撮影所の水は余程彼に合ったのだと思われますが、

    五味龍太郎は昭和38年(1963)に東映を出て大映と専属契約を結び、芸名を五味勝之

    介から五味龍太郎と変えます。そして、よくまあこれ程までに悪役がやれるものだと思

    うくらい悪役に徹していました。雷ちゃんや勝ちゃんにどけだけ斬り殺されているか判

    りませんが、殺陣や乗馬が上手いこともあり重宝がられておりました。

    私も撮影所に行った時に挨拶を交わす程度で、深い付き合いはありませんが、悪役に

    悪人はなしのたとえのように本当に人柄が良かったようです。

 

    大映に在籍した約7年間に「眠狂四郎シリーズ」「座頭市シリーズ」「悪名シリーズ」「兵

    隊やくざシリーズ」や「大魔神」などでは存在感があり、約60本に出演していて、大映

    が倒産する最後まで頑張ってくれた一人でした。大映後は活躍の場を主にテレビへ移

    し、むしろテレビでの悪役ぶりのほうが世間には知られているかもです。

    まだまだ活躍出来る俳優さんだったと思いますが、残念ながら平成25年に80歳でひ

    っそりと亡くなっています。

     

 

 

 

 

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映画 「人生の約束」

2016年01月22日 | 日記

   

 

    「池中玄太80キロ」シリーズをはじめ「新宿鮫」シリーズ、「点と線」など数々の名作

    テレビドラマを手がけてきた石橋冠が、演出経験55年で78歳を迎えて、どうしても撮

    りたかったと、初めて劇場映画でメガホンを取った作品です。

    主演の竹野内豊を筆頭に、江口洋介、西田敏行、ビートたけし、松坂桃李、優香、小

    池栄子、美保純、柄本明、立川志の輔、室井滋らと豪華キャスト。

    江戸時代から約350年続く富山県の曳山まつりを題材に、根っからの仕事人間だっ

    た主人公が全てを失い、かつての親友との約束を果たそうとする中で、自分を見つ

    め直していく姿を描いて行きます。

 

    このテレビドラマ監督は、一本だけでもいいから映画を撮りたいと言っていたそうで

    すが、テレビと映画の違いに遭遇し、映画が如何に難しいかを痛感したと思います。

    加えて映画の脚本も然りで、今作の脚本の薄っぺらさにも気が付いた筈です。出だ

    しは快調で演出にも力が入っていますが、どちらかと言うとリキみ過ぎで、脚本の

    不味さも加わり中盤から後半になってどんどん乱れてきます。

    何かが起こる時には、そのキッカケとか動機描写・説明が重要ですが、いくつかの

    ポイントは全て手薄です。折角の好材料なのに脚本を含めて料理しそこなった出来

    ばえで、非常に残念です。

 

 

 

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楽しかった旅の一コマ (82) ロックフェラー・センター

2016年01月21日 | 日記

 

  

                ↑  トップ・オブ・ザ・ロックからの大パノラマ        

      

      

  

    私の大好きな街の一つニューヨークです。映画時代には一度も行けず、玩具の仕事

    に就いてから見本市や商談で行けるようになり、今はフリー同様ですから思うままに

    行けます。

    ニューヨークはエネルギシュなパワーが満ち溢れているのが魅力ですが、中でもブロ

    ードウェイでミュージカルを観ること、隣り合わせの五番街とかタイムズスクエア、摩天

    楼の街並みのミッドタウンに行動がどうしても集中し勝ちです。治安が思ったよりいい

    ことが嬉しく、夜も一人歩きを楽しむ私でした。

    今回はミッドタウンにあり、GEビル、ラジオシティ、NBCスタジオや、オフィス・ビルなど

    含む21の高層ビルから成り立つロックフェラー・センターのことを。

 

    1931年にアメリカの大富豪ジョン・ロックフェラーJrにより建てられたもので、アメリカ

    の象徴とまで言われています。1989年に三菱地所がその内14棟を買い取り、米国民

    の大きな反感を買い、ジャパン・バッシングが広がったのもつい最近のことだったよう

    な気がします。現在は14棟のうち12棟は売却され、2棟だけを三菱地所が所有してい

    ます。

    センターの中央に位置する広場は、常に万国旗がはためき、センターのシンボル「金

    のブロメデウス像」が飾られ、夏はオープンカフェ、冬はアイススケートリンクになりま

    す。書き忘れていましたが、GEビルの屋上に地上70階、260メートルにある屋外展望

    台はトップ・オブ・ザ・ロックと名付けられ、私も登りましたが360度の大パノラマは絶景

    です。

    

   

   

                      

 

                   ↑ ハドソン川

 

 

 

 

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映画 「ブリッジ・オブ・スパイ」

2016年01月20日 | 日記

    

 

    映画好きならこの顔ぶれに飛びつかない筈はないと思います。スティーブン・スピル

    バーグ監督、トム・ハンクス主演、ジョエル&イーサン・コーエン脚本と、いずれもアカ

    デミー賞受賞歴のあるハリウッド最高峰の才能が結集して製作されました。

    1950~60年代にアメリカとソ連の冷戦下で起こった実話であり、信念を貫いてどちら

    側にも偏らないで仕事をやり抜いたアメリカ人弁護士の奮闘を描いたサスペンスドラ

    マです。

 

    私はまずスティーブン・スピルバーグ監督の演出に酔いました。本来なら暗くて重い

    話なのですが、結果的に見せ場の多い娯楽映画に仕立てているのが素晴らしいと

    思います。

    それに協力したのがトム・ハンクスとソ連のスパイ役を演じマーク・ライランスで、ま

    るで息の合ったコンビのように物語を綴ります。スパイ映画に付き物の追っかけや

    銃撃戦などはありませんが、途中はこの先どんな展開になるのか色々と思い巡ら

    せながら見終わりました。

    最近はコケ脅かし映画ばかり見ているので、この緊迫感に溢れた佳作には最後ま

    で楽しませてもらいました。お薦め作品です。

 

 

 

 

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映画 「フランス組曲」

2016年01月19日 | 日記

   

 

   1942年にアウシュビッツ収容所で命を落とした女性作家イレーヌ・ネミロフスキーによる

   未完の小説を、生き残った二人の娘がその遺稿を70年後に発見して出版した作品の映

   画化です。

   脚本・監督は、「ある公爵夫人の生涯」のソウル・ディブでヒロイン役は、「マリリン 7日間の

   恋」のミシェル・ウィリアムズ。フランス人女性とナチスドイツ将校の許されざる愛を軸に、

   過酷な状況の中で必死に生きる人々の姿を描き出しています。ドイツ将校にはマティアス・

   スーナールツ、ヒロインの厳しい義母役はクリスティン・スコット・トーマスと、主な役どころ

   の俳優さんは好演ですが、フランス語が英語で語られ相手がドイツ語とは少し考えると不

   自然そのものでした。

 

   もともと予備知識を持たずに見たのですが、上記のように気になる部分はいたるところに

   あるものの、結構面白く見ました。未完の小説のように、映画のラストも放り投げたままで

   すが、見ている側が色々想像を働かせる面白さにつながります。演出、音楽、演技、カメ

   ラなどと総合力を発揮していて、最後まで見どころが一杯です。

 

 

 

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