映画好きならこの顔ぶれに飛びつかない筈はないと思います。スティーブン・スピル
バーグ監督、トム・ハンクス主演、ジョエル&イーサン・コーエン脚本と、いずれもアカ
デミー賞受賞歴のあるハリウッド最高峰の才能が結集して製作されました。
1950~60年代にアメリカとソ連の冷戦下で起こった実話であり、信念を貫いてどちら
側にも偏らないで仕事をやり抜いたアメリカ人弁護士の奮闘を描いたサスペンスドラ
マです。
私はまずスティーブン・スピルバーグ監督の演出に酔いました。本来なら暗くて重い
話なのですが、結果的に見せ場の多い娯楽映画に仕立てているのが素晴らしいと
思います。
それに協力したのがトム・ハンクスとソ連のスパイ役を演じマーク・ライランスで、ま
るで息の合ったコンビのように物語を綴ります。スパイ映画に付き物の追っかけや
銃撃戦などはありませんが、途中はこの先どんな展開になるのか色々と思い巡ら
せながら見終わりました。
最近はコケ脅かし映画ばかり見ているので、この緊迫感に溢れた佳作には最後ま
で楽しませてもらいました。お薦め作品です。