酢豚のひとりごと

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『Dr.パルナサスの鏡』

2010-02-08 09:27:44 | 映画
映画「Dr.パルナサスの鏡」見ました。監督テリー・ギリアム 

ダークナイトで有名なヒース・レジャーの急死により、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルが代役をつとめることで話題になった作品。
ディズニー映画が描きそうなイマジネーションの世界を皮肉っぽく、一ひねりしている作品と言えばいいのでしょうか。

舞台の上の鏡を抜けると別の世界が現れることを売り物にする、旅芸人の一座がロンドンにやって来ます。座を率いるパルナサス博士は、過去に悪魔と取引して不死を得ています。ただ賭けに勝たないと、娘の十六歳の誕生日には、悪魔にかわいい娘を差出すという条件で。
ところが娘が旅の途中で、橋に吊り下げられた男を助けてから事態は急展開。

奇妙な舞台設定、イマジネーションあふれる映像、「物語がないと人間は生きられない」などの哲学的セリフなど面白いところもあるのですが、どこかもやもやが残ります。

問題はパルナサス博士と悪魔の賭けにあるような気がします。5人を自分の方に引き入れた方が勝というのですが、どうなれば引き入れたことになるのかが、わかりませんでした。博士の方は舞台にある鏡の中へ客を引きずり込めばいいようなのですが、みんな最後は鏡の外へ戻ってきてしまいます。悪魔の方は一人だけの確保はわかったのですが・・・。
もう一度見る気力はないので、いずれテレビで放映の時ゆっくり確かめるつもりです。
ともかく二人の対立が鮮明でないと、痛快さは生まれないと思います。

カラフルで夢のような映像は、何年か前の鈴木清順の映画に似たものを感じましたが、私だけでしょうか。