酢豚のひとりごと

楽しい芝居と映画探しつづけま~す!

新春浅草歌舞伎

2008-01-15 14:42:23 | 演劇
新春浅草歌舞伎に行ってきた。
出演者は市川亀治郎・片岡愛之助・中村獅童・中村勘太郎・中村七之助・市川男女蔵・中村亀鶴・坂東巳之助など若手の花形が勢ぞろい。

素人の私の目には、勘太郎と七之助の兄弟が際立って見えた。

七之助のお年玉(年始挨拶)で始まり雰囲気がやわらいだところで、
近松門左衛門作の「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)」。
絵師の先生から土佐の名字を使うことを許してもらいたい弟子の又平であるが、吃音のせいもあり、断られてしまう。これでは生きる甲斐もないと、又平夫婦は自害を決意する。この世の名残りと手水鉢に自画像を書くと・・奇跡が・・・。
又兵の中村勘太郎は言葉が不自由な難しい役どころを気負いなく、さらっとこなしている。父親勘三郎譲りの軽妙さも見せ、泣かせどころもしっかり演じていて見事。

一方中村七之助は、次の演目、河竹黙阿弥作「弁天娘女男白波(べんてんむすめめおのしらなみ)」に登場。弁天小僧菊之助を演じる。
大家のお嬢様として呉服商の浜松屋に来るところなどすごいオーラを感じる。セリフもはっきりして気持ちが良い。ただ正体を見破られ、本来の男に戻った途端精彩がなく見えるのは私の気のせいだろうか。

同じように共演だったコクーンの「三人吉三」では、七之助の演技が勝っていると感じたが、今回は兄の勘太郎の勝ちか。

ともかくも浅草の正月が身近に感じられる華やかな舞台で満足した。