医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

お気の毒

2015-07-21 06:25:48 | 薬局
相変わらずやられっぱなし。

大学教授がインタビューに答えていた。
その内容は分かった様な分かっていない様なコメントである。
知り合いなのであまり大きな声では言えないが、調剤基本料と薬歴管理料を一本化してベースラインを作り、それに加算を付けてはどうかと言っている。
調剤基本料は施設費で薬歴管理料は技術料だそうだ。
だれが調剤基本料を施設費などと言ったのか。
こんな誤解があるから国民が不信感を抱く。
調剤基本料は、処方せんの調剤して良いかどうかの適否を判断する大事な仕事である。
「仕事」ですよ。
まさに薬を取り揃える前に、調剤をして良いかどうかの判断業務である。
それを施設費などと誰が言ったのか。

また、介護保険と同じようにサービスに応じて「横だし」、「上乗せ」サービスを導入してはどうかと言っている。
「横だし」とは関連する付随サービスで、例えば歩行が困難な人に対する送迎サービスや薬の郵送などになるのかな…?
食事指導なども入るかもしれない。
ちょっと考え不足!で、イメージが湧かない。
「上乗せ」とは、現にあるサービスをより一層手厚くする感じだ。
どちらも何となく既にやっているような気がする。
学者なんだから抽象的な話じゃなく具体的な話が欲しい。

医師会の副会長がリフィル処方せんについて、認めない発言をしている。
現状に対して「長期処方が出たけど分割してあげた方が良いなと思う、患者にとって親身な薬剤師の対応があまりなされていないことがうかがえる」との発言があったようだ。
何を言ってんだか。
現状の分割調剤は長期の保存が出来ない場合や後発医薬品のお試しに認められている。
リフィルと分割は異なるってことを薬のプロは教えて上げた方が良い。
どうもごちゃ混ぜにされて混乱を招いている。
仕組みとしてまだないから新たに議論して認めようと動いている。
また、「薬局に来た患者の状態を薬剤師が判断すること自体が重大な問題」とも言い放っている。
良いか、80歳を過ぎた高齢者に20数種類もの薬を平気で出すからチエックが必要になるんじゃないだろうか。
判断じゃない。
Wチェックだ。
こんなトンチンカンな発言にも薬のプロとして教えて上げて欲しいところだ。
人のことをあれこれ言う前に我が振り直せってね。

そんなプロ集団が今年の10月17日から23日に行われる「薬と健康の週間」で"かかりつけ薬局"を取り上げるらしい。
昨年は、珍しく比較的読者の少ない新聞に広告を出している。
今年も同じだろうか。
それにしてもなぜその新聞社なのかいささか疑問が残る。
まさか知り合いがいるってことは無いと思うが…(^_^)
どうせ出すなら1番人気だ。
2番じゃダメなんです。
まして3番では意味がない。
いや、4番かもしれない。





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シールください

2015-07-20 06:30:58 | 薬局
知恵を働かせて。

テレビなどで医薬分業が取り上げられている。
それに対して薬剤師会の幹部が対応する姿を見かける。
一方で調剤報酬に関する患者負担分の軽減テクニックも、いろいろと取り上げられている。
調剤基本料は門前薬局の方が有利とか、お薬手帳を拒否すると20円安くなるである。
わずかではあるが薬局に価値を見出せない患者にとっては朗報となっている。
薬局に価値をというより薬剤師に価値を求めているのかもしれない。

薬局の投薬時に「手帳は持っていませんがシールだけ下さい」にどう対応するのか。
「シールだけは出せません」と言えるだろうか。
手帳を持っていない患者がシールだけもらってどうするのか。
まさか冷蔵庫にでも貼っておくのか。
家に戻ってこっそりお薬手帳に貼っているのではないだろうか。
20円の節約のために。

さて、どうしたものか。
シールだけの要望に「ダメ」と言えるだろうか。
ある薬剤師会でも問題になり、シールだけは禁止となったそうだ。
全体で決めることじゃないような気もするが、自分だけ浮いちゃうのが怖いからか。
そうは言っても現場は「次回はお薬手帳を持参して下さい」としぶしぶシールを渡す。
もちろんシールだけでは薬剤服用歴管理料は34点になる。

もしも患者全員がシールだけを希望したらどうなるのか。
手帳は手提げ袋の中に確り持参しているにもかかわらず。
これもお薬手帳の本来の趣旨から外れてしまう。
でも、自分がきちんと管理していれば良いのかもしれない。
必要な時に薬剤師に見せることができるのなら。

そんな事を考えていたらお薬手帳の管理は、患者自身が行うってことでも良いかもしれない。
シールは無料配布となる。
または薬剤情報提供書の様に薬剤服用歴管理料に包括されてしまうんじゃないだろうか。
お薬手帳の有効性などがきちんと伝わらず、いくら安くなる情報ばかりが先行しちゃったツケが回って来た。

今、議論の中に後発医薬品の普及が進まない薬局にペナルティーが検討されている。
どう言うわけか薬歴管理料の減算だそうだ。
私的にはハイリスク薬の管理も薬歴管理料に包括されるような気がしている。
薬歴管理料が高配点になり、但し手が届かない"棚の上のぼた餅"になりそうだ。

あぁ~良かった。
ぼた餅は大嫌いだから。



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必殺、仕事人あらわる

2015-07-19 06:38:46 | 薬局
こんな事を言っちゃうと…。

怒られそうだが、薬剤師の業務を「作業」と「仕事」に分ける必要を感じている。
「作業」とは、既に決まっていることを繰り返す行うことだそうだ。
では「仕事」とは、自分で決めて動くこととなる。
薬剤師の業務を、この「作業」と「仕事」に分けてみた。

例えば、処方せんを受け取って、お薬手帳の中に書かれた薬との相互作用や重複投与などの確認、ハイリスク薬などの効果の発現や副作用などがないかどうかを確認する。
さらに処方期間や飲み忘れ、自分でのコントロールなどによる残薬がないか確認する。
そして、医療費抑制に貢献する後発医薬品への切り替えを確認する。
この確認することは判断に通じる。
判断とは自分で決めることじゃないだろうか。

さて、医師から出てきた処方せんを確認して「調剤しても良し」と判断し、調剤が始まる。
錠剤のピッキングなどは棚から出すことを自分で決めると言えるだろうか。
自分で決めなくてもある場所は決まっている。
散薬や軟膏、水剤などは混ぜていいかどうかの判断を薬剤師は自分で決めなきゃいけない。
でも、取りそろえてくれて「これでいいでしょうか」と聞かれてら判断して決めるとこは可能だ。
それを混ぜ合わせるのは技術の問題で繰り返し行うことじゃないだろうか。
慣れこそが最強かもしれない。
出来上がった薬を患者に渡すのは、患者からの情報に基づき十人十色である。
どの様に説明して、理解させるのかは、まさに自分で決める必要がある。
その結果として薬歴に記録を残す。
これは自分で内容を考える必要がある。

ざっと流れを書いてみたが、ここに「作業」と「仕事」が混在していることに気が付く。
もっと言うと「作業」に対する対価はあまり高くはない。
「仕事」に対する対価は高くて当たり前となる。
欧米の薬剤師の給与は高いそうだ。
その高い理由は「作業」ではなく「仕事」をしているからじゃないだろうか。
基本的に調剤のような作業はしていない。

薬剤師はもっと「仕事」をすべきだ。
「作業」を捨てて「仕事」にシフトしてはどうだろうか。
無資格調剤が発覚してテクニシャン議論が出てきた。
また、厚労省は極めて曖昧なコメントを出している。
「膏剤、水剤、散剤等の医薬品を薬剤師以外の者が直接計量、混合する行為は、たとえ薬剤師による途中の確認行為があったとしても同条への違反に該当する」
これに対しても薬剤師会として「錠剤がないけど」の問い合わせがないようだ。

薬剤師には仕事をして欲しい。





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さらに10年先

2015-07-18 06:29:25 | 薬局
出来レースを戦えるのか。

先日、厚生労働大臣が2035年を見据えた保健医療政策のビジョンを検討する懇談会を開催した。
まだ2025年も乗り切っていないのに、さらに10年先をテーマに考えている。
と言うことは、既に2025年モデルはある程度の目処がたったって事を示している。

来年の医療費抑制は大きく3つの引き下げ策が考えられる。
1つは、何と言うっても薬価の引き下げである。
何だかんだと厚労省の懐に価格情報が入ってしまうと、後はどの様にも料理が可能となる。
薬価は本体価格に戻して、実勢価との差が引き下げられることになっている。
この実勢価格のデータは厚生労働省しか持ちえない。
但し、従来から元の薬価の2%が調整幅として上乗せられる。
この調整幅とはロス分を考慮した引き上げ分である。
従って、薬価(本体価格)が100円として、加重平均の実勢価格が90円とすると、薬価は90円+2円=92円となる。
大雑把だけど、こんな感じだ。
その他にも後発医薬品の切り替えが進まない先発医薬品には、意味不明なペナルティーとして20%未満では2%、40%未満だと1.75%、60%未満には1.5%の引き下げ追加がある。
これが後発医薬品普及率目標が高くなると、引きつられて変わってくる。

更に、後発医薬品への強制的な切り替えがある。
こちらは後発医薬品調剤体制加算というインセンティブと普及が進まないペナルティーが出てくる。
もちろん病院においてもDPCの係数評価で締め上げる。

次が、急性期病床の弾圧だ。
これは既に新聞等でも2025年までに1割削減と報じられた。
その削減策の始まりが2014年改定の「自宅復帰率75」となる。
さらに、2016年改定では厳しくなることが予想される。
何と言っても最も医療費が高い病棟だからだ。

そして、最後の切り札が「調剤」となる。
以前から医療に対するエビデンスを示せと言われ続けていたが、エビデンスらしいものを示さず現在に至っている。
そのツケが今出ている。

前回の診療報酬で高齢者住宅等の訪問診療が大幅に叩かれた。
入居者の紹介屋にリベートを支払っていたのが明るみに出た。
その結果、従来の3分の1以下に報酬が削減された。
どうも同じ道を調剤報酬も辿っているようで怖さを感じている。
2025年までの医療費抑制のロードマップは既に出来上がっている。
後は、その道を踏み外さない出来レースをどう演出するかじゃないだろうか。

昨日は、台風の中、松山から福岡に移動だった。
JRも広島までの高速艇も運休で、唯一の移動手段がエアーコミューターによる福岡便だ。
先ずは1便を確保したが、30分後に欠航のメールが届く。
更に、2便、3便も予約を入れる。
朝を迎えて早々と空港に向かい待つこと3時間半、やっと12時25分発が飛んでくれた。
危ない、あぶない。



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やればいい

2015-07-17 06:27:06 | 薬局
だれが求めているのか。

ちょっと下火になったが"かかりつけ薬局"のモデルはどこにあるのだろうか。
どうも昨年の1月に突如として出された「薬局の求められる機能とあるべき姿」が思い出される。
内容的には「基準調剤加算」と何ら変わらないような気もする。
変わらないのに、なぜあえて"今さら"なのかを考えて欲しい。
それは"やっているふり"がばれたからじゃないのか。

あらためて見直してみると、「一般用医薬品や衛生材料等の供給を担っていない薬局も増加し、また、医療機関の近隣に薬局を設置し、特定の医療機関から発行された処方箋を応需することがほとんであるいわゆる門前薬局も散見され、求められる薬局の姿と大きく異なってきている」とある。
これは"かかりつけ薬局"の議論に欠かせないOTCの扱いにつながり、病院前の景色を変えるきっかけでもありそうだ。

具体的な中身について確認しておきたい。
先ず開局時間は午前8時から午後7時までの8時間以上連続した開局を求めている。
一般的には午前9時から午後6時が多いのではないだろうか。
その前後1時間というのがにくい設定である。
その他にも24時間対応可能な体制も望ましいとしている。
これは望ましいと言うより、やってくてって言った方が尤もらしい。
医薬品等の備蓄では後発医薬品の供給可能な体制とある。
これは700品目、1,000品目を意味するのか。
その他にも在宅医療を支えるために医療材料の供給や介護用品の販売や紹介も記されている。
この医療材料は近隣の訪問看護ステーションにカタログくらい設置したい。
医薬品卸が単品バラ発注出来る仕組みを提供している。
介護用品もレンタル業者からカタログをもらって店内に置いて欲しい。
大事な事は、何もしないで指をくわえているのではなく、今出来ることをやって実績を作ることである。

中でもちょっと気になるのが「薬局開設者は月1回以上の頻度で、勤務薬剤師に業務内容の向上に資する研修等を受講させる機会を設けること」とある。
また管理薬剤師には5年以上の経験と認定薬剤師を持っていることを求めている。
経験が浅い薬剤師では管理が出来なくなる。
これはドラッグストアにとっての嫌味かもしれない。
何と言っても新人でも600万円もの年棒は管理薬剤師じゃないのか。

全てが現実的かどうか疑問はあるが、今から出来ることは今やることが大切になる。
ところで、"かかりつけ薬局"だけではなく「健康づくり支援薬局」も、何となく音なしの構えを感じる。
とある情報によると、現在お蔵入りしているそうだ。
何やら話が噛み合っていない状態で、再考中だとか。
机上の空論は所詮机上だ。
本当の意味で、国民が薬局に望む機能と、それが実践できる環境整備が必要じゃないかと思う。
先ずは、薬局の定義ではなく、薬局が薬局らしさを取り戻せるために、100%分業に向けた動きが欲しいところだ。

昨日は、飛行機が飛ぶ早い時間帯で大阪から松山に飛んだ。
ここから今日はどうしても博多に行かなきゃならない。
島からの
脱出は上手く行くのか。
列車もスーパージェット(高速船)も怪しい。
唯一の頼みは松山から福岡の直行便だ。
1便は既に欠航している。
昼の2便待ちだ。

絶体絶命からの挑戦が始まる。




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ハンデ戦

2015-07-16 06:37:35 | 薬局
国はどこまで本気なんでしょうか。

私は薬のことは詳しくないのですが、ある薬局の社長からの情報です。
経口糖尿病薬の先発医薬品の薬価が10.20円だそうです。
その後発医薬品が発売になり、その薬価は9.60円が付いたそうです。
その差額は0.60円です。
このどこに意味があるのでしょうか。
患者さんのメリットは何でしょうか。
私には使用方法や適用症がどうなっているのか分かりません。
でも、この後発医薬品が出ることによって「後発医薬品調剤体制加算」の分母が変わります。
と言うことは患者のメリットも感じない後発医薬品を、無理やり採用しなければならないと言う事でしょうか。
何だか納得がいかない変な現状ですね。

かなり売れている製品の後発医薬品が出たそうです。
主な適用症が3つほどあるらしいと聞きました。
そのオーソライズドジェネリック(AG)も発売になったそうです。
しかし、そのAGには2つしか適用症が付かなかったそうです。
さらに、後発医薬品もゾロゾロと発売になったようです。
でも、その後発医薬品には最もマイナーな適用症が1つ付いたそうです。
これでは売れません。

処方する医師が一般名では出せません。
適用外になると返戻が来ます。
薬剤師は病名が分かりません。
困った現象だと聞きました。

さて、これでいいのでしょうか。
何だか踊らされていませんか。
たった0.60円の差しかない後発医薬品は必要でしょうか。
なぜ0.60円しか差がないのでしょうか。
後発医薬品の初薬価は6掛けか5掛けじゃなかったのでしょうか。
先発医薬品のもともとの薬価が低過ぎるからでしょうか。
”悪法も法なり“でルールはルールです。
6掛けだと6.12円になります。
これだとどこの製薬メーカーも作らないかもしれません。

AGは基本的に同じ製品じゃないのでしょうか。
にもかかわらず適用症に差が出るっていうのはどういうことでしょうか。
その他の後発医薬品の適用症が少ないのはなぜでしょうか。

正直なところ理不尽です。
この理由をなぜ「薬」のプロは国に正さないのでしょうか。
同じ適用症になるまで発売延期でもいいじゃないかと思います。
まさか政治的な圧力でもあるのでしょうか。
それとも袖の下に何かあるのでしょうか。

おかしいと思いませんか。

昨夜は、大阪にて「薬局経営研究会」だった。
これから松山に向かうが、とりあえず飛行機が飛ぶかどうか心配だ。
先ずは、空港まで行ってみよう!



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高価、不高価

2015-07-15 06:49:46 | 薬局
どこまでも、どこまでも…。

来年の4月から「患者申し出療養」がスタートする。
国内では未承認の抗ガン剤など、保険適用されていない先端医療が身近な医療機関で受けられる。
本来であれば自由診療部分があると公的保険の適用から外れる。
全額自己負担となる。
ただ、現在でも将来保険適用を考慮して実験的に認めた「評価療養」や保険導入を認める予定はないが患者の自己負担として認めている「選定療養」がある。
前者には高度先進医療や治験段階の医薬品などがあり、後者には差額ベッドや予約診療、大病院の初診、歯科の金合金などがある。

例えば、診療の前例がないが先端医療で患者が望む場合、高度医療の中心的な役割を担う「臨床研究中核病院」を通じて国に申請すると、今は3~6ヶ月を要する審査が原則6週間で「患者申し出療養」として混合診療になる。
安全性や有効性に問題がないと判断された場合は、身近な医療機関でも治療が可能となる。
この場合は原則2週間程度で承認が下りることになる。

海外で実績のある医薬品や治療法はかなり高額医療となっている。
これら全てを命が大事と認めていくと国家財政は破綻してしまう。
要は、保険財源がないので良い薬や治療法でも保険適用を認められないお国の事情がある。
そこで、患者が自ら希望する抜け道を作ったって事だ。
但し、あくまでも混合診療の一環であるため医薬品などは自費となる。
お金持ちじゃないと受けられないって事でもある。

さて、この国はどこまで国民の命を守ってくれているのだろうか。
健保連が行う平成25年度の『高額医療交付金交付事業』に申請された医療費のうち、1ヵ月の医療費が1,000万円以上のものは、前年度比82件増(32.28%増)の336件で過去最高となったそうだ。
中でも最も高額だったのが血友病Aの患者で月額医療費が62,212,360円だそうだ。
簡単に表現すると6,220万円って事になる。
この最高月額は毎年伸びる傾向にある。
それだけ医療技術が進歩していることを示しているのだろう。
驚くのは平成23年に1億1,550万円がある。
因みに確認しておくが月額である。
医療を受ける人も大変だと思う。

先日もブログに書いたが5月13日の中央社会保険医療協議会総会で注目の新薬の薬価収載が決まった。
特定の肝炎C型に有効らしいソバルディ錠の1日薬価は6万1,799円である。
しかも併用薬が必要でリバビリンの併用療法の薬剤費は12週間で約545万円と言うから驚いてしまう。
患者にとっては朗報かもしれない。

今さらながらに健康のありがたさが身に染みる。





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かまぼこ年収

2015-07-14 06:57:07 | 薬局
敵は本能寺かもしれない。

ドラッグストアの動きが気になる。
と言い続けているが、現場では気が付いているのか、いないのか。
ドラッグストアの成長戦略に欠かせないのが「調剤併設」である。
決算報告を確認して欲しい。
どこもが「調剤が好調で」となっている。
その調剤を戦略的に進めるために必要なのが、何と言っても薬剤師の存在である。

ウエルシアHDが新卒薬剤師に1年目で年棒600万円の値が付いた。
まさに「値が付いた」と言いたい。
しかも2年目には50万円アップで650万円と言うから大変だ。
マツモトキヨシが年棒で505万5,000円、スギ薬局が月給31万8,000円、ココカラファインが月給31万円となっている。
これって異常じゃないのか。
24~26歳くらいの半分大人が、こんなに年収をもらったら勘違いが生じてしまう。
何だかダメ薬剤師を製造しそうで怖い感じがする。

これに負けじと大手調剤チェーンの動きも活発だ。
お金じゃない。
学生のうちから紐付しちゃう戦法だ。
それが国家試験対策である。
学生が苦手な科目に限定して無料で提供している。
中には集まってくれた学生にクオカードなどの提供もある。
まさに至れり尽くせりの勘違い。
スクールに集まれない学生にはインターネットでの配信サービスもある。

今年の国家試験の合格者は9,044人だった。
来年も同じ様な合格だろう。
この内、どれだけがおカネとひも付きで持って行かれちゃうのか。
薬剤師は病院でも不足している。
こんなことしていたら病院が怒りだす!

就職先を選ぶのは個人の自由だけど、始めの就職先は人生を左右する大事な選択だ。
いろいろな誘惑もあるが、永い人生で何をやりたいのか。
そんな夢も大事にして欲しい。
就職先の選択基準の1つに薬剤師の勤続年数も参考にしたい。
薬剤師の平均年齢もいいかもしれない。
そこに何かを感じて欲しいと思う。

おじさんからのささやかなアドバイスである。

いつもになく他の作業をしていたら遅くなってしまった。
多少の二日酔いの余韻はあるが体調は万全である。
今日もやる気満々!




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お徳用詰め替え

2015-07-13 06:10:15 | 薬局
着々と準備が進む。

医療経済研究機構が欧米など6カ国のリフィル処方せんについて調査をしたそうだ。
調査の対象となった6カ国のうち英国、フランス、米国、オーストラリアの4カ国はリフィル処方せんを採用しており、ドイツとオランダでは認められていない。
呼び方や対応の仕方は国によって異なるが、長期の処方せんへの対応は同じである。
そして、その結果であるが薬剤師の介入によるメリットが評価できるとしている。

前回の中医協でも議論の俎上に上ったが、医師会や支払い側からの質問に対し、厚生労働省も日本薬剤師会側も明確にメリットを説明できなかった。
残念ながら、その当時の中医協でのやり取りの録音がどこかにあるが探せない。
しかも実験的に特定機能病院と500床以上の地域支援病院からの処方せんに限るとしていた。
特定機能病院とは大学病院の様な研究機関、地域支援病院とは国立、県立、市立などの地域中核病院が当てはまる。

さて、私見であるがリフィル処方せんは認めるべきだと考えている。
例えば、90日処方が出て薬が患者に渡る。
ところが不幸にして翌日亡くなってしまった。
そうなると89日分の薬は残薬となりゴミになってしまう。
この廃棄もいささか困りものである。

話しは変わるが、在宅訪問で自宅の残薬問題が取り上げられるが、大量の残薬が出てきた時に薬剤師はどの様に対処するのか。
再利用するのか。
それとも廃棄するのか。
廃棄する時は患者自らまたはその家族にやってもらうのか。
または薬局に持ち帰り廃棄処分するのか。
では、どのように廃棄するのか…?
こんな質問に明確に答えることができるだろうか。
私のセミナーで薬剤師に聞いたところ答えが出てこなかった。
これでいいのだろうか?

話しが飛んでしまった。
先ほどの90日処方がリフィル処方せんであり、1リフィルが1カ月分だとすると。
先ずは30日分の薬が渡される。
先ほどの様に、翌日亡くなると29日分がゴミとなり、残りの60日分は無効になる。
残薬解消になる。

さらに、1カ月分しか渡していないので、無くなりそうになる頃に薬剤師から患者に連絡が入る。
体調や効果の発現、何気なく副作用、残薬の状況なども確認できる。
まさに服薬管理ができるのだ。
もし体調が思わしくない時は受診勧奨となる。
副作用が疑われるようなら服薬中止を告げて受診勧奨となる。
残薬があるようなら調整するか、医師に連絡して飲まずに済むのなら飲まない方がいい。
ここでも受診勧奨である。

バイタルを取りたい薬剤師は薬を持参して、ご自宅に伺いあれもこれもやったらいい。
その結果を医師に報告してもいい。

私はリフィル処方せんに賛成である。
因みに、リフィルとは詰め替えだそうだ。





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言っちゃへ、やっちゃへ

2015-07-12 06:39:42 | 薬局
どこもかしこも…。

今月の日経ヘルスケアの特集は「院内処方と院外処方 どっちが“正解”?」である。
ここでも医薬分業の是非が問われている。
正直なところ”正解“の表現は「正解」じゃない様な気がする。

その記事によると医療機関が「院内処方を行っている理由は?」(複数選択可)では、「2度手間」が72.1%で1位に、「患者の自己負担」が65.5%で続く。
ほとんどがこの理由で、後は薬局でどんな後発医薬品が調剤されるか分からない(19.0%)など取るに足らない。
それだけ患者が減るのを危惧しているようだ。

逆に「院外処方を行っている理由は?」の問いには、「医薬品の在庫リスク」(62.5%)、「採用薬を気にせず出せる」(50.2%)、「薬剤師や事務職員の人件費」(40.4%)、「薬剤師とのダブルチェック」(37.0%)、「医薬品の購入費を押さえる」(36.1%)となる。
ほとんどがコスト的な理由が多い。
患者のためを思ってはダブルチェックの37%だけである。

”門内薬局”に関する賛否を問う質問には65.6%が賛成だそうだ。
どこまで規制緩和されるのか分からないが、”門内薬局“の設置は思うほど楽ではない。
例えば官公立病院などは敷地内に特定の薬局を誘致することになる。
その選定は…政治がからむとお金も絡む可能性があり、後々面倒な事になりかねない。
“君子危うきに近寄らず”なのか“瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず”が正解となるだろう。

また消費増税を期に分業にした病院も多いようだ。
確かに、厳密に原価計算をすると薬価差益があるようで、ないのも現実である。
次回は、チャンスを逃さない様に今からの仕掛けが大切になる。
そうは言っても医薬品の総購入が大きい病院などは、未だに薬価差益を稼いでいるようだ。
記事には年間購入額が31億円あり、薬価差益が10%以上確保している事例が紹介されている。

診療所では患者が減るのではと心配が分業にしない大きな要因のようだ。
自分の腕が信じられないのだろうか。
処方せんを発行して患者が減ったって話はほとんど聞かない。
よほど薬局の薬剤師の態度が悪い場合くらいだ。

面白いのは院外処方から院内処方に戻す意向が聞かれている。
その結果は89.4%が院外のままでいいと答えている。
いつも言っているが、そろそろ薬剤師法にのっとり100%分業を進めてもいいのかもしれない。
院内に戻せるものなら戻してみろ…ってね。

但し、その時には日本医師会が新聞広告で「水道や電気と同じように医師のいないまちに人が住むことはできません」と言っている様に。
日本薬剤師会も「医師がいる限り薬剤師も対応します」くらいの覚悟がないと100%分業は難しいかもしれない。

いいとこ取りの時代は終わりに近い。

さて、小雨降る南国からまた桜島まで戻る。
ちょっと用事を済ませて午後の便で東京に戻る。
たまった新聞をチェックしなきゃ。



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