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父母面談

 ここ1週間塾生の父母と面談を続けてきた。今週は私立中受験の生徒の父母を対象にした面談だったが、なかなか面白かった。1人30分程度の約束で話し始めても、思わず1時間近く話してしまう場合もあれば、10分程度でそそくさと帰られる場合もある。塾生の中でも、私立中受験を目指す生徒たちは目標をしっかり持っているだけ、こちらとしてもやりがいがある反面、失敗が許されないプレッシャーはかなりきつい。自分としては毎授業渾身の力を込めているつもりだが、なかなか成績の伸びてこない子もいて頭が痛い。
 父母と話すときに必ず言うのは、塾の勉強だけでは何にもならない、家に帰って塾で学んだことをその日の間に必ず復習するように、もし分からなければ次の授業で必ず聞くように家庭で指導してくれということだ。分からなかったことは勿論、分かったと思ったことでももう一度見直し、しっかりと理解しておかなければ後に残らない。積み重ねていくことが勉強する上で、最も大切なことであるから、気付いたこと、分かったこと、大事だと思うことは必ずノートにまとめておけと口をすっぱく言い聞かしているが、それをどれだけ実践しているかは生徒各人の資質による。私がやれといったことをおろそかにしては決してできるようにはならないぞ、と脅してもなかなかやろうとしない子もいて、自身の力不足を痛感することもしばしばだ。
 それにしても、生徒の父母がいつの間にか私より年下ばかりになってしまった。塾を始めた当座は、私よりかなり年上の親ばかりだったのに、それだけ私も長くこの仕事を続けていることになるし、それだけ老けたのだ。以前は年上の人に話す感覚で物を言えばよかったのが、最近では生徒の父母に私が教え諭すような口ぶりで話している。それも当たり前で、かつての教え子が今や父母となって自分の子供を入塾させるケースが多くなってきたのだ。親子で私の教え子となる、なんだか夢のようだが、現実にそういう子が結構いる。
 孫まで3代私の教え子、というのが実現するには今から20年近くかかるだろう。それまで塾が存続しているか大いに疑問だし、第一私が生きていることさえかなり怪しい。でも、そういう3代塾生がせめて1組だけでも実現するまで私が頑張っていられたら、そのときは塾と私の長寿を祝って、杯を傾けようではないか!
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