本日は多良間島です。宮古郡多良間村になります。宮古郡は宮古島や伊良部島などにあった町村が平良市と合併して宮古島市になってしまい今は多良間村のみとなってしまいました。
多良間島は宮古島と石垣島の中間にある楕円形をした平坦な島で、サトウキビの栽培が盛んです。この多良間島と沖合にある水納島とが多良間村です(本島北部の本部町にも水納島がありますがこれとは別)。水納島は集団移住が行われたため、現在住んでいるのは1世帯のみだそうです。そこまで無茶しなくても十分レアなので多良間島にしました。
多良間村は職住が近い環境と子育て政策が功を奏し、出生率が日本一の3.14だそうです。最低の渋谷区(0.75)の実に4倍以上です。
多良間からのQRVは非常に少なく、全バンド入れても年1回程度です。今年は3月にHF中心でQRVされた方がいたようです。「しまった」と思ったのですが、50MHzはオープンしなかったようですから、まだまだ価値ありと見て出かけることにしました。
多良間島へは宮古空港から1日2往復の飛行機で20分。あるいは宮古島の平良港から1往復のフェリーがあります(所要2時間)。那覇からの直行便がないため宮古乗り継ぎで多良間へと向かいます。私は乗り継ぎがスムースなこと、JALのマイルを貯める関係で以下の乗り継ぎにします(宮古-多良間間はマイル対象外)。
行き 那覇8:50発(RAC801便)宮古9:50着 宮古10:15発(RAC891便)多良間10:35着
帰り 多良間16:15発(RAC898便)宮古16:40着 宮古17:50発(JTA570便)那覇18:35着
まずは那覇8時50分発のRAC801便で宮古に向かいます。RACと付いているとおり琉球エアーコミューターでプロペラ機のDHC-8-100です。宮古行きはほとんどがジェット機なんですが、この便は整備拠点がある那覇からの機材の送り込みを兼ねているのでしょうね。そういった事情なのかお客はたったの6人。ガラガラで快適です。
DHC-8-100はジェット機で40分の宮古まで1時間かけて飛んでくれます。9時50分に宮古空港到着。
多良間行きのRAC891便は10時15分発です。一旦制限区域を出てまた保安検査を受ける面倒な乗り継ぎです。待合室の売店でお弁当を買ってすぐに飛行機に乗り込みます。
多良間行きもDHC-8-100です。というか朝宮古まで乗ってきた飛行機そのもので、クルーも全く同じ。CAさんに「またお世話になります」と挨拶して乗り込みます。宮古行きがガラガラだったので多良間はさらにガラガラかと思いきやなんと満席。さらにすごいのは飛行機に積む貨物がやたら多く、なかなか出発できません。狭い貨物スペースにバラ積みするので作業が進まず、本来なら多良間への到着時刻10時35分になってもまだ宮古から出発できません。
相当に遅れてようやく出発。客も貨物も一杯でよろよろしながら離陸しました。多良間までの飛行時間は15分。ベルト着用サインが消えることなく多良間空港に到着です。
貨物が一杯のためアンテナがなかなか出てきません。15分近くかかってようやく受け取れました。
出口には口蹄疫防止で消毒マットがありました。多良間は牛を育てていますし、家畜でヤギを飼っているお宅も多いため口蹄疫は人ごとではないそうです。
私は宿泊先の「夢パティオたらま」に送迎をお願いしました。ここは村営のコテージで、島一番の設備らしいです。といっても1泊2食で6300円です。多良間村と書かれた車で送ってくれました。
飛行機が満席だったことを話すと「今日は船が休みですからね~」とのこと。しかも土曜日に宮古島市内でスポーツ大会が重なり、多良間に帰る人が多くて今日は午後の便も満席らしいです。船が休みになると人も貨物も飛行機しかないので大変だそうです。
宿泊先でQRVできればいいのですが、まだ部屋の掃除が終わってないそうで別の場所でQRVします。島の周回道路で見つけた「ふるさと海浜公園」にしました。ここは東屋やトイレがあり、本土方向は海なので開けています。シャワーもあるので海水浴もできますが、今日は波があるので残念ながら泳げません。
急いで50MHzのアンテナを設営し、ようやく12時30分にスタートです。予定からかなり遅れてしまいました。
最初はJA4ANF清水OMにお呼び頂きました。清水OMからは以前多良間のリクエストを頂いており、VFOを回してお探し頂いていたとのこと。QSOできてよかったと思っています。
その後クラスタに乗ったのかどんどんコールが増えて行きました。昨日の伊江村以上のコールが集まっています。多良間の50MHzは2年程度は出ていないはずなので常に7~8局呼んでいるのが分かります。昨年の渡嘉敷のときのような蹴倒されそうな迫力ではなく、比較的スムースに進むパイルです。
とはいえどんどんコールが増え、ついにはコールの欠片さえ判別が付かなくなりました。開始わずか15分後から交通整理のためエリア指定を行いました。
いつも通り1・2・3・4+5・6・7+8・9+0のCAD式で回しています。これだと各エリアの数がかなり平均化され、1周を回す時間も短くできます。
エリア指定で交通整理ができたので指定は1周で終了。オープン戦に戻します。エリア指定をする前に比べてかなり落ち着いてきました。コンスタントに進み、ログも快調に埋まってゆきます。
12時が30分で55QSO、13時台も75QSOとすごい状態です。もちろんOne day AJDは簡単に達成、パイルの中からいつもお世話になっている方の元気な声も聞こえてきました。各局からも「多良間の50MHzがやっとできました」と言われ、島に来てよかったな。と思いました。
14時になるとオープンが終わってきたのか相手のSが弱かったりQSBが大きくなりました。最後まで50の局を拾って15時で50MHzを終了します。170QSOオーバーで本当によくオープンしましたね。
お昼は宮古空港で買った焼きそばです(230円だったと思う)。もちろん麺は沖縄そば。もちっとしておいしかったです。
一息ついたあとで21MHzにQRVします。こちらもオープンが収束に向かっているのか大パイルにはならず、なぜか1エリアか6エリアに続けて呼ばれるだけでした。
21も呼ばれなくなったので18MHzに切り替えます。こちらはわずか4QSOでコールが途切れました。
18もオープンが収束しましたので宿に戻って荷物を整理してから島を歩いてみます。集落は島の北に固まっています。似たような建物が多く、道に迷いやすいです。
商店で飲み物を補給してから集落のはずれにある八重山遠見台に来ました。ここは船の監視所だったそうです。今は高い展望台が建てられています。しかも誰も来ないようですから、ここで再度QRVです。展望台の上から斜めに18MHzのダイポールを張ります。
広場が狭いので急角度になりあまり好ましくはないですが何とかなりそうです。
展望台の上は風が強く、お天気もあと少ししか持ちそうにありません。17時50分に再スタートです。
集落にいた島の人いわく「たぶん日が暮れると降るんじゃないかな」とのことでしたので日没時間までに宿に帰れるよう逆算して18時30分で終わることにしました。
オープンしているようで、18MHzは次々呼ばれます。まんべんなく開いており、短時間でOne Day AJDを達成です。
18時30分が近くなりました。終了の予告をしながら進めます。QSOに手間取った局がいたので少し延長し、2分ほど過ぎたところで「これで終了します」とアナウンスして終了です。
宿に戻る途中で雨がパラパラしてきました。島の人の言ったとおりでした。これではアンテナを外に出せませんね。夜間の運用とリニアは断念。大浴場に入ってのんびりしてアンテナや荷物の片づけをして寝ました。
多良間への渡島が遅れてしまい、お待ちいただきました方には大変申し訳ありませんでした。おかげさまで多くの方にお呼びいただき、本日は18MHzで33局、21MHzで20局、50MHzで173局の計226局とQSOできました。コンテストを除けば1日のQSO記録を更新しました。皆様本当にありがとうございました。