「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

一日の始まりはバッハの「無伴奏チェロ組曲」から

2024年09月05日 | 音楽談義

このブログで、たびたび「バッハの音楽はどうしても馴染めない」と、嘆いているのをお気付きだろうか・・、ところが、どなたかのメル友さんから「マタイ受難曲などの重たい曲ではなくて、比較的軽くて親しみやすい曲目からバッハの森に入ったらいかがですか」というご親切なアドバイスがあった。

なるほど・・、それもそうですねと、「You Tube」で「無伴奏チェロ組曲」を聴いてみたところこれが大当たり~、すっかり嵌ってしまいました(笑)。バッハにしてはまったく線香臭くないのがいちばん~。



「おいおい、お前はクラシックファンを標榜しておきながら、今さら(あの有名な)無伴奏チェロ組曲か」と、お叱りを受けそうだが、これまでじっくりと腰を据えて聴く機会がありませんでした・・、と言いたいところだが、もちろん言い訳にはなりませんよねえ(笑)。

「歳とともに音楽の嗜好が変わる」のがいちばんの理由かもしれないですね。べートーヴェン、モーツァルト、そしてバッハの順・・。

で、当然、CDも持ってるんだけど、どうしても手っ取り早くリモコン操作で済む「You・・」へ手が伸びてしまう~。



名演中の名演とされる「カザルス」盤、そして「ロストロポーヴィッチ」盤だけど、ほら「悪貨は良貨を駆逐する」(笑)。

チェロの魅力~、音楽の三要素である「旋律(メロディ)、リズム、ハーモニー」とはまったく無縁だけど、滔々たるチェロの雄大な響きにすっかり胸を打たれてしまった。

手元の資料によると、チェロの周波数帯域はおよそ「70ヘルツ~1万ヘルツ以上」となっており、ちなみにヴァイオリンはといえばおよそ「170ヘルツ~1万ヘルツ以上」となっており、ローエンドが100ヘルツ違うことになる。

この差は大きいと思う。同じバッハの「無伴奏ヴァイオリンソナタ」を聴いているとあの「AXIOM80」で聴いてさえも、(低音が出ないアンバランスのせいで)何だか耳が疲れてきてしまう~。

つまり100ヘルツ前後の胴鳴りがチェロのたまらない魅力の根源ではないかな・・。

ちなみに、70ヘルツからの再生帯域となるとどんなスピーカーでも守備範囲となってくれるところが非常に好ましい。

試しに、3系統のスピーカーで聴いてみたが、違和感がなくすべて合格の範囲だった。巷間、いちばん好ましいと思われるのは「ウェストミンスター」だろうが、それほどの変化は無かった。



ただし、一点だけ・・、それはアンプのボリュームを絞ったときに「音が痩せない」ことで、結局大きな箱によって低音域がカバーされていることに尽きる。

猛暑が続く夏のこと、早朝からエアコンを入れるのは不健康なので窓を開け放して聴くわけだが、隣近所の迷惑になると拙いので必然的にアンプのボリュームを絞って聴くことになるが、そういうときに「ウェストミンスター」の威力が発揮される。

それでも、豊かなチェロの響きが外部に向けて浸透せざるを得ないが、家人のウォーキング仲間から「とても素敵な音楽ですね!」と、お褒めの言葉があったそうで、「やっと公認されたか!」と、つい嬉しくなった(笑)。



我が家から徒歩2分ぐらいの所に観光名所「別府湯けむり展望台」(市営)がある。終点の「鉄輪」(かんなわ)バス停から徒歩10分ぐらいの位置だが、外人さんが我が家の前をときどき通りかかっているのをよく見かける。

で、ドイツの旅行者あたりがこのチェロソナタを漏れ聞いて、「まさか東洋の片隅の別府でバッハの音楽を聴こうとは思わなかった」と、感心してくれると「国際親善に一役立てるんだけどなあ~」と、夢は果てしない~(笑)。

とまあ、それはさておき「チェロソナタ」を聴いていると、「これぞ音楽だ!」と深遠で豊かな気持ちになること請け合いです。

まさに、一日の始まりに相応しい音楽だと思いますよ。

皆様もいかがでしょうか~。



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