11日(日)の午後のこと、珍しいことにオーディオ仲間の「Y」さんから連絡があった、「今、暇なんですけど・・」。
いつもこちらから一方的に連絡するばかりなので、その確率といえば「1/50」くらいかな・・。
で、その真意については知る由もなかったが後になって判明することになる(笑)。
「ああ、丁度今はカミさんの買い物に付き合ってます。ちょっと時間が遅れますが、2時10分ごろなら大丈夫です。丁度聴いていただきたいシステムがありますのでグッドタイミングです」。
で、その聴いてもらいたいシステムとは・・。
このところ、左側のスピーカーに「ぞっこん」だったが、そのうちまたそぞろ浮気の虫が・・、まったく音に不満はなかったのにね~(笑)。
で、右側のようにいちばん上のスコーカーを「スーパー10」(ワーフェデール)に取り換えてみたみたところ、これが実にいい・・。
定刻通りお見えになったYさんにさっそく聴いていただいたところ、「なかなかいいですね」というコメントがあったきりで、どうも「気もそぞろ」で熱が入ってない感じ~(笑)。
30分もすると、いきなり「AXIOM80を聴かせていただけませんか、アンプはLS7でお願いします」
な~んだ、そういうことか・・、ついに「衣の下から鎧が見えた」ようで、今回の訪問の目的が判明した。
前回の試聴時にこのコンビで聴かれた音が、どうやら忘れられなかったらしい(笑)。
で、わざわざ持参されたCDがこれ。
バロック・ヴァイオリンが使われているとのことで、弦には羊の腸が使ってあり、ひときわ麗しい音が出るそうだ。
素早くシステムをセットして聴いていただいたところ、「とてもいいですねえ、水も滴るヴァイオリンの音色とはこのことです。これまで聴かせてもらった中では最高の音でしょう」と、ためらいもなく仰る。
そうですか‥と、こちらまでうれしくなった。まるで自分の子供が誉められたみたい(笑)。
で、その第一の功績者となるとこの「LS7シングル」アンプなんですよねえ。
それほど期待もせずに偶然の機会からたまたま出来上がった産物だけど、これほどの出来栄えになろうとは夢にも思わなかった・・。
前段管「AC/HL」(英国マツダ初期版)、出力管「LS7」(英国GEC)、整流管「80」の「オール・なす管」の組み合わせは世界中を見渡してもこれだけだろう。
途中から整流管を「OKーX213」に代えたところ、ヴァイオリンの音色が一段と冴えわたってきた。
真空管の中でいちばん消耗が早いのは周知のとおり「整流管」である。これほどYさんに喜んで頂けるのならと「この球はあなたがお見えになったときだけ使いましょうねえ・・」と申し上げたほどだった(笑)。
さらに追い討ちを掛けるように「このアンプがお宅の中でベストだと思いますよ。高音域がまるで加速度がついたように伸びていて、とても爽やかで気持ちがいいです」と、Yさん。
「WE300Bシングル」「PX25シングル」と名だたるアンプたちを押しのけての「エース誕生」である。
その誕生にかかった費用といえば、もう雀の涙ほどの金額なのでつくづくオーディオってお金じゃないよねえ・・。
オーディオの神髄って、工夫に工夫を重ねて出来るだけお金を使わずに気に入った音を出すところにあるんじゃないかな~。
とまあ、たまたま上手くいったからといって調子に乗るのは拙いけどねえ~(笑)。
おりしも、昨日(12日)のオークションでアキュフェーズのアンプ「A70」が落札されていた。
落札額は「81万8千円」なり~。
このアンプで「AXIO80」を鳴らしたとしても、「水も滴るヴァイオリンの音色」は期待しようもないと思うんだけど、どうなんだろう・・。
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