「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

英語の発音と意味の取り違え

2024年02月09日 | ウマさん便り

久しぶりに南スコットランド在住の「ウマさん」からメールが届きました。

以下、海外から見えてくる日本の独自性・・、独特の「ウマさんワールド」をお愉しみください。

作家の五木寛之さんが、昔、「ベテラン」を間違って「ベラテン」と読んでいた事があったとのこと。僕も、女優の「岩下志麻」を「イワシマシタ」と、勘違いしていたのを思い出す。

 
勘違いや見当違いは、世界的な規模でも、たくさんあるね。
コロンブスはインドを目指してポルトガルを出帆した。そして辿り着いたアメリカをインドと勘違いし、そこにいた原住民をインディアン (インド人) と呼んだ。彼らこそ本当のアメリカ人だった。コロンブスさん、反省しなはれ!
 
それと、発音に関する間違いも山ほどある。
例えば、俳優のマイケル・ダグラスは「マイクル」が正しい発音に近い。「マイクウ」がもっと近い。でも、僕は、(日本では)マイケル・ダグラスと発音している。なぜか? 

「人口に膾炙 (かいしゃ) している」と言う表現があるけど、その社会に広く認識されている事由を言う。映画雑誌もすべて「マイケル」と書いているし、淀川長治さんもそう発音していた。まさに「人口に膾炙してる」んですね。
 
英国の高級車として知られるジャガー…この車、日本以外の国で「ジャガー」と発音する人はいない。「ジャギュア」が正しい。でも僕は、(日本では)「ジャガー」と言ってる。わざわざ正しく「ジャギュア」と言っても「なに?それ?」となり、話が進まなくなるのね。

余談だけど…ジャガーは、元々、オートバイ(モーターサイクル)の脇に付けるサイドカーメーカーだった。それが四輪車を作るようになり、安くて高性能の車造りを目指した。だから、昔は「ジャガーは安物」とのイメージがあったようです。

フェラーリを創業したエンツォ・フェラーリ氏が「世界一美しいスポーツカー」と賞賛した1961年デヴューのジャガーE-タイプなど、007御用達のアストン・マーティン以上の性能を誇ったけど、価格は、なんと、ほぼ半額だった。

1961年、大阪で初めての外車ショーで、このE-タイプを目の当たりにした僕は、その姿に釘付けになってしまった。当時の価格を今でも鮮明に覚えている。445万円!…1961年、昭和36年のことです。
 
日本での間違い英語の最たるものは「マンション」ですね。「マンション」の本来の意味は「大邸宅」のことで、もちろん一戸建て。2DKや3LDKのマンションなどあり得ない。

あなたが、日本の事情をよく知らない外国の方に「私のマンションに来ませんか?」と言うと、彼、びっくりするよ。そして「この人、金持ちか?」となる。そして、あなたの2LDKのマンションを訪ねて驚く。「えっ? これがマンション? …なんで?」

広辞苑には「(大邸宅の意)中高層の集合住宅をいう」とあるけど「中高層の集合住宅」は、日本でだけ通用することで、本来の意味とは大違い。この点に関して広辞苑は書き方を間違っている。正しくは「大邸宅のこと。日本では中高層の集合住宅のことを言う」としなければならない。ゴメン、偉そうに言うてしもた。
 
現在、僕が住まわせてもらってる家は建坪約500坪、塔もそびえる中世の貴族の大邸宅です。あっ? 自慢かいな、これ? 

広すぎるのも困りものでっせ。毎日、家の中でケータイが要る。「今、どこにいるー?」「ゴハンやでー!」浮世離れしてるよね。…郵便配達のお兄さんが「立派なマンションですね」

すっかり日本語になった「マンション」だけど、正しく言うと「アパート」「アパートメント」或いは「フラット」になる。でも僕は、日本では、マンションのことを、アパートなどと言わず、やはり、 マンションと言ってる。

NHKも民放も「昨夜、港区のマンションで…」などとニュースで言ってるし、新聞や雑誌も常にマンションと書いている。つまり「マンション」も、日本では、やはり人口に膾炙(かいしゃ)している、いや「膾炙してしまっている」からです。もし、上記のニュースを正しい日本語訳で言うと「昨夜、港区の大邸宅で…」となり、意味が違ってくる。
 
僕の記憶では、1960年代、そうやなあ? 昭和30年代は「マンション」と言う言葉は、まだ一般的じゃなかったように思う。川口松太郎が作った「川口アパート」や「代官山アパート」「同潤会青山アパートメント」など、著名人・芸能人などが住む高級・有名アパートに、一般人が憧れの目を向けた時代があったのを覚えている。じゃあ、なぜ?「アパート」が「マンション」になったのか? 

どっかの不動産業者が「アパートよりカッコええ名前がないやろか? そうや!マンションがええ。大邸宅のことやけど、 かまへんかまへん、マンションにしちゃえ!」

で、高級分譲アパートや高級賃貸アパートを「マンション」と呼びだした。これを考えた奴、いや、考えた方の責任はとても重い。 だって、日本中に間違った名前を広めてしまったんやからね。

ここで思い出すのが「バランタインデー」のチョコレート騒動です。東京大田区のメリーチョコレートの社長の思い付きが、あっと言う間に日本中に広まった。「バランタインデーにはチョコ」ってのは日本だけの現象です。商売!大成功!この珍現象や、さらに、アホらしゅうて悲しくなるのが「ホワイトデー」…商売商売!

これらの思い付きに、日本中、踊らされてる事実に気がつかなければいかんと思うけどなあ。これらの現象は、まさに右に倣え主義で、戦争に突き進んでいった時代の日本人のメンタリティーが、今でも変わっていないことを示している。
でもさ、チョコをもらったらお礼を言うよ…「おおきにね!(ニコニコ…)」
 
さて、この「マンション」…本来の意味を知らないと、あのアメリカのフォークグループ「ブラザース・フォー」の大ヒット曲「七つの水仙」の歌詞にある「僕にはマンションなどないけれど…」の意味がわからなくなる。意味? もちろん「僕は金持ちじゃないけれど…」
 
それと「スマート」も日本では間違った意味で使われている。日本では「見た目や体形」のことを言うけど、本当は「頭が良い。賢い」の意味。

ごく稀に、見た目を言うケースもあるけど、通常、「あの人はスマート」は「あの人は頭が良い、賢い」の意味です。これ、覚えててね。見た目じゃないの。洋画の字幕にもちょくちょく出てくるよ。「She is very smart!」…彼女はすごく頭が切れる…

広辞苑はやはり間違っている…「からだつきや物の形がすらりとして格好が良いさま」…広辞苑はこの項の冒頭に「スマート(smart)」と英語を添えているんや。だから「本来は頭が切れるの意味」を添えなければ、皆さん必ず誤解する。広辞苑ってスマートじゃないねえ。

僕は、日本でもこっちでも「スマート」って言われたこと全然ないけどさ。きっと、頭の程度も見た目もスマートじゃないのねボク…(涙)
 
さて、僕の住むスコットランド、いや、英国では、様々な日本語が英語になっている。「ウドン」「オニギリ」「ボンザイ(盆栽)」「カリオケ(カラオケ)」など誰でも知ってるし、最近、なんと「MOCHI 」と書いた「餅入り」のアイスクリームを見た。そんな英国での間違い日本語を一つ…
 
「カツカレー」です。10年ほど前、やや高級なスーパーで「カツカレーセット」なるものを見た。レトルトのライスとカレーのセットだけど「カツ」がない。全然「カツカレー」じゃないのよ。なんで? 僕は首をかしげてしもた。

その後、この「カツカレー」と言う名称は、間違った使われ方をしたまま一人歩きしている。相変わらず「カツのないカツカレー」です。「カツ」の意味をわからないまま使ってるのは明らか。こちらの人に「カツの意味はポークやビーフカツレツのことです」と言うと、皆さん「へえー、知らなかった」と驚かれる。単に日本風カレーのことを「カツカレー」と呼んでるのかなあ? 
 
おのおの方はポテトチップスはお好き? あまり身体に良いとは言えないポテトチップス…こちらでは「クリスプス」と言う。こちらでのポテトチップスは、フライドポテト、或いはフレンチフライのこと。

だから、皆さんがこちらのパブなどで「ポテトチップス」をオーダーすると、間違いなくフライドポテトが出てくるよ。クリスプスにもいろいろあるけど、代表的なものが、塩味、オニオン味、ビネガー味などです。ところが、最近、スーパーで「カツカレー味」を見た。一体、どんな味やろ? もちろん「カツ」の意味をわかっていないネーミングですね。
「カレー味」のクリスプスならわかるけど「カツカレー味」… はて?
 
 僕は、こっちのスーパーで「カツカレー」を買ったことはない。カツが入ってないしね。そもそもカレーは自分で作る。でも、とんかつもカレーも大好きやから、日本で本物の「カツカレー」食べたいなあ。 どなたか、日本で美味しい「カツカレー」の店を知ってたら教えて? 訪日の折には是非行きたい。ウ〜ム…お腹が空いてきたな…


 
最近見かけた NAKED KATSU CURRY… なんのこっちゃ? カツは入ってません。


 
 
マルコの夜遊びが過ぎるのは、ウサギやモグラ、キジ、イタチと遊んでるから。マルコの遊び相手として猫をもう一匹飼おうかなと考えてます。名前はもう決めてるよ。「チビィー!」

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