前回のブログ「能ある鷹は爪を隠す」で、「ウマさん」から教えてもらった村上春樹さんのオーディオ愛好家ぶり~。
ジャズ(JBLシステム)をわざわざオクターブの真空管アンプで鳴らすなんて、かなりオーディオにウルサイ人間じゃないと出てこない発想だと思いますよ~。
実は、我が家でも大いに思い当たる節があるんです!
というのも・・。
口径20cmのユニット(ウーファー専用)と「175ドライバー」(JBL)による「ハイスピード サウンド」、まさに「春爛漫」が目前のような陽気なサウンドに毎日痺れておりますぞ!
とりわけ、「175」(2000ヘルツ~)を真空管アンプで鳴らすと、振るいつきたくなるような色香と上品な余韻に・・、こりゃたまらん(笑)。
「175」の極めて高い能率(108dbもある!)が小パワーの真空管アンプの弱点を見事にカバーしてくれるのでこれはまさに「黄金の組み合わせ」といえそう。
そういえば、ずっと昔のこと「タンノイⅢLZ + ラックスの38FD」がそう呼ばれていましたね。
もちろん我が家でも長年付き合ったが、そのうち何と38FDアンプの出力トランスが故障してしまった。
お金の余裕が無いサラリーマン時代のことでガックリ・・、「部品の消耗ならともかく、出力トランスの故障なんてあってはならないことだ」とお冠~、それ以降ラックスの製品は我が家ではいっさい「出禁」(できん)措置。
それはさておき、極めてしつこくて欲深いタイプなので、もっと「いい音にならないかな~」との探求心が常にあるのは周知のとおり(笑)。
まずはSP台に載せてユニットを耳の高さに持ってくると、さらに爽やかな、そしてフルレンジらしい響きとなった。こっちの方が断然いいなあ~。
そして、次がいよいよ本命のアンプ転がしに移った、そもそも「175」を鳴らすのに最適の真空管アンプはどれかな?
もちろん、高音域に癖が無く素直に果てしなく伸びたアンプに限られる。
となると、次の2台に絞られるかなあ・・。
まずは「LS7」シングルアンプ。
これは現在愛用中なのだが、仲間から好評を博している「AXIOM80」に特化したアンプとして別途保存しておきたい気がする・・。
そして、これに負けず劣らずのアンプとなると、このアンプかな・・。
「300B」シングルアンプ。
我が家には名うての「アンプ ビルダー」さんたちがちょくちょくお見えになるが、口をそろえて仰るのが、「300Bアンプにしては電源トランスが弱いですねえ・・、低音域の重量感がイマイチです」
これに対して「そもそもは71A用に作ったアンプなので電源トランスの問題は仕方がありませんね、低音域に問題があるとしても中高音域の佇まいはさすがに300Bだと思いますけどねえ・・」と答えている。
で、「鶏肉を裂くに牛刀を以ってする」感があるものの、このアンプで「175」を鳴らしてみたところ、さすがにさしたる瑕疵は見受けられないものの少しスピード感がかったるくて、口径20cmのユニットのスピードに追い付いてない気がする。
「大振りの真空管はスピード感が物足りない」というのは、我が家だけの現象かなあ・・。
そこで、「300B」を「6A3」に交換するとようやく愁眉が開いた。
これなら「LS7」と何ら遜色なしと、ほっと一息~。
たとえてみると「LS7」が「可憐な乙女の色香」とすると「6A3」は「熟女の色香」になりますねえ~。
さあ、どちらを選ぼうか・・、歳も歳なのでやや熟女に惹かれるかなあ~(笑)。
ちなみに「300Bと6A3」の互換性は一切ありません、我が家だけの固有の条件と現象なので念のため~。