火星への道

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北より来たりて・・・

2010-07-04 23:03:38 | Weblog
遅くなりましたが、6月25日にアップされました火星通信のCMO#373を紹介いたします。
今回は、5月16日から6月15日の1ケ月間の報告です。
この間の火星の季節は、λ=091°LSから105°Ls(天文年鑑の火星暦で7月5日頃ですね)までです。
視直径は、δ=6.6″から5.6″まで小さくなりました。
中央緯度Φは、20°Nから25°Nへとなり北半球がかなり地球を向いています。
7月末位まで更に北半球が良く見えるようになるようですが、如何せん視直径が5″以下になるので観測はどうでしょうか?

詳しくは、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmomn5/CMO373.pdf

画像は、下記にて
http://www.hida.kyoto-u.ac.jp/~cmo/cmons/2009/f_image.html

ヘラス平原が良く見えています。
森田さんの5月16日のω295°W、300°W、304°Wなど。北極冠に比べると青味が掛かっているようですが、なぜなんでしょうか?
5月17日にもω301°Wでも撮影されてます。
5月27日になってヨーロッパでも夕端にPeachさんが322°W、332°Wと撮影しています。

朝霧の観測では、5月20日のPeachさんのω027°W~ω039°Wなどクリュセ辺りの朝霧がきれいだとの事です。
バイキング1号の着陸点ですね。

下記の画像は、バイキング1号が着陸して30日目(30Sol)のクリュセの夕日です。
現地時間で19:13 (10:40:31 on 20 August 1976 (UTC))



森田さんは6月2日、5日、10日、11日と朝霧を追求してます。
11日の朝霧は眼視でも強烈だったとの事です。
タルシスで朝霧が濃い時は、テンペ・テラから西南にかけては霧が消えているとのこと。
前回ご紹介した1997年5月のHSTの画像ではっきりわかります。 

http://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA01246    

エリシウム山の山岳雲についてはParkerさんの6月14日画像で明瞭です。

今回は、南さんが2009年11月初旬(λ=004°LS)から2010年2月初旬(λ=049°LS)までの北極冠周辺の黄塵の様子をまとめられています。
興味のある方はぜひ読んでみてください。
火星通信の皆さんの努力の美しい結晶の一例ではないでしょうか。
私は、何度も読み直して少し理解できましたが、貴重な情報であると感じました。
コメント
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